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サハリン朝鮮人ディアスポラ ユリア・ディン(著) - 地平社
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サハリン朝鮮人ディアスポラ (サハリンチョウセンジンディアスポラ) 付・柳時郁「山中半月記」 (フリュシウクサンチュウハンゲツキ)

社会一般
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発行:地平社
四六判
縦132mm 横188mm 厚さ27mm
重さ 440g
388ページ
並製
定価 3,800 円+税   4,180 円(税込)
ISBN
978-4-86863-004-3   COPY
ISBN 13
9784868630043   COPY
ISBN 10h
4-86863-004-0   COPY
ISBN 10
4868630040   COPY
出版者記号
86863   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2026年7月9日
書店発売日
登録日
2026年5月14日
最終更新日
2026年7月8日
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紹介

日本統治下の樺太に端を発し、冷戦で帰還を断たれたサハリン朝鮮人。韓ソ国交樹立以降は後継世代がロシアへの適応を遂げていく。歴史に翻弄される特異なディアスポラ集団の軌跡を辿った重要書。幻の作家・柳時郁の日記を併録。

目次

序 文
親愛なる日本の読者のみなさんへ
第1章 史資料と研究史
1 ロシア語の史資料と研究史
2 日本語の史資料と研究史
3 朝鮮語の史資料と研究史
4 英語の史資料と研究史
小 括

第2章 朝鮮人ディアスポラの形成
1 日本領樺太
2 樺太時代の朝鮮人移民
3 一九四五年以後の朝鮮人ディアスポラ構成の変化

第3章 サハリン残留朝鮮人の引揚げ問題 (一九四九~五〇年)
1 サハリン島・クリル諸島からの日本人の引揚げ (一九四六~四八年)
2 ソ連指導部の朝鮮人引揚げ問題に関わる政治
3 サハリン島とクリル諸島の朝鮮人引揚げ問題に関わる米軍司令部の政治

第4章 サハリン朝鮮人とソヴィエト社会 (一九四五~九一年)
1 サハリン朝鮮人ディアスポラの政治、経済的成長
2 ソヴィエト期サハリン朝鮮人の社会組織
3 サハリン朝鮮人の国籍問題
4 サハリン朝鮮人の本国帰還運動とソ連、日本、南北朝鮮の政策 (一九五〇~九〇年)
小 括

第5章 ソ連崩壊後のサハリン朝鮮人
1 ソ連崩壊後のサハリン朝鮮人ディアスポラ―政治、経済、社会的発展要因
2 サハリン朝鮮人の帰還のためのロシア、日本、韓国における運動
3 サハリン朝鮮人一世―帰還に対する態度

第6章 二一世紀のサハリン朝鮮人―適応過程の完了
1 安山市―歴史的故郷における二世と三世
2 サハリン朝鮮人のアイデンティティ
3 ディアスポラとしてのサハリン朝鮮人共同体

結 論

付……山中半月記  柳時郁 宋恵媛訳
「山中半月記」訳者解説  宋恵媛
柳時郁年譜


「サハリン朝鮮人ディアスポラ」訳者解説  天野尚樹・宋恵媛
参考文献

索引

前書きなど

親愛なる日本の読者のみなさんへ


私の著書『サハリン朝鮮人ディアスポラ―ソ連・ロシア社会における帰還と組み込みの問題』がいまこうして日本の読者の手に届いたことを心からうれしく思います。
サハリン朝鮮人の歴史は、日本とロシアと朝鮮の複雑な歴史的関係が交差する場での物語です。それは単なる学術研究にとどまることのできない、数万人もの人びとの運命の歴史であり、かれらの希望と絶望の歴史であり、世代を超えた苦難の歴史でもあります。
日本統治下のサハリン島、すなわち樺太に移住した朝鮮人とその子孫は、第二次世界大戦後の困難な政治的状況の中で、故郷に帰る可能性を奪われ、ソ連社会で、後にはロシア社会で自らの人生を築いていかねばなりませんでした。かれらの経験には、二〇世紀という波乱の歴史によって人質にとられた人びとの運命が反映されています。
日本の読者にとってこの問題は遠いどこかの出来事ではありません。日本も、この歴史的過程の重要な当事者であり、サハリン朝鮮人の運命に深く関わっています。この本を通じて、みなさんがこの複雑な歴史をより深く理解し、過去の歴史を客観的に見直す契機になればと願っています。
歴史の真実の解明は時に痛みをともないます。しかし、過去の誤りや悲劇から目を背けず正面から向き合い理解することが、よりよい未来を構築するための第一歩となります。この本が、ロシアと日本の朝鮮の相互理解と和解のための対話を促進するものとなってほしいと切に願います。
最後に、訳者の天野尚樹教授と宋恵媛教授に深い感謝の意を表したいと思います。おふたりのおかげでこの本が世に出ることができました。また日本語での出版を叶えてくださった出版社および関係者のみなさまにも御礼申し上げます。そして、この困難な歴史を生き抜いたサハリン朝鮮人とその家族のみなさんに心からの尊敬の念をお伝えしたいと思います。

ユリア・ディン

著者プロフィール

ユリア・ディン  (ユリアディン)  (

ユリア・ディン 旧ソ連邦グルジア共和国(現ジョージア)トビリシ生まれ。サハリン国立大学大学院国史学研究科修了。歴史学博士候補。国立サハリン州歴史文書館勤務を経て、現在サハリン州郷土博物館(在ユジノサハリンスク市)学術研究担当副館長。サハリン朝鮮人史研究、サハリン島史研究に関する著書多数。本書の朝鮮語版に対し2024年、庸齋新進学術賞を受賞。

天野 尚樹  (アマノ ナオキ)  (

天野尚樹(あまの・なおき)上智大学外国語学部ロシア語学科教員。境界島嶼研究、ロシア極東近現代史。主要著作に『樺太40年の歴史』(共編著、全国樺太連盟、2017年)、『北東アジアのコリアン・ディアスポラ:サハリン・樺太を中心に』(共著、小樽商科大学出版会、2012年)等。

宋 恵媛  (ソン ヘウォン)  (

宋恵媛(ソン・ヘウォン)博士(学術)。著書に『「在日朝鮮人文学史」のために:声なき声のポリフォニー』(岩波書店、2014年/ソミョン出版、2019年)、『密航のち洗濯 ときどき作家』(共著、柏書房、2024年)、編著に金泰生『旅人伝説』(琥珀書房、2025年)、『越境の在日朝鮮人作家:尹紫遠の日記が伝えること』(琥珀書房、2022年)、『在日朝鮮女性作品集』(緑蔭書房、2014年)、訳書にキース・プラット『朝鮮文化史:歴史の幕あけから現代まで』(人文書院、2018)等。

上記内容は本書刊行時のものです。