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Fishing Café VOL.72
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年8月16日
- 書店発売日
- 2022年8月16日
- 登録日
- 2022年4月21日
- 最終更新日
- 2022年8月17日
紹介
標高3000メートルから水深1200メートルまで!垂直の釣り旅で巡る生態系のワンダー。
北アルプスの懐ともいえる、標高3190メートルの北穂高から流れ出たひと雫は、幾筋もの流れとなって沢が合わさり、南から東へ、東から北東へと向きを変え、犀川、千曲川、信濃川と名前を変えて350キロ以上の流程を経て、日本海に注ぎ込む。冬、3000メートル級の峰々を持つ北アルプス立山連峰の室堂平付近に積もった8メートルを超える積雪は、シベリア寒気団が地球の息吹として運んできたものだ。その降雪と夏の降雨を合わせると、年間6000ミリ以上となり、世界有数の降水量として、日本三大深湾のひとつ富山湾へと流れ込む。さらに富山湾には、豊富な河川水や海底湧水が流れ込んでできる低塩分な沿岸表層水と、水深300メートルを超えると水温2度という冷たい深層水が存在することで鉛直に海水温が激変し、生息生物に強い影響を与え、独自の生態系を形成している。北アルプスの峰々を仰ぎイワナを釣り、湖や大河でマスたちと戯れ、日本海のマダイ、富山湾の深海系の魚とアクセスする。山と海を垂直、あるいは鉛直的に捉え、釣りを通してひとつながりに眺めてみると、これまで見過ごしていた日本の奥深さと大きさを感じ、山や海とのさらなる一体感が得られるのだ。まさに、日本の自然の真実は“垂直の釣り旅”にある。
目次
3 ◎巻頭インタビュー
辻啓 ―ロードレースと釣り、魅力のズーム―
13 ◎北アルプスの渓流魚から山湾の深海魚まで多様性に触れる釣り旅 「絶景、垂直に巡る釣り旅」
15 ◎日本の屋根・北アルプス、天空のイワナ釣り
21 ◎幻の鱒“キザキマス”の秘密
26 ◎噂の聖地、清流を釣り漕ぐ
31 ◎直江津のおもてなし「釣った魚を調理します!」
35 ◎立山連峰から続く深海のディープジギング
41 ◎富山湾のマダラ物語
●連載コラム
43 太公望万歳!日本の釣り師列伝「徳川慶喜」
45『釣・魚画帖』入門/宮田亮平
47 釣音(つりおと)/宮沢和史
53 釣人たちの輪舞曲/錦織則政
60 【釣具物語】 釣具、漁具の歴史とその変貌
64 同じ水、同じ流れの中で/土屋守
68 フィッシング・カフェ・クラブ Fishing Café CLUB
前書きなど
絶滅寸前で復活した、長野県木崎湖に生息するロマンあふれるサケマス魚類のキザキマス。 本州のトラウトの聖域とされる長野県犀川のカヌーイングと本流釣り。そして、北アルプスの山岳渓流のイワナ……。日本の釣りを垂直で捉えると、その多様さには驚くばかりだ。そこで今号では、北アルプス南東側の梓川源流(海抜約2500メートル)付近の支流から日本海へ。北アルプス北西側に位置し、水深の深さと魚種の豊富さで知られ、2014年ユネスコの支援を受けた[World's Most Beautiful Bays Club](世界で最も美しい湾クラブ)への加盟が認められた富山湾(水深1280メートル)の深海系の釣り旅までをレポートする。
上記内容は本書刊行時のものです。