書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
「当たり前」をゆさぶる親鸞
「非僧非俗」を生きる
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2025年9月4日
- 登録日
- 2025年7月28日
- 最終更新日
- 2025年10月3日
紹介
仏教は「あの世」での救いや、「心の癒やし」を求めるものではない。
いま、ここにある戦争や差別など、既成事実化されたさまざまな理不尽に抗うために、
親鸞の教えを解き放つ。
目次
序 章 本書をつらぬく思想水脈
第一章 仏教・人間・社会
第二章 「円満」する「智慧と知恵」・「自利と利他」
第三章 「させていただく」考――「一元論」の信心と「二元論」の信心
第四章 「聴く」と「聞く」――人間は頭の理屈だけで考えない
第五章 二項対立と二者択一の論理を融解させる――社会問題にアクセスする仏教
前書きなど
〈今日では、いくら努力しても、報われることのない人たちは無数に存在している。その人たちは、努力を怠って、自己責任を果たしていない非道徳的な人間なのだろうか。
このように現代日本の世相では、親鸞教学の要である「他力」思想が歪められて、流布されているのである。親鸞教学の「他力」とは原義的に言えば、衆生救済の阿弥陀仏のはたらき指す言葉なのである。つまり親鸞教学の要である「他力本願」とは、もっぱら他人の力にすがったり、あてにしたりして、事をなそうする言説とは無縁であるのだ。
書店に行くと、仏教書は、自己啓発本や「心の癒やし」のコーナーに置かれていることも多い。仏教書が、企業の社員研修に使われる場合もある。しかし癒やしも自己啓発も、結局は自力で頑張れという自助努力を促す道徳思想なのではないか。しかし、支え―支えられるという人間関係は固定されているものではなく、いつ自分が支えられる側へと反転するか分からないのである。いつまでも自力では頑張りきれない筆者のような高齢者にとっては、自助努力と自己責任の強要は、自らの実存が否定されているに等しいのである〉(「序章」より)
上記内容は本書刊行時のものです。

