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図解き 論理的哲学史逍遙 山下 正男(著/文) - 工作舎
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図解き 論理的哲学史逍遙 (ヅトキ ロンリテキテツガクシショウヨウ) ポルフィリオスの樹にはじまる (ポルフィリオスノキニハジマル)

哲学・宗教
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発行:工作舎
四六判
240ページ
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-87502-520-7   COPY
ISBN 13
9784875025207   COPY
ISBN 10h
4-87502-520-3   COPY
ISBN 10
4875025203   COPY
出版者記号
87502   COPY
Cコード
C1010  
1:教養 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年9月
書店発売日
登録日
2020年8月18日
最終更新日
2020年8月18日
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紹介

古代ギリシア論理学&哲学のエッセンスを示す図「ポルフィリオスの樹」。
その図は中世神学全盛期をへて近代科学の誕生、記号論理学や論理実証主義の発展など、
西洋思想史をつらぬいてきた。その抽象構造をめぐる。

目次

第1部 正統の西洋哲学
 1 筆者の素性からお話します
 2 ポルフィリオスの樹の図はご存知ですか
 3 ポルフィリオスの樹はギリシア哲学の総決算を表した便利な図です
 4 ポルフィリオスの樹は時代が進むにつれて剪定が必要になります
 5 神と実体と精神という三つの要素を捨ててしまうとポルフィリオスの樹はスリムな姿になります
 6 剪定された近世版のポルフィリオスの樹では物体が大きな働きをします。これを物体主義の確立といいます。
 7 ポルフィリオスの樹は実は生物学上の樹ではなく、論理学で使われる図なのです
 8 西洋哲学史では近世になって、ポルフィリオスの樹とは別の枠組みが提案されました。そしてそれがデカルトの二元論です
 9 デカルトの二元論のうち延長のアイデアは解析学という新しい数学をつくりだすだけの能力をもっていました
10 デカルトの二元論のうち思考のアイデアが新しい論理学を生み出せばよかったのですが、案に相違して観念論という困った哲学を生み出しました
11 観念論のうちドイツ観念論は倫理学に無知であり文法を使ったが故にトラブルメーカーの理論に終わってしまいました
12 哲学の枠組みとしてはデカルトの二元論よりは近代版ポルフィリオスの樹のほうが健全です
13 人間は感覚と理性をもつというポルフィリオスの樹のテーゼのうち、理性なるものの正体をあばき出して見せます
14 人間の定義としては理性的動物よりも論理的動物のほうが好ましいでしょう
15 論理学は信頼するに足るテクニックであり、しかもそれを図形として表現できます
16 ポルフィリオスの樹では人間は感覚と理性をもつとなっていますが、それになお感情と意志をつけ加える必要が生まれました。こうして二要素体制が四要素体制にふくれ上がりましたが、そのうち感情のほうをお話します
17 新しくつけ加えられた二要素のうち意志のお話をします
18 意志と理性はともに二分法的(非連続的)構造をもつのに対し感覚は三分法的(連続的)構造をもちます
19 感覚と理性はもとからペアを組んでいましたので、残りの感情と意志とをペアに組めばよいでしょう
20 平叙論理学の母胎はギリシアの存在論哲学でしたので、存在論の功罪を説明します
21 平叙論理学と肩を並べてもう一つの論理学である義務論理学がつくられることによって哲学のカバーする領域が倍増します
22 ポルフィリオスの樹がつくられた目的は人間というものを把握するためです。そしてその人間はそこでは人体としてとらえられます。しかしそれとは別に人間は当為理論によってとらえられることが要請されます。つまり人間は二眼的視点でとらえられます
23 人間はモーレス論とモラル論プラス法論という二つの面でとらえられます
24 モーレス論のほうから説明します
25 モーレス論に続いて政治論にも言及します
26 モーレス論の次にモラル論の説明をします。これには義務論が使われています
27 モラル論よりもっと完備した法論の説明をおこないます。これは義務論理学に支えられた整然とした理論です
28 複眼的な視点から人間と法人格が峻別されねばならないことが結論づけられます
29 人間はよい法をもち、そのもとでペルソナが認められることがいちばん幸せであり、これが科学を生み出したという成果に加えて西洋哲学の生んだ最大の成果です

第2部 傍流の西洋哲学
 1 カントの哲学
 2 ヘーゲルの哲学
 3 マルクスの哲学
 4 レーニン・スターリンの思考法

あとがきとして
著者紹介

著者プロフィール

山下 正男  (ヤマシタ マサオ)  (著/文

1931年生まれ。京都大学人文科学研究所名誉教授。主な著書に『新しい哲学:前科学時代の哲学から科学時代の哲学へ』(培風館 1967), 『科学時代をどう生きるか:科学と科学でないもの』(講談社現代新書 1967), 『論理学史』(岩波全書 1983), 『論理的に考えること』(岩波ジュニア新書 1985年), 『思想としての動物と植物』(八坂書房 1994), 『思想の中の数学的構造』(ちくま学芸文庫 2006)など。主な翻訳書に、ショルツ『西洋論理学史』(理想社 1960), カント『前批判期論集 第Ⅰ』《カント全集2》(理想社 1965), W.C.サモン『論理学』(培風館 1967), 『パース 論文集』《世界の名著 48》(中央公論社 1968), W.v.クワイン『論理学の哲学』(培風館 1972),ライプニッツ『中国学』《ライプニッツ著作集 第Ⅰ期10》(工作舎 1991)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。