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遠い感情 横山 多枝子(著) - せせらぎ出版
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遠い感情 (トオイカンジョウ)

文芸
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四六判
252ページ
並製
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-88416-290-0   COPY
ISBN 13
9784884162900   COPY
ISBN 10h
4-88416-290-0   COPY
ISBN 10
4884162900   COPY
出版者記号
88416   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年10月20日
書店発売日
登録日
2022年9月30日
最終更新日
2022年11月28日
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紹介

「フィクション・ノンフィクションの区別なく虹の向こうという個人的主体の世界―いやほとんど死に近いところ、しかしそう簡単に死なせてはもらえないところでかろうじて生きているのかも」と記す著者の、「遠い感情」と「近い感情」をつなぎ紡ぐ小作品集。

目次

まえがき
小説
 黒いガーベラ/異物/夢は葬られるもの/絶対知が見た光景/日曜日/主婦の四季/非人情の味/虹の帝国
吐筆
 窓/愚痴納め(平和・花鳥風月)
あとがき

● 写真提供 横山多枝子
● 装幀   仁井谷伴子

前書きなど

「遠い感情」はまとまった一つのストーリーではなく、むかし書き留めた枝枝の集体である。喜怒哀楽の「怒哀」の部分のみを抽出したような筋立てになっている。何に対する怒哀かといえば、女に生まれてきたゆえの、己の自我を支配しようとしてくる、あるいは侵食しようとしてくる見えない力に対する怒りと哀しみである。したがって、カラッと仕上げるつもりが、どうしてもイジイジさが残り、「怒哀」感情を嫌悪する自分としては、感心できるしろものではない。しかし、自分のうちにはすでに痕跡さえも残っていない「怒哀」だとはいえ、前段落でも述べたように、この「怒哀」こそが水分と栄養を枝枝のもとへと運び、自分を今の形に育ててくれたと考えれば、嫌悪はしても、その反面、いとおしいと言えば、いとおしいのである。 ―「まえがき」より




さて、エピソード記憶は、歳をとるとともに昔のことはよく憶えているが、直近のことは忘れやすくなるという。では、「感情」記憶に関してはどうだろうか? 
私個人としての感情記憶は?
「遠い感情」記憶を粘着的かつ攻撃的なノスタルジアとするなら、「近い感情」記憶はどうだろうか? すでに、感情の汚泥は底に沈み、残った上澄みの環境に生きているから、苦くも辛くも甘酸っぱくもなく、涙とは縁がないから、しょっぱくもないことに気がついた。
しかし、多少の加齢臭は発散しているかもしれない。つまり、「近い感情」記憶は加齢臭味ということになるが、発散者にとってはそんなに悪くはない香りである。 ―「あとがき」より

著者プロフィール

横山 多枝子  (ヨコヤマ タエコ)  (

《著者略歴》
横山多枝子 (よこやま たえこ)
1948年静岡県三島市生まれ。
1997年渡米。1999年ワシントン州Skagit Valley College卒業。
2001年ユタ州Brigham Young University(言語学)卒業。
2003年センター試験国語出題文の検証を開始。
2006年ブログにて「教育基本法特別委員会質疑応答と野次」を連載。
2008年「続・入試制度廃止論―認知心理学基軸―」をHPにて発表。
◎著作
『入試制度廃止論』(自費出版、2002年)
『論文読解とは推量ゲーム?』(自費出版、2004年)
『日本語を教えない国日本―入試問題・安保条約文徹底検証!』
(せせらぎ出版、2005年)
『続・入試制度廃止論―認知心理学基軸―』(せせらぎ出版、2019年)
『夢の跡の塵芥』(せせらぎ出版、2020年)。
『照らし出すものたち 這子編―一つの認知システム』(せせらぎ出版、2021年)
◎ブログ
http://www13.plala.or.jp/taekosite/

上記内容は本書刊行時のものです。