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偽情報戦争 小泉 悠(著/文) - ウェッジ
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偽情報戦争 (ニセジョウホウセンソウ) あなたの頭の中で起こる戦い (アナタノアタマノナカデオコルタタカイ)

社会一般
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発行:ウェッジ
四六判
縦188mm 横128mm
256ページ
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-86310-259-0   COPY
ISBN 13
9784863102590   COPY
ISBN 10h
4-86310-259-3   COPY
ISBN 10
4863102593   COPY
出版者記号
86310   COPY
Cコード
C0031  
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年1月
書店発売日
登録日
2022年10月11日
最終更新日
2023年1月6日
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紹介

◎ロシア・ウクライナ戦争の行方を左右する「情報」をめぐる戦い!

――――――――――――――――――――――――――――――――
現代の戦争は我々の「頭の中」でも起きかねない。
新時代に必要な情報安全保障について、
ロシア軍事専門家の小泉悠氏はじめ気鋭の専門家3人が提言する!
――――――――――――――――――――――――――――――――


情報をめぐる新時代の闘争は、我々の「頭の中」でさえ起きる!
ロシアは2022年ウクライナ侵攻以前から、偽情報の発信や情報戦を駆使してきた。
人間の「認知」領域は新しい時代における闘争において重要な要素を占めることとなり、
国家の安全保障上の一つの焦点となるであろう。
しかし、日本ではまだその重要性や脅威について認識が高まっているとは言えない。
我々はディスインフォメーションをどのように理解し、備えるべきなのか――。
ロシアの軍事専門家・小泉悠氏をはじめ、新進気鋭の若手専門家3人が立体的考察を試みる!

目次

第1章 外交と偽情報――ディスインフォメーションという脅威(桒原響子)
・脅威となる偽情報
複雑化する世論形成手段/情報はこうして拡散する/世論形成のための外交・安全保障手段と定義/世界中で増加する偽情報
・日本は偽情報の脅威に晒されにくい?
国内発のフェイクニュース対策にとどまる日本/偽情報の真の問題/高まる日本への期待と現実
・海外の偽情報対策
日本との協力を模索する欧州/中国からの偽情報を警戒する台湾/対策と抑圧のジレンマ

第2章 中国の情報戦――その強硬姿勢と世界の反応(桒原響子)
・偽情報を使った中国のキャンペーン
中国外交部副報道局長の「浮世絵ツイート」/存在しない「研究員」のインタビュー掲載
・日本における中国の「戦狼外交」
駐大阪中国総領事館公式ツイッター/新総領事着任の前後の変化/逆効果となった戦狼ツイート
・強硬姿勢が目立つ中国外交
新型コロナウイルス対応で悪化した対中イメージ/高まる中国への警戒感/習近平の目指す「愛される中国」の真意/対策進まぬ日本の課題
・台湾有事と偽情報
台湾有事では人々の「認知」も狙われる/偽情報で世論の「分断」図る

第3章 ロシアの情報作戦――陰謀論的世界観を支える理論(小泉悠)
・プーチンの世界観
繰り返される「第五列」発言/カラー革命への恐怖/「市民」という概念を信じないプーチン
・ロシアの情報作戦理論家たち
情報戦理論の源流・メッスネル/「電波侵略」による「反乱戦争」/パナーリンの「情報戦争」理論
・情報作戦の実際
「2011」――内なる敵に対する情報戦争/「2014」――ウクライナに対する情報戦/そして「2016」へ/成就した理論家の予言
・情報という怪物
生物兵器との類似性/反撃を受けるロシア

第4章 ポスト「2016」の世界――ロシア・ウクライナ戦争までの情報戦の成功と失敗(小泉悠・桒原響子)
・2020年米国大統領選をめぐる混乱
「前方防衛」で対抗/トランプのクーデター未遂?/陰謀論と情報戦の結び付き
・ロシアのウクライナ侵攻と情報戦
「2014」の再演はならず/プーチンの誤算/穏やかさが際立った日本の国会演説/なぜ演説だけで一定の「成功」を収められたのか/スペイン語圏などに広がるロシアの情報戦
・ウクライナ報道の危うさ
報道されない西側の情報戦/なぜ善悪ナラティブが席巻するのか/無視され続けるウクライナの現状/「常識」と情報源

第5章 情報操作とそのインフラ――戦時の情報通信ネットワークをめぐる戦い(小宮山功一朗)
・サイバー空間のインフラ
「物理インフラ」「論理インフラ」「情報」で成立
・戦争と情報通信ネットワーク
転機となった米西戦争/日露戦争と日本軍の工作/「テレビの戦争」と呼ばれた湾岸戦争
・第二次ウクライナ戦争と情報通信ネットワーク
物理インフラをめぐる攻防/ロシアをインターネットから締め出すことはできないが……
/ロシアにおけるソーシャルメディアの遮断/テレグラムは中立な場なのか/物理インフラに必要なのはセキュリティではなくレジリエンス

第6章 民主主義の危機をもたらすサイバー空間――「救世主」から「危機の要因」へ(小宮山功一朗)
・民主主義の危機
ディスインフォメーションを可能にしたサイバー空間/かつて期待されたサイバー空間によるバラ色の民主主義/見逃されたディスインフォメーションの危険性/離散ツールとしての民主主義/力を増大させるテクノロジー企業
・民主主義の守り方
民主主義にかわる統治システムの模索/民主主義のジレンマ/自由な情報の流通の堅持を/民主主義の土台・選挙の防護/力関係を変えるデータの分散/「テクノロジーによる民主主義」への期待

終章 日本の情報安全保障はどうあるべきか
巻末鼎談

著者プロフィール

小泉 悠  (コイズミ ユウ)  (著/文

東京大学先端科学技術研究センター専任講師。民間
企業、外務省専門分析員等を経て、2009年、未来工学研究所に
入所。2017年に特別研究員となり、2019年2月まで勤務。この間、
外務省若手研究者派遣フェローシップを得てロシア科学アカデ
ミー世界経済国際関係研究所に滞在したほか、国立国会図書館
調査及び立法考査局でロシアの立法動向の調査に従事した。
2019年3月、東京大学先端科学技術研究センター特任助教。
2022年1月より現職。専門は安全保障。

桒原 響子  (クワハラ キョウコ)  (著/文

日本国際問題研究所研究員。1993年生まれ。大阪大
学大学院国際公共政策研究科修士課程修了。外務省大臣官房
戦略的対外発信拠点室外務事務官、未来工学研究所研究員な
どを経て、現職。京都大学レジリエンス実践ユニット特任助教な
どを兼務。近著に『なぜ日本の「正しさ」は世界に伝わらないの
か 日中韓熾烈なイメージ戦』(ウェッジ)。

小宮山 功一朗  (コミヤマ コウイチロウ)  (著/文

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティ
テュート・客員所員。専門分野はサイバーセキュリティとグロー
バル・ガバナンス。2006年より一般社団法人JPCERTコーディ
ネーションセンターで、国際的なインシデントへの対応と調整の業務にあたる。

上記内容は本書刊行時のものです。