版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
イェレナ、いない女  他十三篇 イボ・アンドリッチ(著/文) - 幻戯書房
..
詳細画像 0
【利用不可】

書店員向け情報 HELP

イェレナ、いない女 他十三篇 (イェレナイナイオンナホカジュウサンペン)

文芸
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:幻戯書房
四六変型判
456ページ
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-86488-209-5   COPY
ISBN 13
9784864882095   COPY
ISBN 10h
4-86488-209-6   COPY
ISBN 10
4864882096   COPY
出版者記号
86488   COPY
Cコード
C0397  
0:一般 3:全集・双書 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年10月30日
書店発売日
登録日
2020年9月15日
最終更新日
2020年10月15日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

目にするものはすべて詩であり、手に触れるものはすべて痛みである。

不正義、不条理に満ちた世界で人びとはいかに生きるか。
歴史に翻弄される民族を見つめ、人類の希望を「橋」の
詩学として語り続けたノーベル文学賞作家アンドリッチ──
「橋」、短編小説八篇、散文詩『エクス・ポント(黒海より)』
と「不安」、エッセイ三篇を収録した精選作品集。


歴史の不条理を、若きアンドリッチは身をもって体験した。第一次大戦中の思想犯としての獄中生活は、戦争という外的世界を凝視させると同時に、「幽閉された者」の精神的な内的世界へと作家を招き入れる。歴史と魂の問題は、作家の生涯を通じて、詩学を支える二本の柱となった。この詩学の魅力は、新現実主義と形而上主義の両面を持ちあわせ、見える世界と見えない世界を結び合わせる力にある。集団と自我、天と地、魂と肉体、異なる二つのものを引き裂くもの、繫ぎ合わせるものに、作家は光をあてる。アンドリッチの問いかけは、人はどう生きるべきかではなく、人々はどう生きるかという人類的な問題である。──「訳者解題」より

著者プロフィール

イボ・アンドリッチ  (イボアンドリッチ)  (著/文

(Ivo Andrić 1892–1975)
ユーゴスラビアの詩人、小説家、評論家。1892年ボスニアのトラブニック生まれ、1975年ベオグラード歿。第一次大戦終了からナチス・ドイツによるユーゴスラビア占領まで、外交官として活動しながら作家活動に従事。第二次大戦後、占領下のベオグラードで執筆した『ドリナの橋』など長編三部作を発表し、叙事的壮大さと抒情性をあわせもったユーゴスラビア最大の作家としての地位を確立。1962年、ノーベル文学賞受賞。

田中一生  (タナカカズオ)  (翻訳

1935年、北海道生まれ、2007年東京歿。早稲田大学露文科を卒業後、ベオグラード大学に留学、ビザンチン美術およびユーゴスラビア文学を研究(1962‐67)。訳書に、ウィンテルハルテル『チトー伝』(徳間書店)、クレキッチ『中世都市ドゥブロヴニク』(彩流社)、アンドリッチ『ゴヤとの対話』『サラエボの女』(恒文社)、シュチェパノビッチ『土に還る』(恒文社)、カラジッチ『ユーゴスラビアの民話Ⅰ』(共訳、恒文社)など。

山崎洋  (ヤマザキヒロシ)  (翻訳

1941年、東京生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1963年よりベオグラード大学留学、1970年、同法学部修士課程修了。訳書にカルデリ『自主管理と民主主義』(大月書店)、コーラッチ『自主管理の政治経済学』(日本評論社)、カラジッチ『ユーゴスラビアの民話Ⅱセルビア英雄譚』(共訳、恒文社)、ミハイロヴィッチ『南瓜の花が咲いたとき』(未知谷)、ヴケリッチ『ブランコ・ヴケリッチ 日本からの手紙』(未知谷)など。

山崎佳代子  (ヤマザキカヨコ)  (翻訳

1956年、静岡生まれ。北海道大学露文科卒業後、1979年サラエボ大学文学部留学を経て、1981年よりベオグラード在住。ベオグラード大学文学部で博士号取得(『日本アヴァンギャルド詩 セルビア文学と比較して』)。現在、ベオグラード大学文学部教授。詩集に、『みをはやみ』(書肆山田)など。著書に、『解体ユーゴスラビア』(朝日選書)、『ベオグラード日誌』(書肆山田、読売文学賞)、『パンと野いちご』(勁草書房、紫式部文学賞)など。訳書に、ダニロ・キシュ『若き日の悲しみ』『死者の百科事典』(東京創元社)『庭、灰』(河出書房新社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。