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ヘミングウェイと老い
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年11月
- 書店発売日
- 2013年11月30日
- 登録日
- 2013年11月15日
- 最終更新日
- 2014年1月17日
紹介
多くの読者にとってヘミングウェイは老いた作家としてイメージされてきた。しかしそのパブリックイメージと、作家の実年齢との間には、見逃せない乖離がある。
これまでのヘミングウェイ研究が十分に検討の対象とせず、それゆえにいわば支配的パラダイムともなった「老人ヘミングウェイ」神話を、本書は批判的に再検討する。ヘミングウェイの「老い」に正当な関心を払うことで見えてくるのは、従来とは異なる新たなヘミングウェイ像である。
目次
序 章 老人ヘミングウェイをめぐる神話 (高野泰志)
第1部 ヘミングウェイと伝記
第1章 ヘミングウェイの晩年を鳥瞰する―創作と阻害要因の狭間で (島村法夫)
第2部 若きヘミングウェイの描く老人
第2章 ロング・グッドナイト―「清潔で明るい場所」における「老い」と父と子 (勝井慧)
第3章 弱さが持つ可能性―「橋のたもとの老人」における「老い」の想像力 (堀内香織)
第3部 ヘミングウェイとその他の作家の老人表象
第4章 老人から少年へ―『老人と海』と「熊」の世界 (千葉義也)
第5章 フィッツジェラルドから見たヘミングウェイ文学の「老い」―『日はまた昇る』から『老人と海』へ (上西哲雄)
第4部 詩から読むヘミングウェイの老い
第6章 睾丸と鼻―ヘミングウェイ・ポエトリーと「老い」の身体論 (塚田幸光)
第7章 「老い」の詩学―ヘミングウェイの一九四〇年代以後の詩を中心に (真鍋晶子)
第5部 『河を渡って木立の中へ』再評価
第8章 忍び寄る死と美の舞踏―『河を渡って木立の中へ』論 (今村楯夫)
第9章 創造と陵辱―『河を渡って木立の中へ』における性的搾取の戦略 (高野泰志)
第6部 『老人と海』再評価
第10章 小学校六年生の『老人と海』(前田一平)
第11章 [討論]『老人と海』は名作か否か (今村楯夫・島村法夫・前田一平・高野泰志 [編集]上西哲雄)
上記内容は本書刊行時のものです。