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ロシア・東欧の抵抗精神 石川達夫(著/文 | 編集) - 成文社
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ロシア・東欧の抵抗精神 (ロシアトウオウノテイコウセイシン) 抑圧・弾圧の中での言葉と文化 (ヨクアツダンアツノナカデノコトバトブンカ)

歴史・地理
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発行:成文社
46
縦195mm 横135mm 厚さ18mm
重さ 320g
176ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-86520-065-2   COPY
ISBN 13
9784865200652   COPY
ISBN 10h
4-86520-065-7   COPY
ISBN 10
4865200657   COPY
出版者記号
86520   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年9月30日
書店発売日
登録日
2023年7月18日
最終更新日
2023年12月26日
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書評掲載情報

2023-10-29 産經新聞  朝刊
評者: 野中進(埼玉大学教授)
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紹介

長い歴史のなかで権力に対峙し、いまもそれを続けている人々や思想をロシア、ベラルーシ、ウクライナ、ポーランド、チェコのなかに見ていく。ロシア・東欧の人々は圧倒的な力・権力に対して言葉による抵抗を続け、それに対する苛酷な弾圧も受けてきた。しかしその抵抗の言葉を完全に絶やしてしまうことなく、無力にも思える言葉を発し続け、それが広まり集積していくことによって、何かを変えるための精神的素地が作られていった。ロシアのウクライナ侵攻が続くいま、ロシア・東欧の人々の抵抗の軌跡を辿る。

目次

まえがき  干からびた荒れ地に言葉の滴を(石川達夫)
序  国歌は何を示唆するか?(石川達夫)
ロシア
第一章 ロシア国民文学と帝国的一体性の神話──近代ロシアにおける文学的抵抗とその逆説(貝澤哉)
第二章 荒野に自由の種を蒔く──「ソヴィエト的人民」と作家たち(前田和泉)
ウクライナ
第三章 銃殺された文芸復興──一九三〇年代の文学グループ弾圧と、現代にいたる言語と民族の問題(奈倉有里)
ベラルーシ
第四章 銃殺された文学──一九二〇年代の若手文学グループ「マラドニャーク」と現代作家サーシャ・フィリペンコをつなぐ歴史(奈倉有里)
ポーランド
第五章 ポーランド人であること、になること、にさせられること──ニーチェからゴンブローヴィチへ(西成彦)
チェコ
第六章 チェコ抵抗精神の系譜──ヴァーツラフとヤン(石川達夫)
あとがき  抵抗の歌と花(奈倉有里)
人名索引

著者プロフィール

石川達夫  (イシカワタツオ)  (著/文 | 編集

東京大学文学部卒業。プラハ・カレル大学留学の後、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。専修大学教授・神戸大学名誉教授。著書に『チェコ民族再生運動』(岩波書店)、『マサリクとチェコの精神』(成文社、サントリー学芸賞および木村彰一賞)、『プラハのバロック』(みすず書房)、『チェコ・ゴシックの輝き』(成文社)、『黄金のプラハ』(平凡社)、『プラハ歴史散策』(講談社)、『チェコ語日本語辞典』全5巻(編纂、成文社)など。訳書にチャペック『マサリクとの対話』、『チャペック小説選集』第1・2・6巻(『受難像』『苦悩に満ちた物語』『外典』)、マサリク『ロシアとヨーロッパ』全3巻(Ⅱ・Ⅲは共訳)(以上、成文社)、パトチカ『歴史哲学についての異端的論考』(みすず書房)、クロウトヴォル『中欧の詩学』(法政大学出版局)、フラバル『あまりにも騒がしい孤独』『十一月の嵐』、シュクヴォレツキー『二つの伝説』(共訳)(以上、松籟社)など。2016年イジー・ホスコヴェツ賞(Cena Jiřího Hoskovce)(チェコ心理学会)受賞。

貝澤哉  (カイザワハジメ)  (著/文

早稲田大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。早稲田大学文学学術院教授。主に19世紀末以降のロシア文学、ロシア思想、文化・芸術理論を研究。著書に『再考 ロシアフォルマリズム 言語・メディア・知覚』(共編著、せりか書房)、『引き裂かれた祝祭 バフチン・ナボコフ・ロシア文化』(論創社)、『〈超越性〉と〈生〉との接続 近現代ロシア思想史の批判的再構築に向けて』(共編著、水声社)など。訳書に、アンドレーエフ『印象主義運動』、ゴロムシトク『全体主義芸術』(ともに水声社)、ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』、『絶望』、『偉業』(ともに光文社古典新訳文庫)など。

奈倉有里  (ナグラユリ)  (著/文

ロシア国立ゴーリキー文学大学卒業。東京大学大学院博士課程満期退学、博士(文学)。著書に『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』(イースト・プレス、紫式部文学賞)、『アレクサンドル・ブローク 詩学と生涯』(未知谷、サントリー学芸賞)、『ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ』(創元社)。訳書にミハイル・シーシキン『手紙』(新潮社)、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『亜鉛の少年たち』(岩波書店、日本翻訳家協会賞・翻訳特別賞受賞)、サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』『赤い十字』(集英社)など。

西成彦  (ニシマサヒコ)  (著/文

東京大学教養学部卒業。ワルシャワ大学留学の後、東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。修士(文学)。立命館大学名誉教授・特任教授。東欧文学関係の著書に『個体化する欲望──ゴンブロヴィッチの導入』(朝日出版社)、『マゾヒズムと警察』(筑摩書房)『移動文学論Ⅰイディッシュ』(作品社、木村彰一賞)、『移動文学論Ⅱエクストラテリトリアル』(作品社)、その他の比較文学関係の著作に『ラフカディオ・ハーンの耳』(岩波書店)、『森のゲリラ 宮沢賢治』(岩波書店)、『耳の悦楽──ラフカディオ・ハーンの女たち』(紀伊國屋書店、芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『バイリンガルな夢と憂鬱』(人文書院)、『外地巡礼──「越境的」日本語文学論』(みすず書房、読売文学賞)など。訳書にゴンブローヴィチ『トランス=アトランティック』(国書刊行会)、『ペインティッド・バード』(松籟社)、ショレム・アレイヘム『牛乳屋テヴィエ』(岩波文庫)、I・B・シンガー『不浄の血』(共訳、河出書房新社)、『世界イディッシュ短篇選』(編訳、岩波文庫)など。

前田和泉  (マエダイズミ)  (著/文

東京外国語大学外国語学部卒業。東京大学大学院人文社会系研究科(欧米系文化研究専攻・スラヴ語スラヴ文学専門)博士課程修了。博士(文学)。東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。著書に『マリーナ・ツヴェターエワ』(未知谷)、『これからはじめるロシア語入門』(NHK出版)、共著書に『大学のロシア語Ⅰ』『大学のロシア語Ⅱ』(以上、東京外国語大学出版会)、訳書にクルコフ『大統領の最後の恋』、ウリツカヤ『通訳ダニエル・シュタイン』『緑の天幕』(以上、新潮社)、レールモントフ『デーモン』、アンドレイ・タルコフスキー『ホフマニアーナ』、アルセーニイ・タルコフスキー『アルセーニイ・タルコフスキー詩集 白い、白い日』(以上、ECRIT)、ヴォルコフ『ショスタコーヴィチとスターリン』(共訳)(慶應義塾大学出版会)。

上記内容は本書刊行時のものです。