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中野トク小伝
寺山修司と青森・三沢
- 初版年月日
- 2022年4月30日
- 書店発売日
- 2022年4月26日
- 登録日
- 2022年3月24日
- 最終更新日
- 2022年4月16日
書評掲載情報
2022-06-11 | 朝日新聞 朝刊 |
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紹介
なぜ寺山修司は、基地の町の中学教師に、75通もの手紙を書き送ったのか。
病床にあった〈才能〉を、物心ともに支えた女性の戦中戦後。
町の歴史をたどりながら記す、二人の交感。
目次
はじめに
Ⅰ 生い立ち
1 泊村の思い出――昭和初期
2 バフリテェーの一家
3 校長中野謙志
Ⅱ 八戸高等女学校へ――一九三三(昭和八)年
1 進学
2 東北地方の凶作被害
3 戦時体制直前の学校生活
Ⅲ 仙台へ――一九三七(昭和一二)年
1 空白の七年間
2 結婚と離婚
3 結婚前のボーイフレンド
Ⅳ 母子二人の再出発――戦後の三沢
1 教師として向き合った「長期欠席児童の問題」
2 新たに生まれた町の中学校へ
3 直樹さん来る
4 教え子に自宅を開放
Ⅴ 寺山修司との出会い
1 大三沢中学校赴任――一九四九(昭和二四)年
2 広瀬隆平と寺山修司
3 父の墓参
4 「スキヤキ」は三沢のごちそう――長編叙事詩「李庚順」
5 「かくれんぼ」の歌と三沢の「かくれんぼ」
Ⅵ 高校生の寺山修司との交流
1 短歌誌『潮音』への参加
2 木崎野短歌会と花田忠の『週刊みさわ』
3 大三沢俳句会と幻の俳句誌『春泥』
Ⅶ 十代歌人〈寺山修司〉の登場――一九五四(昭和二九)年
1 青森から東京へ
2 寺山修司の奈良訪問――七月
3 『短歌研究』特撰受賞の報告――一一月
4 青森啄木祭への参加
5 傷のない十代――『東奥日報』記事
Ⅷ 寺山修司第一作品集『われに五月を』の頃――一九五七(昭和三二)年
1 教え子の赤木政雄が入院中の寺山を見舞う
2 病床で編まれた「うんときれいないゝ本」
3 贈ったセーター
4 同じ母一人子一人
Ⅸ 不本意な再会と最後の手紙
1 寺山修司の退院と第一歌集『空には本』出版――一九五八(昭和三三)年
2 寺山修司の転身、戯曲「血は立ったまま眠っている」――一九六〇(昭和三五)年
Ⅹ 創作の原点「木馬のゆめ」――一九六二(昭和三七)年
1 懸賞に入選
2 中野トク童話作品「木馬のゆめ」
Ⅺ 民話の語り手として
1 青森児童文学研究会での活動
2 南部昔話『うしかだ やまんば』――一九七四(昭和四九)年
3 『中野トク童話集・貧乏神の話』――一九八〇(昭和五五)年
Ⅻ 晩年
1 微苦笑の時代
2 青森市郊外の病院で――一九九六(平成八)年
3 寺山修司記念館開館――一九九七(平成九)年
4 キリスト教式の葬儀――一九九九(平成一一)年
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。