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「講」研究の可能性 Ⅱ 長谷部八朗(著/文 | 編集) - 慶友社
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「講」研究の可能性 Ⅱ (コウケンキュウノカノウセイニ)

歴史・地理
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発行:慶友社
A5判
488ページ
定価 12,000円+税
ISBN
978-4-87449-072-3   COPY
ISBN 13
9784874490723   COPY
ISBN 10h
4-87449-072-7   COPY
ISBN 10
4874490727   COPY
出版者記号
87449   COPY
Cコード
C3039  
3:専門 0:単行本 39:民族・風習
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2015年8月13日
最終更新日
2015年8月13日
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紹介

人びとの孤立化・無縁化が進み、互いを繋ぐ場を見失いがちな今日、先行研究を検討しつつ、日本社会における「講」の多様な活動実態に光を当て、それらの果たしてきた役割を改めて問う論文集の続刊。
昭和30年代まで、各地でさかんに行われた「講」活動は、地域社会の変動とともにいまや消失しようとしている。講をとりまく急速な社会変動を見据え、「講」活動の今日的動向をさまざまな角度から考察し、堀一郎の「日本宗教史」研究を再吟味しながら、現代社会における「講」研究の可能性を追求する。

目次

 叙文 長谷部八朗  
  編纂の経緯
  各論攷の要旨
Ⅰ 堀一郎の講理論
 堀一郎の宗教・信仰史論と「講」――「日本宗教史」論の視座から――  長谷部八朗
  はじめに
  一 『日本宗教史』研究の歩み――堀一郎に至るまで――
  二 堀一郎の宗教・信仰論
  三 堀一郎の「講」に関する論述とその意味
  おわりに
Ⅱ 講の結集、維持、変遷の諸相
 日本仏教における講の展開――浄土真宗の事例を中心に――  高山秀嗣
  はじめに
  一 親鸞の時期の講について
  二 覚如から存如の時期の講について
  三 蓮如の時期の講について
  四 浄土真宗の講の特徴
  まとめにかえて
 明治初年の神宮教院・神宮教会と神風講社 武田幸也
  はじめに
  一 神宮教院・神宮教会の成立と愛国講社
  二 『神宮教会講社規則』と『神風講社社長取締事務取扱心得書』にみる神風講社
  三 『神風講社結収大意』にみる神風講社結収の目的と役割
  四 『神宮教会規制』における神風講社
  五 『開知新聞』にみる神風講社の実態
  おわりに
 講を継承するしくみと工夫――尾州鷹羽講の組織と運営――   小林奈央子
  はじめに――本論の目的――
  一 鷹羽講所在地域の概観
  二 鷹羽講の歴史
  三 鷹羽講の組織
  四 鷹羽講運営の工夫
  ま と め――講の継承成功の背景にあるもの――
 法を嗣ぐ在俗行者――近代期における尾張儀覚刑を例にみる御嶽講の結集原理――  関 敦啓
  はじめに
  一 御嶽講の成り立ちと変遷
  二 霊神信仰と在俗行者
  三 在俗行者の講として
  まとめにかえて
 大岳講に関する一考察――札の置き場の検討を中心に――    西村敏也
  はじめに
  一 大岳山・大岳神社・大岳講
  二 八王子市戸吹の事例
  三 小金井市貫井南町の事例
  四 小金井市緑町の事例
  おわりに
 講の社会的位置づけの変遷、および講研究の射程に関する一考察 天田顕徳
  問  題
  一 背  景――桜井のみた風景、我々のみる風景――
  二 講の社会的位置づけの変化
  三 講の現場において――筑波山禅定を事例として――
  結  論――現代における講の価値と講研究の可能性――
Ⅲ 講的集団、あるいは講周辺の諸相
 近世における高野山参詣意識――頼慶筆『高野山縁起』を参考に――  村上弘子
  はじめに 
  一 高野山の縁起
  二 勧進文と縁起
  三 遍照光院頼慶について
  四 頼慶筆『高野山縁起』について
  五 頼慶死後の『高野山縁起』
  むすびにかえて
 近代神社の講的組織――気多講社を事例に――         市田雅崇
  はじめに
  一 神社付属の講的組織
  二 気多神社の講的組織の概要
  三 気多神社保存会と気多講社
  四 気多講社と気多神社保存会――まとめにかえて――
 稲荷信仰の講と祭り                 牧野眞一
  はじめに
  一 稲荷講と祭り
  二 稲荷講としてのオビシャ
  三 在地講としての稲荷講
  おわりに
 集落の再編――ショウキサマ祭祀の継承――      石本敏也
  はじめに
  一 調査地概観
  二 ショウキサマ祭祀の実態
  三 トウマエの言説
  四 祭祀組織の変遷
  五 ショウキサマ祭祀組織の再々編
  六 集落の再編
  ま と め
 奥山半僧坊信仰の変遷――講と漁業史の視点から――   髙木大祐
  はじめに
  一 方廣寺と鎮守
  二 椎河大龍王の信仰
  三 奥山半僧坊の縁起と伝説
  四 浜名湖周辺の奥山半僧坊信仰
  五 「明治一四年大火」と奥山半僧坊信仰の広がり
  六 漁民信仰からみた奥山半僧坊
  むすびにかえて
あとがき

著者プロフィール

長谷部八朗  (ハセベハチロウ)  (著/文 | 編集

長谷部八朗(ハセベハチロウ)1950年 埼玉県生まれ。慶應大学商学部卒業。駒澤大学大学院人文科学研究科社会学専攻博士課程単位取得退学。現在 駒沢大学仏教学部教授。〔主要論著〕『祈祷儀礼の世界―カミとホ、トケの民俗誌』(名著出版、1992年)、「民衆宗教史と仏教」(『岩波講座 宗教3 宗教史の可能性』岩波書店、2004年)、「「土着化」論より見た宗教交渉史研究―桜井徳太郎の所説をめぐって―」(『宗教史とは何か』上(宗教史学論叢)、リトン、2008年)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。