- ISBN
- 978-4-89732-416-6
- Cコード
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C3033
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専門 単行本 経済・財政・統計
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年12月
- 書店発売日
- 2020年1月5日
- 登録日
- 2019年12月13日
- 最終更新日
- 2020年1月11日
紹介
◎朝日緑源は中国で何を目指したのか
中国に進出したアサヒビール現地法人・朝日緑源が中国で事業展開した経緯、意義、現状、そして到達点を総合的に評価する。農業部門で本格的に参入した朝日緑源は、食品安全問題のため先進技術を導入し、中国全土への販売網を確立した、その10年の足取りを追う。朝日緑源は中国で何を行い、何を目指したのか、そしてその到達点とは・・・。
目次
はじめに
1.本書のねらいと構成
2.山東省莱陽市の概況
(1)社会・経済/(2)農業生産/(3)農家経済と就業
第1章 朝日緑源の成立の経緯と事業の特徴
1.設立とその背景
(1)設立の経緯/(2)経営の展開/(3)雇用と用地の確保/(4)経営方針
2.朝日緑源の経営組織
3.アサヒビールHD(株)の中国ビール事業と朝日緑源
(1)中国市場への参入/(2)鮮度維持・品質重視戦略/(3)牛乳製造のノウハウ
4.小括
第2章 朝日緑源をとりまく中国の社会経済情勢
1.中国における三農問題と農業構造再編
(1)三農問題の実態/(2)格差の拡大と社会不安/(3)農地制度の改革/(4)大規模農業経営の発展/(5)朝日緑源の役割
2.日系企業の経営戦略の転換
(1)中国経済の変化と日系企業の戦略転換/(2)日系企業の強みと直面する課題
3.中国乳業界の構造変化
(1)生産の拡大とメラミン事件/(2)主要な生産地域/(3)酪農の生産構造/(4)乳業企業の変化/(5)消費市場の特徴/(6)小括
第3章 中国における環境問題の深化と循環型農業の構築
1.中国における環境問題の深化と食品安全問題
(1)中国における環境問題の深化/(2)食品安全問題の発生と対応/(3)初期の食品安全行政の展開/(4)食品安全法の制定と改正
2.有機農業の展開と課題 -食品安全問題の発生との関係から-
(1)中国における農業関連認証制度 1)緑色食品 2)有機食品 3)無公害農産物 4)今後の農産物・食品認証の趨勢
3.中国における有機農業の現状と課題
(1)世界の有機農業における中国の位置/(2)国内有機農業の発展状況 1)認証の発行件数 2)国内市場の発展状況/
(3)有機農業ビジネスの収益性/(4)小括
4.山東省農業の持続的発展における問題点と対応
(1)山東省における農業発展/(2)山東省農業の化学肥料・農薬問題 1)増大する山東省の化学肥料、農薬投入量 2)山東省における化学肥料・農薬の投入状況 3)莱陽市における農薬・化学肥料の投入状況と問題点 4)朝日緑源周辺農地の実態と課題
第4章 朝日緑源事業の変遷と到達点
1.環境負荷軽減を重視した経営スタイルへの転換
(1)有機農業システムと循環型農業/(2)コンポストバーン牛舎の導入による飼養環境の改善/(3)堆肥製造システムの完成と環境対策
2.ブランド化と経営の多角化
(1)「唯品」ブランドの確立/(2)イチゴ事業の休止と有機野菜の多品目栽培/(3)堆肥の事業化と土壌改良
3.人材育成
(1)現地農家への技術指導/(2)次世代農業指導者の育成
第5章 朝日緑源事業が地域農業・地域経済にもたらした影響-2009年・2015年周辺農家調査に基づいて-
1.調査結果の概要
(1)収入構造/(2)家族構成と就業/(3)農地の利用状況
2.農業再編と企業の役割
(1)地域農業をめぐる問題 1)就業の変化と後継者問題 2)農業資源の管理問題/(2)企業の役割 1)雇用創出・人材育成 2)大規模経営の育成
第6章 新希望乳業への経営譲渡と新たな挑戦
1.経営譲渡の経緯
(1)本社海外事業の再編/(2)新希望乳業からの譲渡提案
2.譲渡後の変化
(1)組織と経営方針/(2)事業内容 1)乳業社 2)農業社 3)牧業社
あとがき