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夏目漱石 東洋と西洋の狭間で
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2021年3月31日
- 登録日
- 2021年3月2日
- 最終更新日
- 2021年4月6日
書評掲載情報
2021-08-25 | 教育学術新聞 |
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紹介
東洋と西洋、現代と近代をつなぐ魂の叫び─
漢文と英文に精通したエリートだった、夏目漱石。2年間の英国留学で挫折を味わい、東洋と西洋の狭間でさまよった魂はどこへ辿り着いたのか。気鋭の日文学者が贈る、新たな夏目漱石像。
目次
まえがき
第一章 漱石が英国から受けた影響
夏目漱石の英国留学における負の要素
─「下宿」「過去の匂い」と「霧」「昔」を通して─
Ⅰ.問題設定
Ⅱ.先行研究及び考察視点
Ⅲ.「永日小品」について
Ⅳ.「下宿」と「過去の匂ひ」作品から
Ⅴ.「霧」と「昔」からの分析
Ⅵ.考察と分析
Ⅶ.結びにかえて
第二章 漱石「個人主義」思想の自恃論的要素
─アメリカ超越主義からの影響を探る
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.漱石の個人主義思想の特質
Ⅲ.アメリカ超越主義における自恃論─エマソンからホイットマンへ
Ⅳ.結びにかえて─漱石「個人主義」のなかに流れる超越主義思想
第三章 漱石の集大成『私の個人主義』について
Ⅰ.問題設定
Ⅱ.先行研究及び考察視点
Ⅲ.漱石の個人主義
Ⅳ.社会福祉の思想
Ⅴ.漱石の思想を社会福祉思想の観点から見る
Ⅵ.考察と分析
Ⅶ.結びにかえて
第四章 漱石作品が漢文学から受けた影響
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.日本と漢文学
Ⅲ.漱石と漢文学
Ⅳ.漢文学及び漢文学の背景にある儒教思想が漱石作品に与えた影響
Ⅴ.考察と分析
Ⅵ.結びにかえて
第五章 中国における夏目漱石作品の翻訳及び評価について
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.研究の視点
Ⅲ.魯迅が漱石に訳について論じる事
Ⅳ.『草枕』の訳及び評価について
Ⅴ.夏目漱石の代表作『文学論』と『文学評論』に関する中国の評価
Ⅵ.『吾輩は猫である』の訳及び評価について
おわりに
あとがき
筆者のメッセージ
略年譜
謝辞
前書きなど
あなたは、人間関係や自分がやるべきことは何なのか、悩んだことはありませんか? 明治時代の文豪、夏目漱石も、あなたと同じような苦しみを抱えながら生きていました。だからこそ、どのような時代になっても夏目漱石の作品は読み続けられているのだと思います。
夏目漱石自身やその作品に関する本は、既にたくさん出版されていますが、この本は、他の本と少し趣向が異なります。漱石は漢文や英文に精通していました。幼少期に受けた漢文の教育、そして、のちに学んだ英語は素養を超えて、彼の思索や思想の根幹になり、創作にも大きな影響を与えました。そのように東洋と西洋の狭間で彷徨った彼の魂はどこに辿り着いたのかについて、私なりに結論を導いてみました。(「まえがき」より)
上記内容は本書刊行時のものです。