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フロイトという症例 中村 靖子(著) - 松籟社
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フロイトという症例 (フロイトトイウショウレイ) 「我々の本質の核」もしくはいかなる受動性にもまして受動的な内なるものをめぐる言説の系譜

哲学・宗教
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発行:松籟社
四六判
縦194mm 横134mm 厚さ28mm
重さ 450g
374ページ
上製
定価 4,000円+税
ISBN
978-4-87984-291-6   COPY
ISBN 13
9784879842916   COPY
ISBN 10h
4-87984-291-5   COPY
ISBN 10
4879842915   COPY
出版者記号
87984   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫僅少
初版年月日
2011年2月
書店発売日
登録日
2011年3月10日
最終更新日
2023年2月15日
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紹介

なぜ、他の誰でもなく、フロイトこそが、精神分析の創始者であるのか。
神経病理学者として出発し、のちに精神分析理論をうち建てたフロイト。彼が35歳のときに著した『失語症の理解にむけて』を中心に、フロイトとそれ以前の言説とを分かつ分岐点の所在を検証する。

目次

はじめに

序 章 これまでの『失語論』理解
 第一節 なぜフロイトにおいて失語研究が問題となるのか
 第二節 埋もれていた「失語論」?
 第三節 『失語論』の立場

第一章 近代の人間観の形成
 第一節 十七世紀における思考様式の変化
  第一項 「観念の連合」という発想
  第二項 代数学という方法
  第三項 「魂と身体の結合という大いなる秘密に関する思いがけない説明」
 第二節 十八世紀言語起源論争
  第一項 認識の起源
  第二項 「人間の最初の言葉」
  第三項 言語神授説から「理性の記念碑」としての言語へ
 第三節 「言語の生理学」
  第一項 「言語の生物学的な基盤」
  第二項 原理学という名称
  第三項 日常の観察

第二章 近代神経学の中の『失語論』
 第一節 「脳神話学」
  第一項 「皮質中心主義」
  第二項 ヴェルニケの『失語症候複合』
  第三項 マイネルト学説の展開
 第二節 身体における魂の領域
  第一項 「魂を吹き込まれた物質」
  第二項 失語図譜の変遷
  第三項 意識の閾下という発想
 第三節 神経線維の機能上の意味の変遷
  第一項 バスティアンの機能修正説Bastianische Modifikationen
  第二項 機能のネットワークという発想
  第三項 脊髄と脳、もしくは身体と脳との「別なる」関係

第三章 失語研究から精神分析へ
 第一節 「言語装置」
  第一項 signumではなくcharacter
  第二項 記号の恣意性
  第三項 失語をめぐる議論
 第二節 「心的装置」
  第一項 「語表象」
  第二項 「多重決定」
  第三項 局在徴候という発想
 第三節 代理表象
  第一項 想起の可能性
  第二項 「組み替えの原理」
  第三項 代理表象という概念

おわりに

著者プロフィール

中村 靖子  (ナカムラ ヤスコ)  (

大阪大学大学院文学研究科博士課程後期課程単位取得退学。博士(文学)。
現在、名古屋大学大学院文学研究科准教授。専攻はドイツ文学。

・主要業績
(編著)『交響するコスモス』(上・下)、松籟社 2010年
(翻訳)S・フロイト「失語症の理解にむけて」、フロイト全集第1巻、岩波書店 2009年
(論文)「詩が拓く場、もしくは、いま・ここに存在することと思索とのいわれなき関係」、日本独文学会研究叢書058巻『ハイデガーにおける「詩作と思索」─「被投性」の視点から─』、2008年
(論文)「「妻殺し」の夢を見る夫たち─M・フリッシュにおける非現実なもののトポロジー─」『名古屋大学研究論集 文学篇』、56、2010年
(論文)「『情感の内的重力』としてのメランコリー─トラークルの詩『啓示と滅び』に見る悪と狂気」、日本独文学会研究叢書071巻『「悪」の文学史』、2010年

上記内容は本書刊行時のものです。