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軽やかな耳の冒険 藤倉 大(著) - アルテスパブリッシング
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軽やかな耳の冒険 (カロヤカナミミノボウケン) 藤倉大とボンクリ・マスターズ (フジクラダイトボンクリマスターズ)

芸術
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四六判
248ページ
並製
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-86559-276-4   COPY
ISBN 13
9784865592764   COPY
ISBN 10h
4-86559-276-8   COPY
ISBN 10
4865592768   COPY
出版者記号
86559   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年7月31日
書店発売日
登録日
2023年6月16日
最終更新日
2023年7月23日
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紹介

「ボーン・クリエイティヴ」略して「ボンクリ」。
人間は皆、生まれつきクリエイティヴだ!
さあ、7人のマスターたちと一緒に、新しい響きを探しに出かけよう!


石川慶──音楽そのものを映像化した映画『蜜蜂と遠雷』の監督
石丸耕一──歌舞伎からオペラまで手がける舞台音響のデザイナー
岡田利規──「チェルフィッチュ」を主宰し、現代演劇の地平を拓く演出家
杉田元一──クラシック音楽の最先端を創造するレコード・プロデューサー
豊田泰久──サントリーホールほか国内外の有名ホールの音響を設計
八木美知依──国境・時代・ジャンルを飛び越えるハイパー箏奏者

気鋭の作曲家・藤倉大と6人の音の匠=「ボンクリ・マスターズ」の次世代連続講義がスタート!

知ってるようで知らない「」のサウンド、
ホール」の音響はどうつくられているの?
録音」のプロはどうやって音をつくるの?
映画」や「演劇」と音楽はどう結びつくの?

生徒代表・藤倉大が「」をめぐって匠たちを質問攻めにする「ボンクリ・アカデミー」第2弾!

ボンクリ・フェス公式サイト
https://www.borncreativefestival.com/

目次

まえがき(藤倉大)

第1章 エレクトリック箏の挑戦(八木美知依)

講義編
箏のあらまし
箏のいろいろ
箏の楽譜と調絃
海外ミュージシャンとの出会い
エレクトリック箏の誕生
厳しかった海外ツアー
ノルウェーのジャズ、そしてボンクリとの出会い

対談編
箏とハープ
2本目の糸はなぜ下がる?
ウェズリアン大学とアルヴィン・ルシエ
口三味線とタイム感覚

Q&A編
オーケストレーションの中の楽器
箏と唄

第2章 レコーディング・ プロデューサーの仕事とは(杉田元一)

講義編
プロデューサーになるまで
企画と録音
テイク選びと編集
編集しないですむ方法
プロジェクト全体を統括する仕事

対談編
スムーズに進んだ例の話?
編集にOKをもらう
録音するタイミング
「これ、僕の世界観と違うんだよね」
どうしても弾けないとき
完璧さとつまらなさ
大きな音でもピアニシモ

Q&A編
プロデューサーは演奏家寄り?
スピーカーとのつきあい方

第3章 ホールの響きを デザインする(豊田泰久)

講義編
室内音響設計とは
サントリーホールより始まる
仮のホールのために60億円
コミュニケーションをとる仕事

対談編
残響時間はアルコールの度数みたいなもの
前に座りたがる人たち
アンサンブルをそのままに
お互いの音が聞こえない問題
ホールの模型を作る

Q&A編
キーパーソンの心をつかむコツ
収容人数と偏愛ホール

第4章 コンサートホールにおけるPAを考える(石丸耕一+豊田泰久)

講義編
室内音響と電気音響
ホールの音響設計
スピーカーの助けを借りる
ゲネプロの後でそれいう?!
仕事してないように聞こえるのが成功
母音成分と子音成分
マイクロフォン・サーカス!
モニタースピーカーとPAスピーカー
ベストの響きを手探りで
どんな音を生かすか
新しい技術とともに

鼎談編
トーンマイスターを育てるために
コンサートホールでサラウンドは可能か

第5章 映画と音楽──『蜜蜂と遠雷』をめぐって(石川慶)

講義編
映画化までの経緯
シーンのイメージを作る
楽譜が脚本として機能する
ロケ・段取り・撮影
編集、そして完成

対談編
ポーランドで学んだこと
共産主義の磁場
「ATGみたいだな」
一般人になれる人
音楽の政治と経済
映画は役者のドキュメンタリー

Q&A編
キューブリックと現代音楽
《春と修羅》秘話
ステム納品のススメ
手持ちにするのはどんなとき?

第6章 演劇と音楽──《夕鶴》をめぐって(岡田利規)

講義編
音楽が語る物語
音楽を聴くことで演劇を体験する
イメージをどこに置くか

対談編
演出家の立つ位置
演出家の制約を外す
演出の現場の違い
舞台がキャンセルになる演劇、 ならないオペラ

Q&A編
イマジネーションをもってくれ
外国語の演出をするとき

あとがき(藤倉大)

前書きなど

まえがき

 「ボンクリフェス」、それは「人はみんな生まれたときはクリエイティヴ」という意味の「ボーン クリエイティヴ」、そのフェスティヴァル。新しい音を探すいろんなジャンルの音楽のアーティストが、いろんな国から1年に一回東京芸術劇場に集まってくる。そこで奏でられる音楽を赤ちゃんからシニアまで体験することができる、そんなフェスです。
 前回の本『藤倉大のボンクリ・アカデミー──誰も知らない新しい音楽』にご登場してくださったのは、ほぼ皆さんがボンクリに出演していただいた演奏家たちでした。その方たちにマスタークラスをしていただき、その後僕との対談──というか僕も生徒なので、生徒として聞いてみたい質問をぶつけたやりとりが入っています。
 今回の本も基本的には同じフォーマット。でも、ゲストの講師陣にはちょっと前とは違った世界の人たちもいます。
 フェスの名前の「ボーンクリエイティヴ」は、あえて音楽という縛りじゃないネーミング。それに僕は音楽以外の世界にも興味がある。どちらかというと、音楽以外の世界の方が興味があるくらい。知らないことを、その世界のトップの方たちから教えてもらえる、そしてそうした方々に僕から質問ができるというのは最高ですよ。生きている、ということは学ぶことだから。人間は皆ふつうにそう思うんじゃないかな。

 まず、第1章はハイパー箏奏者の八木美知依さんのレクチャー。
 八木さんには、まず知っているようであまり知らない箏のこれまでとこれからについて、いろいろうかがいました。が、それだけではありません。2020~22年のボンクリフェスは、パンデミックの産物といっても過言ではありませんでした。僕もロックダウンだからこそ学べたことがたくさんあったのです。そんな中、八木さんとはコラボレーションで共同作曲をし、アルバムを作りました。その経緯についてもここにくわしく書いておきました。

 第3・4章の豊田泰久さんは音響設計、第4章の石丸耕一さんはサウンド・リインフォースメント(いわゆるPAと似たものですが、くわしくは本文を……!)の専門家。「そういえば、そういう職業の人もいないと、音って鳴らないし、響かないよな……」という、日ごろ当たり前、と思っているものを支えている、作っていく方たちです。
 「あのコンサートホールは響きがいい」「あっちは乾いてるけど、こっちは……」とか、「音って別にふつうに出したら鳴るんじゃないの?」と思っている人たちも多いでしょう。でも、コンサートホールは誰かが音響デザインをして建てられるものだし、建った後、誰がどの演目が演奏されても素晴らしく響くように、それを誰も気づかないように操作しているお仕事をしている人がいる、というのはご存じでしたか?

 第2章の杉田元一さんのお仕事はレコード・プロデューサー。
 ホールの音響を考える人がいるのなら、録音される音はどうなっているんでしょう? 「録音? そりゃ素晴らしい生の演奏があったらそれにマイクを向けて、Recボタン押せばいいんじゃないの?」「そんなのスマホで動画撮ったり毎日していたら当たり前のことを何をいまさら?」と思われるかもしれません。
 でも、違うのです。素晴らしい録音というのはマスタリングで決まるのです。「素晴らしい演奏さえされていれば、そんなことは関係ない!」なんていっていませんか? 違うのです。録音の音はマスタリングがすべての鍵なのです。「マスタリングって何なの?」「録音を作ったり、アルバムを作ったりするのって、そんなに大変なことなの?」「人間関係が大事? 機械の関係のことじゃないの?」などと思っていたでしょう? そんな「今さら聞けないよね」ということがくわしく書いてあります。ぜひご一読の上、「録音はマスタリングで決まるよね」と音楽通の人に偉そうにカマしてみましょう!
 演奏家の方のように、目の前で腕前を披露する人たちはわかりやすいですよね。でもその人たちが演奏を披露できるのは、多くの才能のある方たちの力が集まっているからこそ。僕ら観客は目の前の出来事だけを見て、聴いて楽しめばいい。でも実際、どんなふうにしてそういう事態が起きているのか? それがわかるのがこの本です。お読みいただければ、これからコンサートホールへ行ったり、音そのものを聴いたときに、どうしてそう鳴っているのかがよくわかるはず。

 そして、第5章の石川慶さんは映画監督、第6章の岡田利規さんは舞台の演出家。
 映画監督、演出家といわれる演劇の監督、このふたつの仕事の中身に違いはあるのでしょうか? どっちも監督ですし、役者さんを相手に、ストーリーを表現することですよね? 監督だったら映画も演劇も両方できるのか? それとも大きく違うのか? といったあたりもおふたりにうかがってみました。もし演劇の演出家がオペラの舞台を演出した場合は? など、面白い話ばかりです。人間と動物の違い、それは人間は物語が必要不可欠な生き物である、と誰かがいっていたのを思い出します。

 さあ、みんなで僕といっしょに学びましょう!

藤倉 大

著者プロフィール

藤倉 大  (フジクラ ダイ)  (

1977年、大阪府生まれ。作曲家。15歳で単身渡英しジョージ・ベンジャミンらに師事。数々の作曲賞を受賞、国際的な委嘱を手掛ける。2015年にシャンゼリゼ劇場、ローザンヌ歌劇場、リール歌劇場の共同委嘱によるオペラ《ソラリス》を世界初演。2019年に尾高賞、文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2020年にオペラ《アルマゲドンの夢》を新国立劇場で世界初演。数々の音楽誌において、その年のオペラ上演におけるベストに選出された。近年の活動は多岐に渡り、リモート演奏のための作品の発表や、テレビ番組の作曲依頼も多数。録音はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルや自身が主宰するMinabel Recordsから、楽譜はリコルディ・ベルリンから出版されている。https://www.daifujikura.com/

八木 美知依  (ヤギ ミチヨ)  (

1962年、愛知県生まれ。邦楽はもちろん、前衛ジャズや現代音楽からロックやポップまで幅広く活動するハイパー箏奏者。故・沢井忠夫、沢井一恵に師事。NHK邦楽技能者育成会卒業後、ウェスリアン大学客員教授として渡米中、ジョン・ケージやジョン・ゾーンらに影響を受け、自作自演をその後の活動の焦点とする。世界中の優れた即興家と共演する傍ら、柴咲コウ、浜崎あゆみ、アンジェラ・アキらのステージや録音にも参加。ラヴィ・シャンカール、パコ・ デ・ルシアらと並んで英ワールド・ミュージック誌 『Songlines』の「世界の最も優れた演奏家50人」に選ばれている。

杉田 元一  (スギタ モトイチ)  (

1962年、茨城県生まれ。雑誌や単行本の編集者や音楽ライターを経て、現在はクラシックとジャズのレコーディング・プロデュースを手掛ける。主なプロデュース作品には『伶楽舎/武満徹:秋庭歌一具』『小菅優/ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集』『前橋汀子/J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲』『吉田次郎/ Red Line』『クリヤ・マコト、納浩一、則竹裕之/アコースティック・ウェザー・リポート』『THREESOME(マリーン、クリヤ・マコト、吉田次郎)/Cubic Magic』『藤倉大/ざわざわ』などがある。

豊田 泰久  (トヨタ ヤスヒサ)  (

1952年、広島県生まれ。九州芸術工科大(現九州大芸術工学部)の音響設計学科で学び、 1977年「永田音響設計」(東京)に入社。日本初のヴィンヤード(ぶどう畑)型のクラ シック音楽専用ホール、サントリーホール(1986年完成、東京)の音響設計を主担当し、約10年後、同型のキタラでさらに注目を集めた。音響設計したホールは国内約70棟に加え、2001年から同社のロサンゼルス事務所代表として「ウォルト・ディズニー・コンサートホール」など海外主要都市で約30棟に携わった。2020年に帰国、現在はロス事務所の顧問としてフランク・ゲーリー、レンゾ・ピアノら建築界の大御所とのプロジェクトが進行中。郷里への恩返しで「公益財団法人ふくやま芸術文化財団」理事長を務めている。

石丸 耕一  (イシマル コウイチ)  (

舞台音響を辻亨二氏に、オペラの音響をボリショイ劇場元芸術監督ボリス・ポクロフスキー氏に師事。歌舞伎座、新橋演舞場などで舞台音響に従事。現在、東京芸術劇場のサウンド・ディレクター。空間演出や立体音響を特長としたサウンドデザインでオペラ、ミュージカル、演劇、伝統芸能などの舞台公演やサラウンド作品制作を数多く手がける。昭和音楽大学講師を兼務。日本舞台音響家協会副理事長。日本音響家協会会員。

石川 慶  (イシカワ ケイ)  (

1977年、愛知県生まれ。ポーランド国立映画大学で演出を学び、2017年『愚行録』で長編映画デビュー。同作が、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選出、新藤兼人賞銀賞などを受賞。ほかに『イノセント・デイズ』(WOWOWドラマ)、『蜜蜂と遠雷』、『Arc アーク』など。現在公開中の映画『ある男』は、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門、釡山国際映画祭クロージング作品に選出。また国内でも日本アカデミー賞8冠を獲得するなど、国内外で高い評価を得ている。

岡田 利規  (オカダ トシキ)  (

1973年、神奈川県生まれ、熊本県在住。演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰。2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。主宰する演劇カンパニー、チェルフィッチュでは2007年に同作で海外進出を果たして以降、世界90都市以上で上演。海外での評価も高く、2016年よりドイツを始め欧州の劇場レパートリー作品の作・ 演出を複数回務める。近年は能の現代語訳、歌舞伎演目の脚本・演出など活動の幅を広げ、歌劇『夕鶴』(2021)で初めてオペラの演出を手がけた。2023年には作曲家藤倉大とのコラボレーションによる音楽劇、チェルフィッチュ×藤倉大withクラングフォルム・ウィーン『リビングルームのメタモルフォーシス』をウィーンにて初演。小説家としては2007年にはデビュー小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(新潮社)を発表し、2022年『ブロッコリーレボリューション』(新潮社)で第35回三島由紀夫賞、第64回熊日文学賞を受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。