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ミョンヘ キム ソヨン(著/文) - 影書房
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ミョンヘ (ミョンヘ)

ヤングアダルト
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発行:影書房
四六判
縦188mm 横130mm 厚さ16mm
234ページ
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-87714-488-3   COPY
ISBN 13
9784877144883   COPY
ISBN 10h
4-87714-488-9   COPY
ISBN 10
4877144889   COPY
出版者記号
87714   COPY
Cコード
C8097  
8:児童 0:単行本 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2021年6月11日
最終更新日
2021年7月18日
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紹介

両班家の娘14歳のミョンヘ。 
両親はいつまでも子ども扱いする一方で、「早く嫁に行け」とうるさい。東京に留学中で、地域で一番「文明開化」した兄の口添えで、「結婚までの少しのあいだ」ミョンヘも首都・京城の女学校へ通えることになった。
京城では、少々口は悪いが「結婚なんてバカみたいなまねは絶対しない」と言うナッキョンや、女性ながら米国留学も果たし医師の仕事を通じて日々貧しい人を助けるシン先生と出会い、ミョンヘも自分の生きる道について少しずつ考えを深めていく。

しかし、時は日本の植民地支配が9年目に入った1919年。厳しい武断統治が続き、朝鮮の人びとは自由と独立をもとめて立ち上がる準備を進めていた。そしてついに3月1日、京城のパゴダ公園には数千人の学生や民衆が集まり「朝鮮独立万歳!」をさけび始める。この「3.1独立運動」はその後、朝鮮全土へと拡大していく。
そんな時代のうねりの中で、ミョンヘが見たものとは……。

家父長的で男尊女卑の価値観が根強く残る一方で近代化の波が押し寄せる朝鮮を舞台に、悩みながらも時代の制約をのりこえ、旧習に立ち向かって医師になる夢を育てていく少女を描く韓国のYA小説。第11回チャンビ「すぐれた子どもの本」創作部門大賞受賞作。
ボールペンのみで描かれた繊細で深みのある絵も、作品と一体となって叙情的な美しさを添える。

目次

1 アギとなつめの種 
2 雲にさえぎられた月
3 真夜中の客 
4 汽車酔いとハッカ飴 
5 京城でできた友だち 
6 信じるままに 
7 英語の話せるおじょうさん 
8 手術室 
9 かがやく顔 
10 はじめて描いた太極旗 
11 万歳! 万歳! 万歳! 
12 写真花嫁 
13 母の願い 
14 留学への遠い道 
   *
 作家のことば 
 日本の読者のみなさんへ 
 作品解説 

著者プロフィール

キム ソヨン  (キム ソヨン)  (著/文

1972年ソウル生まれ。梨花女子大学卒業。2004年、短編「しあわせな石けん」でセムト文学賞受賞。05年、中編「花ぐつ」で月刊『オリニトンサン』童話公募・最優秀賞受賞。07年、本作「ミョンヘ」で第11回チャンビ「すぐれた子どもの本」原稿公募・創作部門大賞受賞。『男寺党チョマギ』で男寺党に入り自立していく少年を、『野蛮の街』で関東大震災時の朝鮮人虐殺を、『さよなら朝鮮』でロシア人との地理調査にたずさわる韓国の少年を描いた。本作品は2010年、フランスでも翻訳出版された。

チャン ホ  (チャン ホ)  (イラスト

1962年全羅北道金提生まれ。弘益大学美術大学卒業(西洋画)。ソウル民族美術委員会に所属し現実参与美術活動を行なった。2005年から児童書の挿絵や絵本を描く。09年、絵本『月はどこにのぼってるの?』がボローニャ国際児童図書展「今年のイラストレーター」に選出。2010年、『子犬』で韓国児童図書展イラストレーター部門・文化体育観光部長官賞(大臣賞)受賞。14年、病気のため早世。書道にも秀でていた。

梁 玉順  (ヤン オクスン)  (翻訳

1945年大阪市生れ。在日コリアン2世。「オリニほんやく会」会員。1968年法政大学社会学部卒業。介護関連の著述をへて児童文学作品翻訳に。訳書:『1945年,鉄原』(影書房)。共訳書:『日本がでてくる韓国童話集』『愛の韓国童話集』『鬼神のすむ家』(以上、素人社)。

吉仲 貴美子  (ヨシナカ キミコ)  (翻訳

1946年東京生まれ。結婚を機に関西にすむ。夫の海外赴任に伴い渡韓。日本語の堪能な韓国人女性に刺激されて韓国語を学び始める。「北十字星の会」会員。「オリニほんやく会」会員。共訳書:『鬼人のすむ家』(素人社)、『韓国古典文学の愉しみ』(白水社)など。

仲村 修  (ナカムラ オサム)  (解説

1949年岡山県生まれ。韓国児童文学翻訳研究家。岡山大学・大阪外大をへて教育現場に。その後仁荷大学大学院留学。「オリニほんやく会」主宰。ブログに「オリニの森」。著書:絵本『ユガンスン』(ソウル書林)、訳書:『わら屋根のある村』(てらいんく)、『朝鮮東学農民戦争を知っていますか?』(梨の木舎)、『韓国昔ばなし』上下(白水社)ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。