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掠れた曙光 岡和田 晃(著/文) - 書苑新社
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掠れた曙光 (カスレタショコウ)

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発行:書苑新社
A5判
120ページ
定価 1,000円+税
ISBN
978-4-88375-377-2   COPY
ISBN 13
9784883753772   COPY
ISBN 10h
4-88375-377-8   COPY
ISBN 10
4883753778   COPY
出版者記号
88375   COPY
Cコード
C0092  
0:一般 0:単行本 92:日本文学詩歌
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年10月
書店発売日
登録日
2019年11月12日
最終更新日
2019年11月12日
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紹介

解きほぐし難い冷たさ、麻痺したばかりの重り……文芸評論家・岡和田晃の第一詩集。
19世紀ロマン主義文学に随伴する長短の形而上詩、イマジズムとしてのSF(スペキュレイティヴ・フィクション)詩、現代詩や前衛短歌・俳句への応答、北園克衛の詩誌「VOU」へのオマージュ、アイヌ民族否定論へのカウンターデモの現場を「報道」するプロレタリア詩など、長短13編の詩を収める。
もとは東條慎生氏のプライヴェート・レーベル幻視社より限定80部のみ刊行されたが、2019年度の茨城文学賞詩部門を受賞したほか多方面から好評を得たため、誤字脱字を修正したうえ、書苑新社から再発売されることとなった。

「さまざまな語り口で現代詩の新分野を切り開いた」
――茨城文学賞審査評(「茨城新聞」2019年10月27日)

「われわれは19世紀の貴族ブルジョワではないから、この貧しく無残な現状から遊離して夢見ることはできないしそうすることは欺瞞である。だがわれわれの意識は何かの形而上への憧れを捨てることはできない。この詩集はそこを誠実に示している。今、憧れることとは怒ることでもあるのだ」
――高原英理氏(書評、2019年8月31日)

「狼煙であり、的確な連射の弾(バレット)であり、定型に抗い言葉を砕く疾走であり、Zack de la Rochaの革命であり、イェイツの黄金の暁を背に、北限の、極の一角獣のごとく戦ってくれている。」
――柴田望氏(書評、2019年8月29日)

「引喩の名手ともいうべき若い岡和田晃の批評性フル回転の詩集も見逃せまい。なかでも、ただ今のジャパンの首都における恐るべき憎悪言説情況に全力で突っ込む自称「プロレタリア詩」の肉声は、今後の展望となる根源だ! 」
――工藤正廣氏(「北海道新聞」2019年10月30日)

目次

1
イシスのヴェエルをめくって
恍惚のベアータ
倒立するクライスレリアーナ
黄昏の丘へ
掠れた曙光

2
聖女リドヴィナの墓標 『さよなら、ほう、アウルわたしの水』に
大理石像の瘢痕
海賊コンラッドの出奔
黄金の坩堝 『塚本邦雄の宇宙』と『藤原月彦全句集』に

3
災厄の阿呆船

4
コンクリート・ポエトリー?
カウンター・カルチャー?

【あとがき】

5
これはプロレタリア詩だ!

著者プロフィール

岡和田 晃  (オカワダ アキラ)  (著/文

1981年、北海道生れ。文芸評論家、ゲームデザイナー。法政大学経済学部兼任講師、東海大学文芸創作学科非常勤講師。幻想文学専門誌「ナイトランド・クォータリー」(アトリエサード)二代目編集長。
著書に『「世界内戦」とわずかな希望 伊藤計劃・SF・現代文学』(アトリエサード)、『向井豊昭の闘争 異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学』(未來社、2014)、『世界にあけられた弾痕と、黄昏の原郷 SF・幻想文学・ゲーム論集』(アトリエサード)、『反ヘイト・反新自由主義の批評精神 いま読まれるべき〈文学〉とは何か』(寿郎社)、『傭兵剣士』(共著、書苑新社)。
編著に『北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』(寿郎社)、『アイヌ民族否定論に抗する』(共編、河出書房新社)、『骨踊り 向井豊昭小説選』(幻戯書房)、『現代北海道文学論』(藤田印刷エクセレントブックス、仮題・近刊)。
翻訳書に『エクリプス・フェイズ』(筆頭訳、新紀元社)、『ベア・カルトの地下墓地』(『ベア・ダンジョン』所収、書苑新社)、『アンクル・アグリーの地下迷宮』(グループSNE)ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。