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民話いっちょ、食べてみらんの
筑後川流域の民話
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2020年4月15日
- 登録日
- 2020年2月28日
- 最終更新日
- 2020年6月25日
紹介
阿蘇山を水源として持ち、九州では最大の河川として知られている「筑後川」。
そんな筑後川流域(筑後地方)に伝わる民話を現代に残すべく、一冊の本に。
その河川の長さから、「河童」に関するお話でも、上流、中流、下流と場所によって語り継がれてきた内容が違う。
また、本書に登場する民話は全部で23 話。鯰、タコ、揚巻貝、胡瓜など、
筑後川に関する「食」を中心に集録し、筑後地方に伝わる方言もふんだんに使用。
その民話が生まれた経緯、現代まで語り継がれてきた理由などの解説付き。
筑後川流域の民話は「身体を育てる『食べ物』」と、「心を育てる『仏教の教え』」のバランスで成り立っており、こうした生きていくうえで欠かせない二つによって民話が生まれ、語り継がれてきた。
【「はじめに」から】
本書では数ある民話のなかから、筑後川流域に伝わる――それも「食」と関わりのある民話を集めました。
「食は幸福の基本」です。
料理を作ることは、食べる人への思いやりや想像力を養います。
そして、食べる人も料理人の想像力に心を動かされ、感謝の気持ちが湧いてきます。
こうして「食」を通してお互いへの思いやりが育まれるのです。
筑後川流域の民話は、縦軸と横軸のバランスのもとで成り立っています。
縦軸には身体を育てる「食べ物」があり、横軸には心を育てる「仏教の教え」があります。
民話はこの二つと深くつながっているのです。
それもそのはずで、食べることは生きることや感動に繋がり、
生きることや感動は幸せに繋がり、幸せを伝えようとして生まれたものが民話なのですから。
本日はおいしい民話をご用意して、あなたをお待ちしておりました。
どうぞごゆっくりお召し上がりくださいませ。
目次
五穀米 天熊宇志
にな貝 玉垂宮とにな貝
鯰 百叩きになった鯰
斉 魚 斉魚の由来
酒 米 酒屋と油屋
箸休め・「たどし」
蛤 はまぐり姫
蟹 猿どんと蟹どん
田 螺 たにし長者
胡 瓜 海の河童と川の河童の戦い
鮗 子の代
箸休め・「地獄の箸」
泥 鰌 貧乏人の知恵
鯉 鯉女房
蛸 いばり蛸
こうばし わくど息子
揚 巻 へこちがい
箸休め・「母の応援歌」
飴 飴買い幽霊
おはぎ おはぎとびきたん
ぼたもち 毒を盛る
豆腐・
こんにゃく とうふばあさんと、こんにゃくばあさん
粽 おもれぬちまき
箸休め・「おこもじ」
にわとり 高良大社の神籠石
栗・米 名人産婆さん
筍 水天宮と河童
上記内容は本書刊行時のものです。