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ハーバード大学は「音楽」で人を育てる 菅野 恵理子(著) - アルテスパブリッシング
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ハーバード大学は「音楽」で人を育てる (ハーバードダイガクハオンガクデヒトヲソダテル) 21世紀の教養を創るアメリカのリベラル・アーツ教育 (ニジュウイッセイキノキョウヨウヲツクルアメリカノリベラルアーツキョウイク)

芸術
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B6変形判
縦121mm 横185mm
304ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-86559-125-5   COPY
ISBN 13
9784865591255   COPY
ISBN 10h
4-86559-125-7   COPY
ISBN 10
4865591257   COPY
出版者記号
86559   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年8月
書店発売日
登録日
2015年7月25日
最終更新日
2015年8月24日
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書評掲載情報

2017-08-12 日本経済新聞  朝刊
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重版情報

3刷 出来予定日: 2016-01-26
2刷 出来予定日: 2015-11-19
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著者がSYNODOSに寄稿、ハフィントン・ポストやBLOGOSにも転載されてよく読まれています。

紹介

イェール、スタンフォード、MIT……
「音楽の知」を学び、奏でる
次世代のリーダーたち!

総合大学に音楽学科や音楽学校が設置され、年間1000人以上の学生が音楽を履修するアメリカ。
現代社会に通用する音楽家を育てるだけでなく、他分野の学生も音楽を積極的に学び、マルチな教養を身につける。
アメリカのトップ大学が取り組むリベラル・アーツ教育の最前線をレポート!

ハーバード大学──音楽で「多様な価値観を理解する力」を育む
ニューヨーク大学──音楽で「歴史をとらえる力」を学ぶ
マサチューセッツ工科大学──音楽で「創造的な思考力」を高める
スタンフォード大学──音楽で「真理に迫る質問力」を高める
カリフォルニア大学バークリー校──地域文化研究の一環として
コロンビア大学とジュリアード音楽院──単位互換から協同学位へ

音楽家をめざす学生にも、一般科目を専攻する学生にも開かれたアメリカの音楽教育。
いま、「大学で音楽を学ぶ」とは、「音楽とともに生きる」とはいかなることなのか?──
現代社会に音楽を活かすヒント満載の書!

音大の先生、学生、受験生、ご家族も必読!
あなたにとっての「音楽」の意味が見えてくる。

目次

はじめに

第1章 音楽〈も〉学ぶ──教養としての音楽教育
●音楽はいつから大学の中にあったのか?
●ハーバード、スタンフォード、ニューヨーク大学──各大学で一〇〇〇人以上が音楽を履修
 音楽で「多様な価値観を理解する力」を育む──ハーバード大学
 音楽で「人間の思想力」を学ぶ──コロンビア大学では全員必修?
 音楽、美術、文学を人文学として学ぶ意図は?
 音楽で「歴史をとらえる力」を学ぶ──ニューヨーク大学
 音楽で「創造的な思考力」を高める──マサチューセッツ工科大学
 実際の授業は?
 音楽で「真理に迫る質問力」を高める──スタンフォード大学
 五大学の基礎教養から見えること
 大学入学時にも重視される芸術活動
 演奏実技も教養──パフォーマンスも単位に

第2章 音楽〈を〉学ぶ──大学でも専門家が育つ
●音楽学科はどこに属しているのか?
 全米音楽学校協会が設定する学位基準とは
●音楽を中心に幅広く学びたい──音楽に比重をおいた人文学の学位
 地域文化研究の一環として──カリフォルニア大学バークレー校
 グローバル社会を見すえて──スタンフォード大学
●音楽の専門家をめざして──音楽専攻の学位
 音楽専攻生はどんな一日を送っている?
 カリキュラムの三分の一は教養科目
 大学で教えるアーティスト、大学から輩出されるアーティスト
●なぜ大学で音楽を?──カリキュラムの組み方・学習期間も自在に
 まず教養科目を幅広く学び、多様な友人と知り合う
 途中で専攻を変える、取得学位を変える
 二つの専攻、二つの学位を取る
●大学と音楽院の提携プログラムも
 進む共同学位──ハーバード大学とニュー・イングランド音楽院、プリンストン大学と英国王立音楽大学
 単位互換から協同学位へ──コロンビア大学とジュリアード音楽院
●音楽院でも高まるリベラル・アーツ教育の需要

第3章 音楽を〈広げる〉──社会のなかでの大学院の新しい使命
●大学から社会へ──どのように実社会へつなげていくのか
 まずは大学の中で社会勉強!
 インターンや助成プログラムをつうじて社会体験を
 地域コミュニティーとパートナーシップを築くプログラム
 プロボノをつうじてNPO設立──自ら創造・発信するために
●実社会は音楽・芸術をどう見ているのか?──大学は巨大なコミュニティー拠点
 ともに音楽文化を発信するパートナーとして
 創造性ある社会人を育てる場として
●社会から大学へ──現場をより良くするためにふたたび研究を
 NASMによる修士号・博士号の規定は?──大学院充実化は戦後から
 実技専攻──演奏・作曲・指揮
 音楽教育専攻
 音楽学

第4章 音楽はいつから〈知〉の対象になったのか──音楽の教養教育の歴史
●リベラル・アーツの未分化期──音楽はさまざまな役割をもっていた!
 音楽の社会的側面──コミュニケーション・ツールとして
 音楽の数学的側面──音程のしくみから世界の真理を解く
 音楽の感情的側面──リズム・旋律をもちいて精神修養を
●リベラル・アーツの広まり──音楽は数学科目に
 しだいに収斂していくリベラル・アーツの科目──数学として
●リベラル・アーツの学位化──中世の大学で音楽=数学が教養課程に
 中世大学での音楽教育
 英国で世界初の音楽学士号授与!
 新設ハーバードでは中世教育のまま
●リベラル・アーツの近代化──芸術・人文学としての音楽へ
 ヨーロッパでは「神」から「人」中心の世界観へ
 ヨーロッパでは音楽科目も近代化──〝音楽史?の発見
 ドイツへ留学したアメリカ人学生が受けた衝撃
●リベラル・アーツの拡大化──アメリカが問い直した基礎教養
 社会が近代化し、音楽が大衆化をとげた二〇〇年間
 ハーバードで大胆なカリキュラム改革! 音楽学科の誕生も
 音楽学科設立の立役者、ペイン教授がドイツから受け継いだもの

第5章 音楽〈で〉学ぶ──21世紀、音楽の知をもっと生かそう
●グローバル時代に求められる人間像は?──ジュニア教育から変化の波が
 教養教育はジュニア世代から変化! 「知識」から「知識を生かす力」へ
 音楽と他科目をつなげる──新しい学際的教育プログラム開発
●大学のリベラル・アーツは変わるのか?──「科目」の境界線が消え、「方法論」で再編
●未来世代はどのような音楽環境を迎えるのか?──三つの変化と挑戦
 音楽の集合知化──「知の蓄積」から「知の活用」へ
 音楽研究の学際化──「音楽研究」と「音楽による世界探究」へ
 音楽の社会発信化──「継承」から「創造的発信」へ

おわりに──音楽の豊かなポテンシャルをみいだして

引用・参考文献

コラム
 ハーバード大学生の一日
 スタンフォード大の入試──何を提出するの?
 大学講師も助成プログラムで、コミュニティー・アーティストを経験
 実社会で発揮されるリーダーシップ──音楽と街づくり
 一般聴衆とのつながり──学際的に音楽を学ぶ

インタヴュー
 ドイツ語教師からピアニストへ──ジョン・ナカマツ(ピアニスト)
 責任ある市民に、そして音楽家に──ミリアム・フリード(ヴァイオリン奏者、ニュー・イングランド音楽院教授、元インディアナ大学教授)
 違う視点から音楽を見るリベラル・アーツの学び──諏訪内晶子(ヴァイオリニスト)

前書きなど

はじめに

 人間は古代から、みずからの感情や情愛、信仰や思想、自然、美などさまざまな概念を音として発露し、それらは音楽として脈々と受け継がれてきた。中世においても近現代においても、時代によって表現方法こそ異なるが、そこに表現されている人間の本質はほとんど変わらないのではないだろうか。だからわたしたちは直感的に、音楽に共鳴し、作曲家の生きざまに共感し、誰かと感動を共有してみたいと思うのだろう。音楽を学ぶとは、人間が受け継いできた知や情に、音をとおして触れるということ。音楽は人間が何千年もかけて培つちかってきた英知の集合体であり、ひとつの教養体系ともいえる。
 アメリカの多くの大学には、音楽学科や音楽学校が存在する。そして音楽専攻でない学生でも受講できる音楽科目が幅広く開講されている。専門的に学ぶ者から基礎教養として学ぶ者まで、一校につき数千人規模の学生が音楽を学んでいるそうだ。彼らはどのようなカリキュラムにもとづいて学んでいるのだろうか? 大学における音楽科目の位置づけとは? 音楽は社会の中でどのように受けとめられているのか? 二一世紀における音楽教育の可能性は?
 本書の第1章「音楽〈も〉学ぶ」では、音楽が教養科目として大学の中でどのように学ばれているのか、第2章「音楽〈を〉学ぶ」では音楽主専攻の学生のカリキュラムについて、第3章「音楽を広げる」では大学と社会のつながりとそこから生まれる創造的研究について述べる。第4章「音楽はどのように学ばれてきたか」では、古代ギリシア=ローマ時代から近代にいたるまでの音楽教育の歴史を振り返り、第5章「音楽〈で〉学ぶ」では二一世紀に戻って、基礎教養としての音楽の最新事例に触れてみたい。

著者プロフィール

菅野 恵理子  (スガノ エリコ)  (

音楽ジャーナリストとして世界を巡り、国際コンクール・音楽祭・海外音楽教育などの取材・調査研究を手がける。『海外の音楽教育ライブリポート』を連載中(ピティナHP)。著書にインタビュー集『生徒を伸ばす! ピアノ教材大研究』(ヤマハミュージックメディア)がある。上智大学外国語学部卒業。在学中に英ランカスター大学へ交換留学し、社会学を学ぶ。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会勤務を経て現職。ピアノを幼少・学生時代にグレッグ・マーティン、根津栄子両氏に師事。全日本ピアノ指導者協会研究会員、マレーシア・ショパン協会アソシエイトメンバー。

上記内容は本書刊行時のものです。