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夕空の鶴
ニキータ山下オーラル・ヒストリー
- 初版年月日
- 2022年11月30日
- 書店発売日
- 2022年11月30日
- 登録日
- 2022年9月27日
- 最終更新日
- 2022年11月24日
紹介
日本とロシア、中国の血筋を引くニキータ山下は、コーラスグループ:ロイヤルナイツのメンバーとして1960-70年代に人気を博し、同時代のソ連邦ではまさにアイドル的存在でもあった。あのゴルバチョフも、かれの大ファンだったという。五木寛之に「日本で一番美しいロシア語を話す人」と讃えられ、NHKテレビ「ロシア語講座」では看板出演者となり、その「昭和な男前」のルックスと甘美なバリトンから、男女を問わず多くの人に愛された。また、日本とロシアの政治、経済、芸術の交流現場に立ち続けてきた人物でもあった。「語るように歌い、歌うように語る」ニキータの口述に、耳を傾けて欲しい。
ニキータ山下独唱の音楽CD付き
目次
序 ロシアレストラン「チャイカ」にて
第1章 亡命ロシア人の街ハルビン──「満洲の丘に立ちて」
第2章 ソ連兵がやってきた──「ナヒーモフ海軍少年準備隊の歌」を歌わされる
第3章 初恋──「バルカローラ」の思い出
第4章 引揚げ──ボーイソプラノで「抱神者シメオンの祝文」を歌った
第5章 ボリス叔父さんのこと──上海ジャズメンの一生
第6章 異境の地、東京──「メケメケ」を歌う人々
第7章 日本貿易振興会通訳としてソヴィエト連邦へ──モスクワ郊外GRUの夕べ
第8章 スヴェシニコフのロシア合唱団とともに──温泉と「北上夜曲」
第9章 通訳者を付け狙うスパイ組織──レニングラードの「青い瞳」
第10章 NHK国際局ロシア語アナウンサーに──「黄色い天使」の娘の通訳を
第11章 ロイヤルナイツ!①──アニソン、童謡、CM、クラシック、何でも歌った!
第12章 ロイヤルナイツ!②──ソ連公演・拍手鳴り止まぬ「アンガラ川」
第13章 ロイヤルナイツ!③──「鶴」の思い出
第14章 NHKロシア語講座──代々木公園で歌った「白樺の樹液」
第15章 実現しなかった日ソ合弁会社設立プロジェクト
第16章『収容所群島』とソ連入国拒否
第17章 月光荘とソ連画壇
第18章 モスクワ駐在──大韓航空機撃墜事件とソ連からの退去命令
第19章 翻訳会社での仕事
第20章 音楽活動の再開
第21章 ロシア語翻訳通訳会社社長として
第22章 ペレストロイカとゴルバチョフ
第23章 東京芸術大学の教員に
第24章 人生の「秋」を歌う
さいごに「ニキータ山下オーラル・ヒストリー」補遺
特別寄稿:「チャイカ」とニキータ山下 麻田恭一
CD所収の曲:解説と原詩・訳
上記内容は本書刊行時のものです。