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国際人権から考える「日の丸・君が代」の強制
セアート勧告と自由権勧告
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2023年10月13日
- 登録日
- 2023年9月14日
- 最終更新日
- 2023年10月11日
紹介
国連から叱られた! このままで大丈夫? 日本の教育!
卒業式・入学式での教員に対する「日の丸・君が代」の強制の職務命令。これに対して国際社会から人権侵害との勧告がなされている。その内容とは。二つの勧告の意味と「日の丸・君が代」問題を考える。
目次
まえがき 澤藤統一郎
第一部 「日の丸・君が代」への国際勧告
日本政府は国連の自由権規約委員会から勧告を受けています 山本紘太郎
日本政府と東京都教育委員会の対応 吉野典子
人権の最後の「とりで」にならない裁判所 金井知明
戦後教育のなかの「日の丸・君が代」と10・23通達 渡辺厚子
かえられた教育現場〔高校〕大能清子
〔特別支援学校〕竹内 修
第二部 自由権勧告を読み解く
自由権とは(ガイダンス) 新倉 修
自由権規約委員会からの勧告の持つ意味 寺中 誠
国際人権法から見た日の丸・君が代起立斉唱拒否 阿部浩己
日本はなぜ国際人権勧告を拒否するのか 前田 朗
第三部 「日の丸・君が代」問題を深める
学校儀式と天皇・天皇制――教育勅語発布以降の学校儀式の変容 小野雅章
セアート勧告について 中田康彦
空虚な教育介入を押し返す 中嶋哲彦
資料
① セアート勧告(2019年)
② セアート勧告(2022年)
③ 入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)
④ 教員の地位に関する勧告(1966年)
⑤ 自由権規約第18条
⑥ 自由権規約 条約機関の一般的意見 34(2011年)
⑦ 国旗及び国歌に関する法律(1999年)
⑧ 日本国憲法
〈年表〉 人権条約日本報告審査に出された「日の丸・君が代」レポートおよび関連事項
前書きなど
「〈卒業式や入学式においては、国旗(日の丸)に向かって起立し、国歌(君が代)を斉唱せよ〉という、教員に対する職務命令。従わなければ、厳しい懲戒処分を覚悟しなければなりません。……
そこに今、国連の専門機関から日本の政府に対して、この事態の是正を求める二つの勧告がなされています。その一つが、ILO・ユネスコ(セアート)の勧告であり、もう一つが、自由権規約委員会の総括所見です。両者とも、静かに坐っているだけの教員の不起立を「式に混乱をもたらさない消極的な不服従」と理解して、懲戒処分を避けるべきだと言っています。これが国際的な人権原則のスタンダードな理解なのです。私たちの国の人権や民主主義の水準が未熟だという指摘なのです。
この二つの勧告に対する日本政府や教育委員会の対応が問われています」(「はじめに」より)
上記内容は本書刊行時のものです。