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幕末の漂流者・庄蔵
二つの故郷
発行:弦書房
A5判
120ページ
並製
定価
1,500円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年1月15日
- 書店発売日
- 2022年1月15日
- 登録日
- 2021年11月25日
- 最終更新日
- 2022年2月1日
書評掲載情報
2022-01-07 |
熊本日日新聞
評者: 喜田彩子・記者 |
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紹介
江戸中期から幕末にかけて、嵐などによる海難で漂流し、数奇な運命をたどった人々の物語はかなり多く残されている。本書の漂流者・庄蔵は、熊本県川尻の廻船問屋・茶屋に生まれ、天保6年(1835)妻子を残してフィリピンへ漂流し、マカオと香港で生きた。今回の調査で、彼の実像、家族、生家などが初めて明らかになった。これによって、彼が父にあてて書き残した書簡、さらに米国人宣教師ウイリアムズの下で初めて邦訳した聖書「マタイ伝」の史料的価値が改めて見直され、驚嘆すべき生涯を浮かびあがらせた。
目次
はじめに─原田庄蔵とその故郷
(一)肥後川尻・正中島町─この小さな町から
(二)開国史の中の庄蔵─庄蔵と「モリソン号の七人」
〔I〕漂流物語─マカオから父への手紙「日本より出し日を命日に」
(一) 庄蔵の手紙
(二)寿三郎の手紙
(三)庄蔵と寿三郎
〔II〕聖書物語─ウィリアムズと庄蔵、本邦初訳「聖書・マタイ伝」
(一)「マタイ伝」写本の運命
(二)庄蔵の聖書とその特徴
〔III〕故郷物語─庄蔵と故郷の人々
(一)父と子の盆踊り
(二)庄蔵の教養
(三)正中島町「家屋鋪賣買帳」と庄蔵旧居
(四)庄蔵の長女ニヲとその末裔
おわりに─運命と時代を切り開く力
➀ 受難・回心・自立―「近代」の初心
➁ 歴史の中の庄蔵
上記内容は本書刊行時のものです。