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梨の形をした30の言葉 椎名 亮輔(著) - アルテスパブリッシング
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9784865592504

梨の形をした30の言葉 エリック・サティ箴言集

芸術
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四六判
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-86559-250-4   COPY
ISBN 13
9784865592504   COPY
ISBN 10h
4-86559-250-4   COPY
ISBN 10
4865592504   COPY
出版者記号
86559   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年5月20日
書店発売日
登録日
2022年3月11日
最終更新日
2022年6月1日
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書評掲載情報

2022-06-12 産經新聞  朝刊
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紹介

私の名前はエリック・サティである、皆と同じように。──
音楽界の異端児(つむじまがり)は、言葉の軽業師でもあった。
風変わりな機知の断片から見えてくる、エリック・サティのもうひとつの世界。

「人間を知れば知るほど、犬が好きになる。」

「ベートーヴェンは公共の静けさを乱すものだ。」

「〈家具の音楽〉を聴いたことのない人は、幸福を知らないのです。」──

フランス近代音楽の異端児エリック・サティ(1866-1925)は、
《干からびた胎児》など珍奇な作品名に示される独特の音楽世界とともに、
数多くの奇妙な言動によっても知られる。

楽譜の指示書き、歌詞や台本、多種多様なエッセイや講演、
友人への書簡、そして死後に見つかった大量のメモ書き……。

サティが遺した膨大なテクストから、30の言葉を厳選し、
そこにこめられた真の意味、当時のフランスや音楽界の状況などの背景を詳しく解説。
唯一無二の魅力あふれる音楽と人間像にせまる!

目次

銘 オルネラ・ヴォルタ

サティを読む

読者へ



  1. 私の名前はエリック・サティである、皆と同じように。

  2. 若い頃、人によくこう言われたものだ、50歳になったら見えるようになる、と。いま私は50歳だが、いまだに何も見えない。

  3. ピアノは、お金と同じように、それに触れる者にとってしか、心地よいものではない。

  4. エレベーターの中に傘を忘れてきてしまったようだ。[中略]傘は私をなくして、とても心配しているに違いない。

  5. 人間を知れば知るほど、犬が好きになる。

  6. ベートーヴェンは公共の静けさを乱すものだ。

  7. ラヴェルはレジオン・ドヌール勲章を拒否したが、彼の音楽全体がそれを受け取っている。

  8. ドビュッシーは、料理の秘密(もっとも絶対的な秘密)を心得ていた。

  9. われわれの情報は不正確であるけれども、われわれはそのことを保証しない。

  10. 私は白い食べ物しか食べない。ゆで卵、砂糖、おろした骨、死んだ動物の脂。また、子牛肉、塩、ココナッツ、白い水[ジエチルエーテル]で煮た鶏肉。また、果物に生えたカビ、米、カブ。また、樟脳入りの血ソーセージ、パスタ、(白)チーズ、綿のサラダ、そしてある種の魚(皮なし)などである。

  11. タバコをお吸いなさい。さもないと、ほかの人があなたのかわりに吸ってしまいますよ。

  12. 登場人物が舞台に現れるときに、オーケストラがしかめっ面をしないようにしなければならないでしょう。考えてもごらんなさい、背景の樹々がしかめっ面をしますか?

  13. 芸術に「真理」はない、と私はいつも言っているし、私が死んだ後も長い間言い続けるであろう。[中略]「芸術の真理」があるというのは、機関車=真理、家=真理、飛行機=真理、皇帝=真理、乞食=真理などがあると宣言するのを聞くのと同じほど奇妙で、驚くべきことだ。

  14. 「家具の音楽」は本質的に工業的なものだ。[中略]私たちは「有用な」必要を満たすために作られた音楽を作りだしたいと思う。〈芸術〉はその必要には入らない。「家具の音楽」は空気の振動を生み出す。それ以外の目的はない。

  15. 「家具の音楽」は、行進曲、ポルカ、タンゴ、ガヴォットなどのかわりに有効です。/「家具の音楽」を注文しなさい。/「家具の音楽」なしの会合、集会なんて……。/公証人、銀行のための「家具の音楽」……。/「家具の音楽」には名前がない。/「家具の音楽」なしの結婚式はありえません。/「家具の音楽」を使わない家には入ってはいけません。/「家具の音楽」を聴いたことのない人は、幸福を知らないのです。/「家具の音楽」一曲を聴かずに寝てはいけません。/そんなことをすれば、よく眠れません。

  16. 小集落/中世風でプライヴェート、/空想に満ち、高い塀で/覆われています。/快適で/古い/いかがわしい家、/鋳鉄製、/恐ろしい外観をしており、/猛庭つき。/古い/粗末な家具も。/(魔法使いのために)

  17. 私は音楽家ではないと、誰もがあなたにそう言うだろう。それは正しい。

  18. 私は、キャリアの最初からただちに、音響測定記録者に分類された。私の仕事は純粋な音響測定である。《星たちの息子》《梨の形の小品》《馬の装具で》あるいは《サラバンド》などをとってみれば、これらの作品の創作にはまったく音楽的な考えなど中心となっていないことがわかる。ここで支配的なのは科学思想である。

  19. 作者たちの許可? そんなものは無用だ。ああ! 作者たち! 彼らの言うことを聞かなきゃならないとしたら、何もいいことはできないだろう。彼らは何のアイデアもない。持っているとしても、それは商業的ではない。

  20. もしその音楽が聾者の気に入らないとしても、たとえ彼らが啞者であっても、それがその音楽を軽蔑する理由とはならない。

  21. メロディーがアイデアであり、輪郭であること、そしてそれが作品の形式&素材であることを忘れてはならない。それに対して和声のほうは、照明であり、対象の提示はその反映なのだ。

  22. ひとつの作品を書く前に私は、その周りを何周も回って見てみる、私自身と一緒に。

  23. 一緒に死にに来ました。

  24. 子供たちは多くの老人たちよりも若いのだということを覚えておきなさい。

  25. ご用心なさい、奥様、あなたは太り始めていますよ!…… そして太るということは年を取るということです!…… ソルフェージュにスポーツを導入したダルクローズ方式に従えば、ほっそりとした体形を維持できるでしょう。ベートーヴェンのソナタ3曲で、とてもはっきりとしたフィットネス効果が得られます。さらにバッハのフーガ6曲で、脂肪太りの細胞に劇的効果が表れます。もっとこのダイエット効果を促進させるためには、それを循環形式のあるいはモーター循環形式のテーマで演奏すればいいのです。ゴルフ、ボクシング、リズム水泳の教師がお待ちしています。

  26. あなたにお尋ねするのだが、あなたはひとつ目の上で踊ることができるかね……左目の上でだよ……(右目を指しながら)この目なのだが?

  27. ジャズは私たちに自らの苦しみを語る―&「そんなこと、どうでもいい」……。だからジャズは〈美しく、リアルなのだ〉……。

  28. そう、今のところ《六人組》は、かわいそうに、束になってもたいした値段にならない(オネゲルを除いて)。

  29. 以下に挙げるのは私の毎日の活動の正確な時間割である。/起床:7時18分;霊感:10時23分から11時47分まで;昼食は12時11分に始め、12時14分にテーブルから立つ。/健康のための乗馬、家の庭園の奥で:13時19分から14時53分。もう一度霊感:15時12分から16時7分まで。/さまざまな用事(フェンシング、省察、不動、訪問、凝視、指先の技、水泳、など):16時21分から18時47分まで。/夕食は19時16分に供され、19時21分に終わる。次に来るのが交響曲の読書、声に出して:20時9分から21時59分まで。/就寝は規則的に22時37分。週に一度、3時19分に飛び起きる(火曜日)。

  30. 非常に「午前9時」的に。



  • [番外]


サティの肖像

謝辞

参考文献

索引

著者プロフィール

椎名 亮輔  (シイナ リョウスケ)  (

1960年東京生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。同志社女子大学学芸学部音楽学科教授。ニース大学文学部哲学科博士課程修了。著書『デオダ・ド・セヴラック』(アルテスパブリッシング)で第21回吉田秀和賞受賞。その他の著書に『音楽的時間の変容』(現代思潮新社)、『狂気の西洋音楽史』(岩波書店)など、訳書にフェラーリ『リュック・フェラーリ センチメンタル・テールズ』(アルテスパブリッシング)、ナイマン『実験音楽』(水声社)、コー『リュック・フェラーリとほとんど何もない』(現代思潮新社)など、編著書に『音楽を考える人のための基本文献34』(アルテスパブリッシング)がある。プレスク・リヤン協会日本支局長(http://association-presquerien.hatenablog.com/)。

椎名 亮輔  (シイナ リョウスケ)  (著/文

1960年東京生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。同志社女子大学学芸学部音楽学科教授。ニース大学文学部哲学科博士課程修了。著書『デオダ・ド・セヴラック』(アルテスパブリッシング)で第21回吉田秀和賞受賞。その他の著書に『音楽的時間の変容』(現代思潮新社)、『狂気の西洋音楽史』(岩波書店)など、訳書にフェラーリ『リュック・フェラーリ センチメンタル・テールズ』(アルテスパブリッシング)、ナイマン『実験音楽』(水声社)、コー『リュック・フェラーリとほとんど何もない』(現代思潮新社)など、編著書に『音楽を考える人のための基本文献34』(アルテスパブリッシング)がある。プレスク・リヤン協会日本支局長(http://association-presquerien.hatenablog.com/)。

椎名 亮輔  (シイナ リョウスケ)  (著/文

1960年東京生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。同志社女子大学学芸学部音楽学科教授。ニース大学文学部哲学科博士課程修了。著書『デオダ・ド・セヴラック』(アルテスパブリッシング)で第21回吉田秀和賞受賞。その他の著書に『音楽的時間の変容』(現代思潮新社)、『狂気の西洋音楽史』(岩波書店)など、訳書にフェラーリ『リュック・フェラーリ センチメンタル・テールズ』(アルテスパブリッシング)、ナイマン『実験音楽』(水声社)、コー『リュック・フェラーリとほとんど何もない』(現代思潮新社)など、編著書に『音楽を考える人のための基本文献34』(アルテスパブリッシング)がある。プレスク・リヤン協会日本支局長(http://association-presquerien.hatenablog.com/)。

上記内容は本書刊行時のものです。