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恐怖政治を生き抜く
女傑コロンタイと文人ルナチャルスキー
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年1月30日
- 書店発売日
- 2016年2月20日
- 登録日
- 2015年12月8日
- 最終更新日
- 2019年1月10日
書評掲載情報
2016-04-24 | 産經新聞 |
2016-03-11 |
週刊読書人
評者: 富田武=成蹊大学名誉教授・ソ連政治史・日ソ関係史専攻 |
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紹介
スターリンの恐怖政治による犠牲者は無数である。党幹部に限っても1934年の党大会で選出された党中央委員と同候補の7割が大粛清期に銃殺刑に処されている。レーニン時代からの高級幹部もその例外でなかった。その恐怖政治を、ヨーロッパ初の女性閣僚となったフェミニズムの先駆者コロンタイと、ソ連の初代教育大臣となったルナチャルスキーがどのように生き抜いたか? 「レーニンの誤りを見抜いた人々」に続いて、鈴木肇がわかりやすく現実にあった〈共産党支配体制〉を照射する一冊。
目次
写真
まえがき
第一部 コロンタイ
第一章 反骨の貴族将軍の目覚めた娘
第二章 女性解放、《自由恋愛》は実らず
第三章 造反で党の中枢からはずされる
第四章 スターリンに《降格》を願い出る
第五章 才能と人脈を生かし、名外交官に
第六章 現代史の大パノラマの中で
第七章 北欧情勢を正しく評価、講和に貢献
第八章 重病の中で『回想録』を書き続ける
第二部 ルナチャルスキー 117
第一章 比類なき博識にレーニンも驚く
第二章 貴族の子・少年期に社民運動へ
第三章 哲学と宗教で激しい論争へ
第四章 レーニンは頑として和解を拒否
第五章 業績に不吉な粛清の影が
コロンタイ関連論文
炎の労働者革命家シリャプニコフ
はじめに/高級旋盤工、仏独英でも働く/ソビエトをつくり、労働
者を武装/「労働者反対派」を率いてレーニンと対立/功績は抹殺、
「人民の敵」扱いに/労組は形骸化し、いまも御用組合が
年表/参考文献
コロンタイの生涯と活動
ルナチャルスキーの生涯と活動
ロシア史(年表)
主な参考文献
ロシア・ソ連を知る必読書
●写真=ロシア語原書『コロンタイ』『ルナチャルスキー』両書とも
モスクワ「若き親衛隊」出版社より
前書きなど
推薦 角田安正【つのだ・やすまさ】防衛大学校教授
著者のたゆみない研究が実り、歴史の狭間に埋もれかかった重要な人物、コロンタイとルナチャルスキーが蘇った。スターリンの恐怖政治を生き抜くことができたのはなぜか。ふたりの運命を語る著者の問題意識は明確だ。主人公を温かい筆致で描くこの伝記は、同時に、スターリンの知られざる一面を照射している。著者は説く。「スターリンは単なる暴君ではなかった」と。本当だろうか? 本文を読んでいただければ、すべてが明らかになろう。
版元から一言
犠牲者700万人というスターリン恐怖政治の中で生き抜いた女傑と文人。現実に有った〈社会主義国家〉の裏面をわかりやすく照射する。
上記内容は本書刊行時のものです。