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編集をひもとく 田村 裕(編集) - 武蔵野美術大学出版局
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書店員向け情報

編集をひもとく 書物観察の手引き

芸術
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A5判
縦210mm 横148mm 厚さ13mm
重さ 350g
256ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-86463-131-0   COPY
ISBN 13
9784864631310   COPY
ISBN 10h
4-86463-131-X   COPY
ISBN 10
486463131X   COPY
出版者記号
86463   COPY
Cコード
C3000  
3:専門 0:単行本 00:総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年11月30日
書店発売日
登録日
2021年11月12日
最終更新日
2021年11月24日
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紹介

書物をひもとく=文化をひもとく
物理的なモノとデザインが交差するところに
書物の真髄を見出す観察とは?

[2022年度開設の武蔵野美術大学通信教育課程「編集論」の教科書]
画集や写真集などの作品集、絵本などビジュアル的要素の多い書物を対象に「編集のされ方」を観察するための手引き書。書物観察によって、編集方針やコンセプト、編集手法、表現の特徴などを読み取り、書物研究のエクササイズを手ほどきする。また、活字や印刷、紙や製本方法など、書物をかたちづくっている諸要素に注目し、各々の役割と編集との関連性、現代と歴史の深いつながりの解析!

目次

第1章:編集コンセプトに触れる[横井広海]
 1.書物を観察する
  書物とは/書籍本体を覆うアイテムを観察する/書籍本体を観察する/明確な意図を支える見えない糸
 2.モノづくりとしての編集
  映画制作との相似/書籍の骨格を固める/書籍化の意図を探る
 3.造本構造と台割
  台割とは/本テキストの台割例
 4.本づくりを司る
  共同作業の醍醐味/ある試み
 5.デジタル時代の出版の位相
  コミュニケーションの変容/デジタル化が招く共同作業システムの衰退
 6.見えない糸に触れる
  再び書籍本体を覆うアイテムを観察する/再び書籍本体を観察する/紡がれた見えない糸に触れる
コラム:「編集後記」という不思議

第2章:印刷と造本[田村裕]
 1.冊子体の本の歴史と基本単位としての折丁
  本の折丁構造/冊子本の東西発展史と折構造の違い
 2.印刷と折と絵の密な関係~中世から近代まで
  版画技法の開発と活版本への活用/「別丁貼り込み」の製本法と、異なる版式での重ね刷り/木 口木版の登場と19世紀後期の印刷技術の発展
 3.近代日本の印刷技術と多彩な視覚表現
  明治時代の銅版・石版印刷/『特命全権大使米欧回覧実記』の銅版図版/明治、大正時代におけ る印刷技術の導入と発展
 4.印刷の仕組みと特徴~3版式を中心に
  凸版印刷(活版印刷)/凹版印刷(グラビア印刷)/平版印刷(オフセット印刷)/コロタイプ印刷
 5.変わりゆく本の印刷と編集
  無版印刷の進化と有版印刷のオフセット一本化/『本の雑誌』──活版から写植・オフセットへ の転換/『暮しの手帖』──印刷方式の併用と変化のある誌面づくり
本の基礎知識:本の部分名称と製本の分類


第3章:書物と紙[臼井新太郎]
 1.紙の本~モノとしての存在感
 「本と紙」の関係性をひもとく/厚さの違いによる紙の特性を活かす/様々な本の大きさと編集 意図/特殊な紙の使用による効果/本文紙の薄さの限界に挑戦した『広辞苑』
 2.紙の誕生前夜~本と様々な「素材」
  石板と粘土板/パピルス紙の登場/15世紀まで用いられた羊皮紙/その他の様々な素材
 3.身体を刺激する書物~紙の特性
  紙の書籍が身体に与える効果/様々な紙の使用で広がる表現
 4.「折丁」からの広がり~紙と書物の緊密な関係性
  折丁の構造を活かした造本の工夫/造本設計と折丁の実験的試み──杉浦康平と祖父江慎など
 5.書物の可能性~用紙と造本から考える
  紙の本のモノとしての魅力を追求する試み/「紙」の本の未来を考える
本の基礎知識:本をかたちづくる「紙」を知る


第4章:文字組みと装丁[田村裕]
 1.江戸の整版本と明治の活版本の装丁・レイアウト
  和装本から洋装本へ──明治10~20年代の様態/江戸時代後期と明治時代初期~中期のレイアウト比較
 2.夏目漱石の橋口五葉装丁本~和洋混淆の妙味
  アール・ヌーヴォーの隆盛と漱石本の「美術的なる」装丁/橋口五葉の装丁論/装丁に特徴的な両洋の対比
 3.大正期新興美術運動と芸術表現としての編集行為
  1920年代の新興美術運動と同人機関誌『マヴォ』/『マヴォ』の特異な造本と誌面の構造/『死刑宣告』の装丁とレイアウト
 4.文字と編集~書体と字形
  文字組み前の編集作業──原稿整理と原稿指定/金属活字から写真植字へ、そしてDTP 時代のデジタルフォントへ/書体を比較する
 5.編集と装丁
  装丁の概念と装丁者/編集者と装丁家の関係/装丁の力と表現のバリエーション
コラム:斎藤昌三の装丁──『新富町多與里 少雨荘第八随筆集』


第5章:「編集」を観察する[田村裕・臼井新太郎・横井広海]
 1.観察の手引き(1)星野道夫の写真集を中心に
  焦点を絞って仔細に眺め特徴を書き出す/星野道夫の写真集を比較する/時代とともに変わる編 集の切り口/写真の構成・レイアウトを観察する
 2.観察の手引き(2)絵本の構造
  読者年齢に合わせた絵本共通の工夫と特徴/物語展開に応じた絵と言葉の働き/絵本の物語展開
 3.展覧会の図録における「編集」の役割
 「色の博物誌」展(1992年~2004 年)/「色の博物誌──江戸の色材を視る・読む」展(2016年)/「DOMA 秋岡芳夫──モノへの思想と関係のデザイン」展(2011 年)/「村野藤吾の建築──模型が語る豊穣な世界」展(2015年)/「村上友晴──ひかり、降りそそぐ」展(2018年)
 4.『かもめのジョナサン』にみる飛行表現の推移
  初版から40年後に刊行された「完全版」/原書・初版本と1972年の海外版/1973~74 年の飛行表現を比較する/「完全版」での新たなる変化
コラム:拡散する「編集」──電子書籍の特性と読む行為の変容

著者プロフィール

田村 裕  (タムラ ユタカ)  (著/文

編著者:田村 裕(たむら・ゆたか)
1953年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科デザイン専攻基礎デザインコース修了。総合企画プロデュース会社、出版社、企画編集事務所で長く出版編集に携わる。2010年より武蔵野美術大学教授。専攻は編集・出版文化研究、考現学研究。著書に『デザインリサーチ』(共著、2002年)、『教養としての編集』(共著、2009年、いずれも武蔵野美術大学出版局)。

横井 広海  (ヨコイ ヒロミ)  (著/文

著者:横井広海(よこい・ひろみ)
1964年生まれ。東京都立大学人文学部卒業。映像制作会社勤務を経て、キネマ旬報社入社。映画雑誌編集に携わったのち、フリーランスの書籍編集者として独立。以後、一般書、学術書、年史、旅行書、絵本などの企画立案から校正まで、編集実務全般を手がける。主な作品に、竹中直人『おぢさんの小さな旅?』(2006年、講談社)、A・イラーセク『チェコの伝説と歴史』(2011年、北海道大学出版会)ほか。

臼井 新太郎  (ウスイ シンタロウ)  (著/文

著者:臼井新太郎(うすい・しんたろう)
1971年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科デザイン専攻修了。出版社勤務を経て臼井新太郎装釘室主宰。編集、文筆も行なうブックデザイナー。共著に『デザインリサーチ』(2002年、武蔵野美術大学出版局)、分担執筆に『DOMA 秋岡芳夫』(2011年、目黒区美術館)ほか。装丁は、D・A・ノーマン『誰のためのデザイン?』(2015年、新曜社)、『明治・大正・昭和・平成 芸能文化史事典』(2019年、東京堂出版)など1,000冊を超える。

上記内容は本書刊行時のものです。