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コロナ禍で障害のある子をもつ親たちが体験していること 児玉真美(著/文) - 生活書院
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コロナ禍で障害のある子をもつ親たちが体験していること (コロナカデショウガイノアルコヲモツオヤタチガタイケンシテイルコト)

社会一般
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発行:生活書院
四六判
232ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-86500-143-3   COPY
ISBN 13
9784865001433   COPY
ISBN 10h
4-86500-143-3   COPY
ISBN 10
4865001433   COPY
出版者記号
86500   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年6月30日
書店発売日
登録日
2022年6月4日
最終更新日
2022年6月16日
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紹介

炙りだされているのは、それ以前から私たちの社会にあった矛盾や分断。

コロナ禍で障害のある子をもつ親たちは何を体験し、何を思い、何を感じてきたのか……。
「こんな時だから仕方がない」と置き去りにされないために――。
ささやかな抗いとして、7人の親たちが語る。

目次

はじめに  児玉真美

第1章 「ほなって、しょうがないでぇなぁ」で、本当にいいの?――地方で知的障害のある子とコロナ禍を生きる私たち  福井公子
 もう二年/自由になれない/始まり/アンケートから/マスクがつけられない/不要不急ってなんだろう/行政への要望/「読者の手紙」への投稿/パイオニア世代/ついに来たか!/見えない存在  

第2章 医療的ケアとともにある生活を脅かすコロナ禍  根本希美子
 コロナ禍になって/侑弥の誕生――医療的ケアとともにある生活のはじまり/できないことを支える医療的ケア/NICUから親子で過ごすおうちへ/かけはしねっとの立ち上げ/医療的ケア児と家族を支援する法律ができました/おわりに

第3章 コロナも予測不能!  重度自閉症のたっくんも予測不能!!  たっくんママ
 きょうだいはヤングケアラー?/自閉症と診断/希望が見えない日々/新型コロナで生活はめちゃくちゃに/新生活がスタート
 ■コラム オミクロン株でまた生活は大混乱 

第4章 障がいも性格もさまざま 三きょうだいの母は黙っていられない  浅野美子
 わが家の状況/コロナ禍と三きょうだい/平時でも厳しい緊急時の支援/コロナ禍という特殊な状況の中で/親子三人での感染/よかねっとあいちアンケート・交流会で出た声/障害児者の感染者数はカウントがされていない!  

第5章 コロナ禍で娘の入院に付き添って  madoka
 はじめに/娘のこと――コロナ以前/コロナ禍での手術/病室での付き添い/付き添い入院の現状その背景/付き添う親への支援に望むこと
 ■コラム コロナ禍のきょうだい児

第6章 家族依存の福祉とコロナ禍――仲間と親たちの体験と運動から  新井たかね
 コロナ禍で緊急入院した娘の体験から/コロナ病棟に入院した二人の女性の体験から/「コロナ禍による障害者と家族への影響調査」(二〇二〇年七月~一一月)から/「入所施設を削減し地域移行を進める」という国の方針のなかで/「だれと、どこでくらすのか」を選択できる多様な暮らしの場を求めて/かけがえのない人生を応援する福祉労働の地位の向上を――障害者・家族の切実な願い/おわりに

第7章 コロナ禍に炙り出されてきたもの  児玉真美
 「こんな時だから仕方がない」という思考停止/医療と福祉の家族依存/コロナ禍以前から追い詰められていた親たち/「迷惑な患者」問題/英国メンキャップのキャンペーン/もし海が感染したら……/英国では知的障害のある人たちの死亡率は一般の四倍/必要なのは「合理的配慮」/現場の看護師の声/人権の問題としての外出禁止と面会制限/なぜ親だけがゼロリスクを求められるの……?/守る会のアンケートから/全国遷延性意識障害者・家族の会のアンケートから/重症児者施設へのアンケートから/家族はケアにおける不可欠なパートナー/「命を守るために」と心が殺されていく……/家族への真逆の扱いが意味するもの/障害のある人と家族から関係性を剥奪する無関心  

見捨てられた体験を未来に差し出す――本書に寄せて  猪瀬浩平 

おわりに  児玉真美

著者プロフィール

児玉真美  (コダマ マミ)  (著/文

児玉真美 (こだま・まみ)
1956年生まれ。京都大学文学部卒。カンザス大学教育学部にてマスター取得。中学、高校、大学で英語を教えた後、現在、著述業。一般社団法人日本ケアラー連盟代表理事。長女に重症心身障害がある。
著書、訳書に、『私は私らしい障害児の親でいい』(ぶどう社、1998)、『アシュリー事件――メディカル・コントロールと新・優生思想の時代』(生活書院、2011)、『新版 海のいる風景――重症心身障害のある子どもの親であるということ』(生活書院、2012)、『生命倫理学と障害学の対話──障害者を排除しない生命倫理へ』(共訳、生活書院、2014)、『殺す親 殺させられる親――重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定・地域移行』(生活書院、2019)など。

猪瀬浩平  (イノセ コウヘイ)  (著/文

猪瀬浩平(いのせ・こうへい)
 1978年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。大学在学中の1999年から見沼田んぼ福祉農園の活動に巻き込まれ、そのうちに見沼田んぼ福祉農園事務局長になる。2007年から明治学院大学教養教育センター専任教員としてボランティア学を担当。NPO法人のらんど代表理事、見沼・風の学校事務局長などをつとめる。
 著書に、『むらと原発――窪川原発計画をもみ消した四万十の人びと』(単著、農山漁村文化協会、2015)、『復興に抗する――地域開発の経験と東日本大震災後の日本』(共著、有志舎、2018)、『分解者たち――見沼田んぼのほとりを生きる』(生活書院、2019)、『ボランティアってなんだっけ?』(岩波ブックレット、2020)など。

福井公子  (フクイ キミコ)  (著/文

福井公子(ふくい・きみこ)
 1950年生まれ。徳島県阿波市在住。重い自閉症で知的障害のある46歳の次男と暮らす。2005年から阿波市手をつなぐ育成会会長。月に一度、地元の保健センターで「おしゃべり会」を開催し、親同士の自由な語り合いの場や家族支援ワークショップなどを企画している。2018年・2020年「ケアラー支援」講演会を開催、2022年ケアラー手帳「障害のある人をケアしているあなたへ」を発行。
 著書に、『障害のある子の親である私たち――その解き放ちのために』(生活書院、2013)。

新井たかね  (アライ タカネ)  (著/文

新井たかね(あらい・たかね)
 1946年生まれ。長女に重症心身障害がある。政府関係特殊法人に勤務していたが、長女がミルクも上手に飲めないことから退職。願いを共有する人たちと、障害者団体の立ち上げ、 社会福祉法人の設立に参加する機会を得る。川口市議会議員(1987~2003)、2008年に障害者自立支援法違憲訴訟、娘育代が原告、母たかねが原告補佐人に。障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会会長、全国障害児者の暮らしの場を考える会会長、社会福祉法人みぬま福祉会理事。

根本希美子  (ネモト キミコ)  (著/文

根本希美子(ねもと・きみこ)
 1978年生まれ。淑徳大学社会学部社会福祉学科卒。身体障害者療護施設(現在の障害者支援施設)に相談員として勤務。社会福祉士。現在は主婦。息子に重症心身障害があり医療的ケアを必要とする。特定非営利活動法人かけはしねっと代表理事。 

たっくんママ  (タックンママ)  (著/文

たっくんママ(たっくんまま)
 1979年生まれ。三人きょうだいの母。お兄ちゃん(小学校3年生)・たっくん(特別支援学校に通う自閉症、知的最重度。小学校1年生)・妹(年中5歳)。2017年より日々の障害児育児をブログで発信中(ハンドルネームktc811)。

浅野美子  (アサノ ヨシコ)  (著/文

浅野美子(あさの・よしこ)
 1961年生まれ。よかネットあいち(愛知県障害児の地域生活を保障する連絡会)会長。障害のある子どもの父母のネットワーク愛知(父母ネット愛知)、特定非営利活動法人成年後見もやい、特定非営利活動法人ボラみみより情報局などにも参加し活動している。
 著書に、『放課後等ディサービス・ハンドブック――子どもたちのゆたかな育ちのために』(分担執筆、障害のある子どもの放課後保障全国連絡会編著、かもがわ出版、2017)。

madoka  (マドカ)  (著/文

madoka(まどか)
 1983年生まれ。2児の母。長男に発達障害、長女に先天性心疾患がある。長女の手術入院をきっかけに、特に付き添い入院やきょうだい児をめぐる問題に強く関心を持ち、新聞やSNSなどに投稿を続けている。

上記内容は本書刊行時のものです。