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沖縄「戦争マラリア」―強制疎開死3600人の真相に迫る 大矢英代(著/文) - あけび書房
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沖縄「戦争マラリア」―強制疎開死3600人の真相に迫る (オキナワセンソウマラリア)

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発行:あけび書房
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ16mm
重さ 240g
224ページ
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-87154-166-4   COPY
ISBN 13
9784871541664   COPY
ISBN 10h
4-87154-166-5   COPY
ISBN 10
4871541665   COPY
出版者記号
87154   COPY
Cコード
C3036  
3:専門 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年2月
書店発売日
登録日
2020年1月27日
最終更新日
2020年1月31日
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紹介

日本で唯一の地上戦が起きた沖縄。
しかし戦闘のなかった八重山諸島で3600人もの住民が死んだ。
誰によって、なぜ、これほどの住民が死に至ったのか ?
映画『沖縄スパイ戦史』の共同監督が沖縄戦の最暗部に迫ったルポルタージュ。
そして、明らかになったのは、軍命による強制移住、
住民のためではなく、軍のための強制移住、
住民からは「マラリア有病地」と恐れられていた地への強制移住、
それが引き起こしたマラリアによる膨大な病死。
これが沖縄で「もうひとつの沖縄戦」と呼ばれてきた「戦争マラリア」だ。
10年にわたる長期取材で迫った、75年前の住民犠牲の実態。
それは地下水脈のごとく、今現在、私たちの足元へと続いていた…。
「戦争マラリア」の事実を多くの方に伝えるための大労作であると同時に、
ジャーナリストとしての誠実さ、気概が伝わる一冊、
そして、ジャーナリズムの社会的責務を考え合う一冊でもある。
推薦:金平茂紀、望月衣塑子、ジャン・ユンカーマン
本年度山本美香記念国際ジャーナリスト賞奨励賞受賞

目次

はじめに―もうひとつの沖縄戦

1章 住民3600人の死の真相を追って
     (2009年夏~2010年夏・石垣島)

  65年前の今日
  地上戦なき島々の沖縄戦「戦争マラリア」との出合い
  軍国少年 潮平正道さん
  沖縄戦までのカウントダウン
  移住開始
  死者たちが眠る山
  日本軍はマラリアの危険性を知っていた
  政治的解決
  慰謝事業で手に入れたものとは
  戦争マラリアは本当に解決したのだろうか

2章 島で暮らしながら撮る
     (2010年冬~2011年夏・波照間島)

  さよなら、東京
  「今日から家族として、苦楽を共にしましょう」
  初めてのサトウキビ刈り
  ベスマムニ
  戦争マラリアが孝子おばあから奪ったもの
  波照間の強制移住
  「あんたには分からないよ」
  謎の男・山下虎雄
  慰霊の日
  さよなら、波照間

3章 戦争マラリアはまだ終わっていない
     (2017~2018年 東京、米国、波照間島、石垣島)

  ドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』制作へ
  沖縄戦参戦兵のロバートさん
  浩おじいの死
  山下の影を追う
  最後の挺身隊員と死ぬための訓練
  「波照間島民は犠牲になっても構わない」
  監視下に置かれた住民たち
  山下の肉声
  三線とおばあの涙

最終章 なぜ今、戦争マラリアなのか
      (2018年 与那国島、石垣島、米国)

  日本最西端の自衛隊基地・与那国島
  自衛隊誘致したけれど…
  島民に秘密で弾薬庫配置
  「自衛隊と心中する覚悟を」
  在沖米軍の意味
  米国による日本の再軍備化
  「また戦争をするんかやぁ」

おわりに―みんなが生きてきた証を残す

著者プロフィール

大矢英代  (オオヤハナヨ)  (著/文

1987年、千葉県出身。
琉球朝日放送記者を経て、フリージャーナリスト、映画監督。
ドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』(2018年・三上智恵との共同監督)で文化庁映画賞優秀賞、
第92回キネマ旬報ベスト・テン文化映画部門1位など多数受賞。
2018年フルブライト 奨学金制度で渡米。以降、米国を拠点に軍隊・国家の構造的暴力をテーマに取材を続ける。
早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース修士課程修了(2012年)。
現在、カリフォルニア大学バークレー校ならびに早稲田大学ジャーナリズム研究所客員研究員。

上記内容は本書刊行時のものです。