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紛争地域から生まれた演劇
- 初版年月日
- 2019年8月26日
- 書店発売日
- 2019年8月8日
- 登録日
- 2019年7月31日
- 最終更新日
- 2019年7月31日
紹介
シリア、パレスチナ、イランなど世界の「紛争地域」で、なぜ演劇は創られ、どのように演じられているのか。本書により、私たちは未知の紛争について知り、それが自分たちと直接関わりのある出来事であることを発見し驚愕する。欧米、アフリカ、そしてアジアの各地で。本書は、世界の歴史・文化・宗教・政治が、語り手・演じ手・観客という個人の視点を介して交錯し共鳴する、圧巻の「現代・世界・演劇」探究の書である。
目次
まえがき
Part 1 「紛争地域から生まれた演劇」について
・演劇を通して世界と出会うための試み 林英樹
・先にはなにもない! 鴻英良
・無傷な私たちが探すコモン・グラウンド 關智子
・世界とつながる演劇は死なない! 宗重博之
・ユネスコとの繋がりを確認する企画 坂手洋二
・「紛争地域から生まれた演劇」の意義 七字英輔
Part 2-1 戯曲と解説 ――作家・作品とその背景
・『 第三世代 ワーク・イン・プログレス』(ヤエル・ロネン&ザ・カンパニー)
翻訳・解説:新野守広 監修:細田和江
・『包囲された屍体』(カテブ・ヤシン)
翻訳・解説:鵜戸聡
・『イスマイルとイサベル』(ロディ・ヴェラ)
翻訳・解説:珍田真弓
Part 2-2 作家と作品 ――地域・歴史・演劇
・核による災禍に演劇が果たす役割(『ナパジ・ナパジ』) 佐和田敬司
・「名誉」の所在とは?(『修復不能』『ブルカヴァガンザ」) 村山和之
・制約くぐり抜け強権体制批判(『夕食の前に』『白いウサギ、赤いウサギ』) 河野孝
Part 3 演出家、作品を語る ――「紛争地域から生まれた演劇」各作品の演出にあたって
・魂に纏うもの(『ヴェールを纏った女たち』) 赤澤ムック
・証言の演劇(『ナパジ・ナパジ』) 和田喜夫
・だから、私はここにいる。その意味を見つけるために。(『Destination』) 鈴木アツト
・第三世代について(『第三世代』) 中津留章仁
・俳優、そして演劇の可能性(『3 in 1』) 杉山剛志
・アフガニスタン演劇との出会い(『修復不能』) 公家義徳
・『包囲された屍体』を演出して(『包囲された屍体』) 広田淳一
・『狂人と専門家』はなぜ難解なのか(『狂人と専門家』) 伊藤大
・観客はみな、当事者であることから逃れることができない(『イスマイルとイサベル』) 立山ひろみ
・世界の縮図としての演劇だとするなら、この演劇の描く世界に希望はあるか(『夕食の前に』) シライケイタ
・隣人を想像してみる、演じてみる(『ジハード』 瀬戸山美咲
Part 4 作家たちからのメッセージ
・スコット・ランキン
・プラディット・プラサートーン(トゥア)
・ヤエル・ロネン
・ヤルマー・ホルへ・ジョーフリ= アイヒホルン
・ロディ・ヴェラ
Part 5 ITI と「紛争地域から生まれた演劇」
・「紛争地域から生まれた演劇」シリーズはこうして始まった 小田切ようこ
・世界の演劇ネットワークの中の「紛争地域の演劇(Theatre in Conflict Zones)」 曽田修司
・ITI日本センターとその活動について 国際演劇協会日本センター
あとがき
年表
本書に登場する国・地域
上記内容は本書刊行時のものです。