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版画芸術191号
巻次:191号2021年春号
渡辺省亭 明治のマルチアーティスト(仮題)
- 初版年月日
- 2021年3月1日
- 書店発売日
- 2021年3月1日
- 登録日
- 2021年1月5日
- 最終更新日
- 2021年2月25日
紹介
巻頭特集:渡辺省亭 知られざる花鳥画の精髄
渡辺省亭(わたなべせいてい)は江戸末期に東京・神田で生まれ、明治から大正時代に活躍した画家です。日本画家・菊池容齋(きくちようさい)に師事し、明治11(1878)年には日本画家として初めてパリに渡りました。日本画以外にも輸出陶器の下絵や図案を描き、小説の口絵・挿絵のみならず美術雑誌の編纂に携わるなど、様々な分野にわたって優れた仕事を残しました。しかし、明治中期以降活発となった画壇の活動には参加せず、生涯、市井の画家の精神で注文制作と自己の研鑽に努めていたために、その名は近年まで「知られざる」ものとなっていました。
本特集では、渡辺省亭の仕事を日本画・版画・書物と編集・図案と工芸の4つに区分して、それぞれの分野の秀作を一挙に紹介します。花鳥画の名手と伝えられ、後の画家たちにも少なからず影響を与えた渡辺省亭の画業について、多数の作品からその精髄に迫ります。
目次
巻頭特集 渡辺省亭 知られざる花鳥画の精髄
第1章 日本画 世界を魅了した花鳥画
「日本画の王道・渡辺省亭」 インタビュー・古田 亮
第2章 木版画集『省亭花鳥』全点掲載
第3章 挿絵と口絵
美術雑誌『美術世界』の仕事/文芸雑誌挿絵/小説単行本挿絵
第4章 図案集と工芸
『省亭花鳥画譜』第一・二・三巻/『華鳥画譜』
「省亭と四十年」 文・萩原 司
図案の工芸化(濤川惣助作七宝/迎賓館赤坂離宮 花鳥の間)
総論「省亭の版画活動に寄せて」
付録 渡辺省亭年譜/関連展覧会・施設紹介
版画家ヒストリー 磯見輝夫(木版)
「版画アートコレクション」の作家 山本剛史(銅版、ポリエステルフィルム転写)
写真芸術の世界 「ソシエテ・イルフは前進する 福岡の前衛写真を中心に」
近代日本のアール・デコ 第7回 パリ、世界のあこがれ
展覧会スポットライト
TUAD HANGA 20years YAMAGATA展/山中 現 展 星の記憶/釣谷幸輝 版画展/生田宏司銅版画 新作&自選展
展覧会レポート
第11回 高知国際版画トリエンナーレ展 文・前田幸来
版画で作るオリジナル・グッズ 第6回 紙と布に刷って作るグッズ
講師・西平幸太
今すぐ買える版画の逸品 版画マーケットプライス2021年3月~5月版
版画展覧会スケジュール 2021年3月~5月版
公募展募集要項
版画インフォメーション
HANGA GEIJUTSU English Summary
上記内容は本書刊行時のものです。