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日本漁業の200年 片岡千賀之(編) - 北斗書房
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日本漁業の200年

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発行:北斗書房
A5判
重さ 551g
308ページ
上製
価格 3,000 円+税   3,300 円(税込)
ISBN
978-4-89290-060-0   COPY
ISBN 13
9784892900600   COPY
ISBN 10h
4-89290-060-5   COPY
ISBN 10
4892900605   COPY
出版者記号
89290   COPY
Cコード
C0062  
0:一般 0:単行本 62:水産業
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年9月23日
書店発売日
登録日
2021年8月6日
最終更新日
2024年8月25日
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紹介

 本書は主として近世後期から近現代にかけての日本漁業史を概観することを目指している。日本では、古くから水産物利用が盛んであったことはよく知られているが、近現代においても、漁業は日本社会とりわけ地域社会のなかで重要な位置を占めていた。しかし、漁業のあり方は、明治維新期や戦後改革期をはじめとする社会体制の変革期に大きく変わった。なお、戦前と戦後を隔てる大きな変化の1つは、戦後は植民地・半植民地の水産業を失ったことである。また、社会体制の変革期の合間においても、漁業の仕組みはしばしば変わることがあった。このような漁業の変遷を、近年の研究成果を踏まえてわかりやすく叙述し、漁業に関心を持つ人々に届けたいというのが本書を刊行する目的である。
 本書は近世末期から叙述がなされているが、これは近現代漁業の出発点を確認するためであり、近現代を理解する上での最低限の歴史的前提条件に関する内容を記した。また、第二次世界大戦後の漁業について多くのページを充てているが、これは先行する漁業の通史にこの部分の叙述が少なく、近現代全体を通観するためには現代部分を歴史的に位置づける必要があると考えたためである。また、漁業史の十分な理解のためには、漁村の民俗の理解が不可欠であるとの考えから、民俗に関する章を設けている。
 本書はまた、通史的な各章に加えて、やや専門的な諸問題について、特論を設けている。これらの特論は、読者が漁業について自ら研究を進めたいと考える際の手引きになるものと考えている。
 今日、日本漁業は大きな転換点を迎えている。第二次世界大戦後の漁業制度改革から70余年を経て、漁業法や水産業協同組合法の改正が進められている。その背景には日本漁業を取り巻く社会情勢の変化がある。そうした変化には国内的のみならず、国際的な情勢の変化もある。1980年代においては世界一の漁獲量を誇っていた日本は、2017年のデータではアジアにおいて、中国、インドネシア、インド、ベトナムよりも漁獲量が少なく、アジアでも漁業を行うロシアよりも下位にある(平成30年度『水産白書』)。
 一方で今日の日本は水産物の輸入量が多く、2017年の輸入量は国内の漁獲量を超えている(同上)。水産物利用において、輸入貿易は漁業と並ぶ重要な手段となっている。日本漁業のこのような現状が如何にしてもたらされたのか、今後の日本漁業はどこへ向かうのか、このような現代的問題を念頭に置きつつ、近現代の日本漁業史を振り返ってみることは十分意義があると考える。

目次

    ― 目 次 ―
はじめに
第1章 近世漁業の展開
 第1節 近世の漁村と漁業
 第2節 漁場利用と領主支配
 第3節 魚肥生産と水産物流通
 第4節 水産物市場の展開と俵物貿易
特論1 近世捕鯨業
第2章 近代漁業の形成
 第1節 漁業制度の変革と水産行政機構の整備
 第2節 沿岸漁業・浅海養殖業の変容
 第3節 大日本水産会と水産調査報告
 第4節 漁業組合準則の発布と準則漁業組合
 第5節 滋賀県漁政と琵琶湖の漁業
 特論2 場所請負制度の解体
第3章 明治漁業法体制の形成と発展
 第1節 明治漁業法の成立
 第2節 漁業の変化と水産試験場による技術革新
 第3節 遠洋漁業の奨励
 第4節 北海道漁業の発展
 第5節 海外出漁と植民地の漁業制度整備
 特論3 近代の捕鯨業
第4章 近代漁業の展開
 第1節 水産業の概要と漁業政策
 第2節 漁業・養殖業の発展
 第3節 露領漁業への圧迫と外地漁業の拡大
 第4節 水産加工・水産物流通の拡大
 第5節 大資本経営の誕生
 特論4 近代の初等水産教科書
第5章 不況と戦争下の漁業
 第1節 昭和恐慌と漁業
 第2節 北洋漁業の展開
 第3節 外地漁業の拡張
 第4節 水産物流通及び水産物輸出の変貌
 第5節 巨大漁業資本の確立
 第6節 戦時下の水産業
 特論5 漁船・漁業の戦時動員
第6章 戦後改革と漁業制度改革
 第1節 敗戦と漁業の縮小
 第2節 漁業制度改革
 第3節 水産物の流通統制
 第4節 北洋漁業の再出発
 第5節 水産業協同組合の設立
 特論6 魚利用の地域性―日本海と太平洋/東洋と西洋
第7章 高度経済成長下の漁業
 第1節 漁業の高度成長を支えた背景
 第2節 漁業・養殖業の飛躍的発展
 第3節 漁業経営と漁業労働の変化
 第4節 水産加工・水産物流通の拡大
 特論 7 現代の捕鯨業
 特論8 公害問題の発生と漁業
第8章 200カイリ体制下の漁業
 第1節 200カイリ体制の形成
 第2節 水産政策の大転換
 第3節 漁業・養殖業の縮小再編
 第4節 漁業経営体と漁業就業者の減少
 第5節 水産加工業の変容
 第6節 水産物流通・貿易の変化
 特論9 TAC(漁獲可能量)制度
第9章 現代社会における「漁村」と民俗
    -山口県萩市玉江浦の歴史民俗誌を中心に-
 第1節 「漁村」の現在─山口県萩市玉江浦の事例から─
 第2節 漁業組織
 第3節 漁業
 第4節 信仰と儀礼8
 第5節 現代社会における「漁村」と民俗
 特論10 漁業に関わる民俗文化財の現在と課題
漁業史年表

著者プロフィール

片岡千賀之  (カタオカチカシ)  (

長崎大学名誉教授

小岩信竹  (コタケ)  (

東京海洋大学名誉教授

伊藤康宏  (イトウヤスヒロ)  (

島根大学生物資源科学部教授

末田智樹  (

中部大学人文学部教授

今川恵  (

国立研究開発法人水産研究・教育機構 水産技術研究所

松浦勉  (マツウラ)  (

日本水産缶詰輸出水産業組合・日本水産缶詰工業協同組合専務理事

橋村修  (

東京学芸大学人文社会科学系教授

中野泰  (

筑波大学人文社会系准教授

林圭史  (

茨城県立歴史館史料学芸部学芸課主任学芸員

上記内容は本書刊行時のものです。