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剣道いろは論語 井上 正孝(著/文) - 体育とスポーツ出版社
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剣道いろは論語 (ケンドウイロハロンゴ) 現代に活きる人生訓の数々

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A5判
368ページ
定価 2,500円+税
ISBN
978-4-88458-197-8   COPY
ISBN 13
9784884581978   COPY
ISBN 10h
4-88458-197-0   COPY
ISBN 10
4884581970   COPY
出版者記号
88458   COPY
Cコード
C3075  
3:専門 0:単行本 75:体育・スポーツ
出版社在庫情報
不明
初版年月日
1997年1月
書店発売日
登録日
2022年6月9日
最終更新日
2022年6月13日
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紹介

斯界のご意見番といわれた井上範士が、いろは歌留多の形で先人の金言・格言を解説したもので、剣道家はもちろん剣道に関心を持つ一般大衆にも分かり易く、剣道への理解を深める上で大いに参考になるであろう。

目次

◎序(武安義光)
◎推薦の言葉(坂本三十次)
◎はじめに

「い」の部
 ・巌(岩尾)の構え不動心(宮本武蔵)
 ・一に清掃、二に勤行(佛法)
 ・一輪咲いても花は花、一石とっても武士は武士(武訓)
 ・一眼二足三膽四力(剣訓)
 ・一殺多生の剣(柳生流)
 ・一刀三礼(佛典)
 ・飲水恩源(中国訓)
 ・一度は地獄の底を見よ(処世訓)
 ・伊香保の香りとこしえに

「ろ」の部
 ・論理明哲、技千両(千葉周作)
 ・論語読みの論語知らず(いろは歌留多)
   道学先生道学を知らず
 ・論に従えば争いなし(処世訓)

「は」の部
 ・葉隠論語(葉隠)
 ・花は桜木、人は武士(古訓)
 ・博多仙崖どんの下駄並べ(博多俚諺)
 ・箱根山駕籠に乗る人乗せる人
   その又わらじを作る人(俚諺)

 「に」の部
 ・二の矢をつがえず(李広)
 ・人間萬事塞翁が馬(准南子)
 ・人間は大地の抵抗があるから前進することができる(笹森順造)
 ・忍耐五両、ご意見十両
 ・日本の母
 ・「日本の母」異聞(星光斎)
 ・女房、辛抱、天秤棒(古諺)
 
「ほ」の部
 ・豊太閤の天下とり
 ・本当の剣は崩れない(小野派一刀流)
 ・ポイントで負けても剣道で勝て(星光斎)
 ・保身のために説を枉げず
   栄達のために媚を売らず(星光斎)
 ・褒める時は人の前
   叱る時は人のかげ(清水次郎長)

「へ」の部
 ・平方は術に非ず道なり(宮本武蔵)
 ・変則は藝の行きづまり(剣巧)
 ・ペンか箸を持たない時は竹刀を持て(星光斎)

「と」の部
 ・渡を越す(宮本武蔵)
 ・時を得るは器をうるにしかず(千利休)
 ・とっくり盃二人連れ(俚諺)
 ・努力にまさる教師なし(将棋・大山名人)
   展開(一)勝新太郎の座頭市剣法
   展開(二)南部選手努力の跡
 ・桃李もの言わねど下自ら蹊をなす(史記)

「ち」の部 
 ・着装は礼のいろは(星光斎)
 ・竹蛇の訓え(佛法)
 ・茶の心は先ずその形から始まる(千宗室)
 ・長所と交れば悪友なし(古諺)

「り」の部
 ・理を尊び法に従うを平方という(柳生流)
 ・臨機応変の妙用は無念無想の底より生づ(山岡鉄斎)
 ・臨終に乱れず(千利休)
 ・理論なき盲従は檻なき猛獣より怖し(星光斎)

「ぬ」の部
 ・抜かぬ太刀の功名(剣功)

「る」の部
 ・蹲踞も玻璃も照せば光る
  ルールを守り、相手を尊重し
   自己の最善を尽くせ(スポーツ憲章)

「わ」の部
 ・我が事において後悔せず(宮本武蔵)
 ・我に克ち、味方に勝って敵に勝つ
   これを武将の三勝と言う(武訓)
 ・我身を殺されに行くと思え(宮本武蔵)
 
「か」の部
 ・勝つに法あり負けるに理あり(剣訓)
 ・勝って面後に戦う(孫子)
 ・数打ちものに名刀なし(刀工法)
 ・カセツト栄えて藝道亡ぶ(箴言)
 ・カネを使わず撃剣つかえ
   赤旗振らずに竹刀振れ(吉瀬善五郎)

「よ」の部
 ・世々の道に叛くことなし(宮本武蔵)
 ・養魚に滋味なく温室に大木なし(処世訓)
 ・四つ習いは人の徳(古訓)
 ・よく言い、よく行う者は国の宝なり(伝教大師)
 ・世に材なきを憂えず
   その材を用いざるを憂う(吉田松陰)

「た」の部
 ・太刀を知って太刀を見ず(宮本武蔵)
 ・たんだ踏みこめ神妙の剣(柳生流)
 ・頼れるものは腰の人剣(宮本武蔵)
 ・膽大の要は最悪を予想するにあり(箴言録)
 ・戦わざる者に勝利なし(孫子)
 ・叩かれても親の杖(日本俚諺)
 ・ただ酒を飲ませておいて、さてと言い(川柳)
 ・高野佐三郎先生言行録  
   (一)小野派一刀流の神童
   (二)岡田定五郎との死闘
   (三)春風館の荒稽古
   (四)山岡先生の訓え
    その他

「れ」の部
 ・礼に始まって礼に終る(武訓)
   (一)大義の礼
   (二)手紙の礼
   (三)車中の礼
   (四)歩行の礼
   (五)酒席の礼 
     礼総括
 ・練習曲線(心理学)  

「そ」の部
 ・争心あれば壮心なし
 ・葬式すんでの医者ばなし(古諺)
 ・その国の将来を卜せんとすれば
   その国の青年を見よ(箴言)

「つ」の部
 ・突きは退らず出て受けよ(武訓)
 ・突っ立つたる身の位(柳生兵庫)
 ・突は貫け裏通し(武訓)
 ・強気を論ぜず正しきを説くべし(剣巧)
 ・杖にすがるとも人にすがるな(俚諺)

「ね」の部
 ・念ずれば表わる(箴言集)
 ・根を培えば花自ら開く(箴言集)
 ・猫を追うより皿を退け(古諺)

「な」の部
 ・中墨とって左右に偏せず(小野派一刀流)
 ・投げられて砂で覚える相撲かな(角道論)
 ・殴る手で撫でよ(教育論)
 ・鳴かずんばそれも又よし時鳥(詠み人知らず)
 ・名を去れば憂いなし

「ら」の部
 ・乱打乱撃下郎技
 ・羅針盤なき航海、海図なき船出(教育論)

「む」の部
 ・無(剣訓)
   (一)山岡鉄舟と首切り浅右衛門
   (二)反町無格と無眼流
 ・無理なく無駄なし無法なし(鏡新明智流)
 ・無念、夢想は技の因(山岡鉄舟)
 ・無刀取り(柳生流)
 ・鞭を加えざるは我子を憎むことなり(旧約聖書)

「う」の部
 ・打たせて打て(柳生流)
 ・有構無構(宮本武蔵)
 ・浮き足、跳び足、踏みすゆる足(宮本武蔵)
 ・上手にかかれ苦手を選べ(剣訓)
 ・打って反省打たれて感謝(星光斎)
 ・打たれ上手に褒め上手
   打たれて伸せ神童の剣(星光斎)
 ・馬ひく男、牛追う女(俚諺)
 ・歌う節々所で変わる知らでとがめて恥かくな(民謡訓)

「の」の部
 ・乗れば極楽退がれば地獄(武訓)
 ・ノーと言える日本人になれ(陽明学者・安岡正篤)

「お」の部
 ・老いて後尚衰えざる
   これを名人という(神道無念流)
 ・御家大切、殿大事(武訓)
 ・男と刀は切れるが値打ち(古諺)
 ・起きて半畳寝て一畳
   天下とっても二合半(俚諺)
 ・女はやわらかに
   心うつくしき人なんよき(源氏物語)
 ・親の意見と茄子の花は
   千に一つの無駄もない(古諺)

「く」の部
 ・楠に千年の齢あり(古諺)
 ・口を出す者には段を出すな(俗言)

「や」の部
 ・やらされる三時間より
   やる気の三十分(ラグビー・松尾雄治)
 ・止めましょう 見て見ぬ振りや知らぬ振り(標語)

「ま」の部
 ・枕のおさえ(宮本武蔵)
 ・薪割り三年、泥踏三年(修行訓)
 ・間と間合、稽古の命技の基(武訓)
 ・麻中の蓬は扶けずして自から直なり(荀子)

「け」の部
 ・剣道の特性
   (一)精神的側面 (二)身体的側面 (三)頭脳的側面 実証を尊ぶ
 ・剣の理は天の理にして
   人倫の大本なり(柳生但馬)
 ・稽古とは古きを稽え新しきを知ること(古訓)
 ・剣の四病(恐擢疑惑)(剣訓)
 ・剣は心の舞い、技は思いの花と知れ(星光斎)
 ・敬して祈らず(宮本武蔵)
 ・剣道と姿勢(剣訓)
   正しい姿勢

「ふ」の部
 ・武士道論
 ・文武両道(左文右武)(武訓)
 ・武将の三勝(武訓)
 ・武士の恥
 ・冬来たりなば春遠からじ(イギリス詩人・シェリー)
 ・服装は正しいあなたの紹介状(礼法記)

「こ」の部
 ・心常に兵法を離れず(宮本武蔵)
 ・腰を割って胸を張れ(宮本武蔵)
 ・小兵の名人藝、大男の居付技(高野佐三郎)
 ・米作るより田を作れ
   田を作るより心田を耕せ(二宮尊徳)
 ・媚を売ること勿れ、歓心を買うこと勿れ(箴言)

「え」の部
 ・縁のあたり(宮本武蔵)
 ・えせ剣法の恥さらし(塚原卜伝)
 ・縁起かつぎは空だのみ(箴言)

「て」の部
 ・敵を臍下に納めて立合うべし(柳生流)
 ・手癖三年足癖五年、心の癖は墓場まで(剣箴)
 ・天才とは努力の替え名なり(ゲーテ)
 ・出針を使うな(俚諺)
 ・出る月を待つべし、散る花を追う勿れ(中根東里)

「あ」の部
 ・相手にもなって見よ(宮本武蔵)
 ・あげ底剣道先細り(星光斎)
 ・有難吉兵衛めそめそ婆さん(おとぎ話)
 ・足は親指、手は小指(剣箴)
 ・足にて嫌う足(宮本武蔵)
 ・朝打ち三千暮れ打ち八百(古訓)

「さ」の部
 ・三磨の習い(柳生流)
 ・山海の変り(宮本武蔵)
 ・三ウン一味は技の基(剣訓)
 ・薩摩の鞘割り
 ・三十目録四十免状、通い稽古に目録なし(北辰一刀流)
 ・左座右記(武道礼法)

「き」の部
 ・気は大納言の如く、身は足軽の如し(武訓)
 ・教師はローソクである。身を焼き尽くして
   世を明るくするものである(イタリア作家・ルーフィニィ)
 ・金蒔絵の重箱に馬糞をつめるな(吉田誠宏)
 ・奇智奇略は武士の智恵(武訓)
 ・菊作り菊見る時は人の陰(箴言)
 ・教育は飴と鞭との使い分け(教育論)
 ・奇は正に勝たず(棋道訓)
 ・行住座臥、茶裡、飯裡、默裡工夫常に怠らず(沢庵)

「ゆ」の部
 ・有形の技によって無形の心を正す(武訓)
 ・油断と我慢を忘れるな(伊藤一刀斎)

「め」の部
 ・名人に定石なし(棋聖)
 ・目は観見二様の目付(宮本武蔵)
 ・名筆は筆を選ばず(古訓)

「み」の部
 ・道は秘するに非ず、秘するは知らせんが為なり(柳生流)
 ・身を浅く思い世を深く思うべし(宮本武蔵)
 ・三つのWを警戒せよ(英国俚諺)

「し」の部
 ・初太刀は生涯の勝負と思へ(神道流)
 ・竹刀の持方を教える前に心の持方を教えよ
   人に勝つことを教える前に
    己に克つことを教えよ(星光斎)
 ・事の修練によって上手をなすと雖も
   その精妙をなすは皆気なり(天狗藝術論)
 ・止心(剣訓)
 ・上手は頭で打ち、下手は目で打つ(碁・漱越七段)
 ・仕方がないんだの哲学では、
   日本時は亡びる(ユダヤ人哲学者)

「ゑ」の部
 ・えせ侍の鍔いじり(剣苑)
 ・栄冠涙あり(スポーツ用語)

「ひ」の部
 ・引立て稽古は立て竹刀、打たれ上手に褒め上手(星光斎)
 ・独り習はしのこと(剣法略記)
 ・人見て法説け技見て道説け(剣箴)
 ・人よりも一粒多く汗を出せ(弘法大師)
 ・一人にてお家を背負う心(葉隠)
 ・人を導くは馬を御するが如し、
   その邪に行くの気を抑え   
    自ら進むの正気を助くるのみ、
     又強ゆることなし(天狗藝術論)
 ・百万石と雖も米粒の大なるものに非ず(二宮尊徳)
 ・暇な時間を有効に利用することが、
   最もむつかしい(英国詩人)

「も」の部
 ・物あれば陰あり思いあれば兆しあり(陰流)
 ・孟母三遷(処世訓)

「せ」の部
 ・先例慣行理なきは外道(星光斎)
 ・盛名は常に窮苦の日にあり、
   敗運は多く得志の時に因る(古訓)

「す」の部
 ・スポーツと武道
 ・スポーツとはやってよい事と、
   やって悪いことを学ぶ場である(早大・大西教授)
 ・砂つけて男を磨く相撲かな(相撲道)
 ・進んで負えば重荷も重からず(人生訓)

終わりに









 

著者プロフィール

井上 正孝  (イノウエ マサタカ)  (著/文

明治40年福岡県甘木市生まれ。朝倉中学(現朝倉高校)から東京高等師範學校に進む。東京高師時代は箱根駅伝の第五区(小田原~箱根の山登り)を走るなど、陸上競技の選手としても活躍。高師卒業後は福岡の筑紫中学(現筑紫丘高校)や大阪の北野中学(現北野高校)の教員生活を経て、大阪府武道主事を拝命。その後は福岡市体育主事兼平和台運動場長、大阪市立医科大学学生課長、大阪市体育課長、大阪市立修道館長、東海大学教授(昭和51年退職)。現在は玉川大学剣道部名誉師範、全日本学校剣道連盟顧問。剣道範士、居合道教士。『正眼の文化』(講談社) 『人生に生きる五輪の書』(小社刊)など著書多数。平成8年、全日本剣道連盟より剣道功労賞を受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。