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「遊び」の本質 (ちいさい・おおきい・よわい・つよい No.132) 天野 秀昭(著/文) - ジャパンマシニスト社
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「遊び」の本質 (ちいさい・おおきい・よわい・つよい No.132) (アソビノホンシツ)

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四六判
192ページ
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-88049-932-1   COPY
ISBN 13
9784880499321   COPY
ISBN 10h
4-88049-932-3   COPY
ISBN 10
4880499323   COPY
出版者記号
88049   COPY
Cコード
C0077  
0:一般 0:単行本 77:家事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年10月25日
書店発売日
登録日
2022年10月13日
最終更新日
2022年10月17日
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紹介

「遊び」の本質
「私」の軸を育む奇跡の時間

NPO法人「プレーパークせたがや」理事
天野秀昭

はじめに
いま、こどもに「遊び」が必要な理由 18
「遊び」って、なんだろう?

1章 生きるベースになる「私の世界」
◇「遊ぶ人」と「教える人」
「鬼ごっこ」は「遊び」になる? 26/その子のなかに「やってみたい」があるか 28/「いっしょに遊んでた」の裏にある気持ち 29/「教育」と「遊育」は主体がちがう 30/「教育」の中身を決めるは大人の価値観 32/「あぶない・きたない・うるさい」が阻むもの 33/「生きている実感」を教えることはできない 35

◇社会×こども×子育ての関係
「正しい遊び方」はつまらない 37/大人がこどもを管理する「システム化」 38/「少子化(=「多大化」)」がもたらす親子への厳しいまなざし 41/こどもの「解決する力」を奪わない 43

2章 「遊び」は、なぜ必要なの?
脳・体との関係から

◇体のなかで起こっていること
「大脳辺縁系」の発達にかかわる「快・不快」 46/「あなたのため」に応えるために心を消す 48/「ほんとうの私ではない」と気づくとき 54/自分の意思で動かせない筋肉を動かす「自律神経」 55/脳の発達に影響をあたえる外遊びの刺激 56/こどもの成長に関係する「内分泌系」/体に必要な細菌と「免疫」の働き 59

◇「遊び」と連動する体
環境の変化によって働く体の調節機能 62/生死を分かつ不快の「情動」によって起こること 63/いのちを支える「食べる・眠る・出す・遊ぶ」 65

3章 「遊び」は、育ちにどう影響するの?
生涯の礎をつくるとき

◇こどもが生きること、感じること
放課後に家から出ないのは田舎の子 68/ナンバーワンより大切な「私は生きている」という実感 69/生涯の財産を溜めこむ乳幼児期から学童期 71/こどもは「いま」の連続で生きている 72/「はじめて」の「挑戦」があぶないのは、あたりまえ 74/「いま」を奪われてきた子は、慢性的な「不快」に 75

◇こどもから大人になるまで
「私」という主体を守ること 78/学校で身につく「社会性」の限界 79/尊重される喜びを知れば、人を傷つけることがこわくなる 81/「記憶」からつくられる「アイデンティティ」 83/「私の核」になるこども時代の出来事 86/「記憶」に残る経験がないこどもたち 89/「私は生きている」ことを確かめるために 91/問題を解決するには、こどもを「遊ばせる」 93

4章 「遊び」の環境をどうつくる?
プレーパークの日常にあるヒント

◇体を動かす、手を動かす
自分の責任で自由に遊ぶ 96/壊せるものがどれだけあるか 98/「できない」ことを大切に 98/「プロセス」によって生み出されるもの 100/「消費」ではなく「生産・創造」の経験を 102/「切りたい」「打ちたい」から始まる「道具」遊び 103/「使いまわす」という「知恵」と「工夫」 105

◇人と自然との関係
「チャンバラごっこ」ではかる相手との距離感 106/「危険」をどうとらえるか 108/「やっちゃダメ」のストッパーを外すとき 110/ヌルヌル・ベタベタ・グチャグチャ・ドロドロは、外にある 111/「遊び」がもつ、ケアする力 113/「いい加減」を知ること 114/火をとおして広がる創造力 115/幼児と大人が真剣勝負 116/「みんな」でやれば世界が広がる 121/異年齢のなかで生まれる「役に立ちたい」気持ち122

◇親が育つとき
多様な子と出会い、子育てを少し楽にする 124/「危険」があれば、大人はスマホを見ない 126/こどもにとっての「原風景」 127

おわりに
だれのなかにもある「遊ぶ」ことがもつ不思議な力 130

(目次より抜粋)

目次

もくじ

〈ちいさい・おおきい・よわい・つよい〉
たがいに考えあうために 02
熊谷晋一郎(小児科医/〈ち・お〉編集代表)

「遊び」の本質
「私」の軸を育む奇跡の時間

NPO法人「プレーパークせたがや」理事
天野秀昭

はじめに
いま、こどもに「遊び」が必要な理由 18
「遊び」って、なんだろう?

1章 生きるベースになる「私の世界」
◇「遊ぶ人」と「教える人」
「鬼ごっこ」は「遊び」になる? 26/その子のなかに「やってみたい」があるか 28/「いっしょに遊んでた」の裏にある気持ち 29/「教育」と「遊育」は主体がちがう 30/「教育」の中身を決めるは大人の価値観 32/「あぶない・きたない・うるさい」が阻むもの 33/「生きている実感」を教えることはできない 35

◇社会×こども×子育ての関係
「正しい遊び方」はつまらない 37/大人がこどもを管理する「システム化」 38/「少子化(=「多大化」)」がもたらす親子への厳しいまなざし 41/こどもの「解決する力」を奪わない 43

2章 「遊び」は、なぜ必要なの?
脳・体との関係から

◇体のなかで起こっていること
「大脳辺縁系」の発達にかかわる「快・不快」 46/「あなたのため」に応えるために心を消す 48/「ほんとうの私ではない」と気づくとき 54/自分の意思で動かせない筋肉を動かす「自律神経」 55/脳の発達に影響をあたえる外遊びの刺激 56/こどもの成長に関係する「内分泌系」/体に必要な細菌と「免疫」の働き 59

◇「遊び」と連動する体
環境の変化によって働く体の調節機能 62/生死を分かつ不快の「情動」によって起こること 63/いのちを支える「食べる・眠る・出す・遊ぶ」 65

3章 「遊び」は、育ちにどう影響するの?
生涯の礎をつくるとき

◇こどもが生きること、感じること
放課後に家から出ないのは田舎の子 68/ナンバーワンより大切な「私は生きている」という実感 69/生涯の財産を溜めこむ乳幼児期から学童期 71/こどもは「いま」の連続で生きている 72/「はじめて」の「挑戦」があぶないのは、あたりまえ 74/「いま」を奪われてきた子は、慢性的な「不快」に 75

◇こどもから大人になるまで
「私」という主体を守ること 78/学校で身につく「社会性」の限界 79/尊重される喜びを知れば、人を傷つけることがこわくなる 81/「記憶」からつくられる「アイデンティティ」 83/「私の核」になるこども時代の出来事 86/「記憶」に残る経験がないこどもたち 89/「私は生きている」ことを確かめるために 91/問題を解決するには、こどもを「遊ばせる」 93

4章 「遊び」の環境をどうつくる?
プレーパークの日常にあるヒント

◇体を動かす、手を動かす
自分の責任で自由に遊ぶ 96/壊せるものがどれだけあるか 98/「できない」ことを大切に 98/「プロセス」によって生み出されるもの 100/「消費」ではなく「生産・創造」の経験を 102/「切りたい」「打ちたい」から始まる「道具」遊び 103/「使いまわす」という「知恵」と「工夫」 105

◇人と自然との関係
「チャンバラごっこ」ではかる相手との距離感 106/「危険」をどうとらえるか 108/「やっちゃダメ」のストッパーを外すとき 110/ヌルヌル・ベタベタ・グチャグチャ・ドロドロは、外にある 111/「遊び」がもつ、ケアする力 113/「いい加減」を知ること 114/火をとおして広がる創造力 115/幼児と大人が真剣勝負 116/「みんな」でやれば世界が広がる 121/異年齢のなかで生まれる「役に立ちたい」気持ち122

◇親が育つとき
多様な子と出会い、子育てを少し楽にする 124/「危険」があれば、大人はスマホを見ない 126/こどもにとっての「原風景」 127

おわりに
だれのなかにもある「遊ぶ」ことがもつ不思議な力 130

Chio通信
〈ちいさい・おおきい・よわい・つよい〉(ち・お)ってなんだ? 139
山田 真(小児科医/〈ち・お〉編集協力人)

こどもとつくってあそぼう! 143
あきのはっぱモビール

けんさくするまえにいしかわさんにきいてみよう 最終回 145
Q どうして夜はいやなことを考えるのですか?
いしかわのりひこ(児童精神神経科医/〈ち・お〉編集協力人)

リレーエッセイ 家族のかたち 最終回 148  
うちの本棚
吉野 靫(立命館大学生存学研究所客員研究員)

恐れず、あきらめず、楽天的 これが私の暮らしかた 最終回 153
世代を超える農薬の被害
天笠 啓祐(ジャーナリスト)

何がおもしろうて読むか書くか 最終回 158  
遡(さか)のぼるし逗(とど)まる
立岩 真也(社会学者)

笑顔で過ごす不登校―見守りと支えの心がまえ 最終回 163
大丈夫、こどもたちはいつでもどこでも学びます
内田 良子(心理カウンセラー/〈ち・お〉編集協力人)

予防接種、基本から 最終回 169
感染の可能性、重症化の割合、予防接種後に起きうる副反応を考えて
青野 典子(「ワクチントーク全国」事務局長/〈ち・お〉編集協力人)

創刊のことば 174
編集後記 176
2022年〈ち・お〉〈お・は〉定期購読者への頼れる特典! 177
〔アピール〕原発のない日本を 178
〈ち・お〉バックナンバー常備店 180
〈ち・お〉&〈お・は〉を読む会リスト 182
重要なお知らせ 184
〈ちいさい・おおきい・よわい・つよい〉の編集にかかわる人たち 190
インフォメーション ジャパンマシニスト社森の編集室からのお知らせ 192

版元から一言

「遊び」が大切。
こどもと遊びは、食べること、眠ること、と同じくらい、時にはそれ以上に大切なこと。欠かせないこと。自然なこと。
それが、守られなくなって、ずいぶん長い間「問題だ」といわれるままになっていました。

筆者の天野秀昭さんは、日本初の「冒険遊び場」(東京都世田谷区羽根木)の開設に関わり「プレーリーダー」として、こどもたちの遊びの現場に居続けた人。近年いよいよ「遊びこそすべての問題を解決する希望」とあちこちから声があがり、あらためて「遊び」が注目されています。

近年、脳の発育にとっても、土や水や火や自然に助けられる自然な遊びが重要と言われています。それは、天野さんの経験や実感とも結びつき、外遊びの経験のない人にも伝わり、親もこどもと共に遊び直すことで緩やかに成長していく姿を目の当たりにしたのです。

すでに、祖父母世代でさえ遊びを知らない。でも、命を人間の魂を育むその行為を環境を守りたい。筆者・天野秀昭さんの熱い熱い思いが多くの人に届くよう、編集・製作スタッフも力を込めたおススメの132号です。

上記内容は本書刊行時のものです。