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ドストエフスキー『悪霊』の概要展望と深層構造 清水 孝純(著/文) - 鳥影社
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ドストエフスキー『悪霊』の概要展望と深層構造 (ドストエフスキー アクリョウ ノ ガイヨウテンボウ ト シンソウコウゾウ) 悪魔のヴォードヴィル的空間 (アクマ ノ ヴォードヴィル テキクウカン)

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発行:鳥影社
四六判
268ページ
価格 2,500円+税
ISBN
978-4-86265-977-4   COPY
ISBN 13
9784862659774   COPY
ISBN 10h
4-86265-977-2   COPY
ISBN 10
4862659772   COPY
出版者記号
86265   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2022年7月26日
最終更新日
2022年8月29日
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紹介

われわれは今、「悪魔の黙示録」の世界を生きているのか? ドストエフスキー生誕200年をすぎて、21世紀の今日また切実さをもって甦る名作を、長年ドストエフスキー研究・比較文学に携わってきた第一人者が徹底解析する。
これは「悪魔のヴォードヴィル」を内包する黙示録的世界なのだ。(本文より)
スタヴローギンは何故自殺したのか? ピョートルはメフィストーフェレス? ドストエフスキー版『父と子』の物語。

目次

はじめに

第一部 概要展望『悪霊』という物語
ドストエフスキー版『父と子』
その展開空間と語り手
ニコライ・スタヴローギン
ニコライ・スタヴローギンの異常
リーザとスタヴローギン
新知事登場
ニヒリスト群像
決闘の申し込み
ピョートルの暗躍
ニコライ・スタヴローギンとシャートフ
小悪魔フェージカ登場
決闘の推移
女性教師救済パーティとピョートルの暗躍
チーホン僧正のもとで
暗転した慈善会、連発する死の惨劇
シャートフ殺害
ステパン放浪と覚醒と、そしてその死
悪霊的存在者の自己否定

第二部 深層構造
第一章 『悪霊』その展開空間             
第二章 『悪霊』の小説としての特質             
1 感情移入することの出来る人物の欠如 
2 殺人事件の頻発
 3 登場人物の多様性
 4 語りの特質とステパンの人間像
 5 『悪霊』の真の主人公
第三章 『罪と罰』における悪霊               
第四章 拡大流行する悪霊的ニヒリズム         
 1 奇妙な滑稽さの潜流
 2 言葉もそこで混乱し、憑依的な自己主張の言葉が氾濫する
第五章 『悪霊』的世界の演出者           
 1 憑依するニヒリズム
 2『悪霊』における世界戯画化の性質
 3 なぜヴォードヴィルか
 4 キリーロフはなぜこのような表現をとったのか
 5 「悪魔のヴォードヴィル」の演出者の執念
 6 ピョートルとスタヴローギン
第六章 ヴォードヴィルとはなにか
第七章 ドストエフスキーとヴォードヴィル       
 1 『他人の妻とベッドの下の夫』
 2 『伯父の夢』
 3 『スチェパンチコーヴォ村の住人』
 4 これらは、実はヴォードヴィルのパロディか
第八章 『悪霊』に内包されるヴォードヴィル的特色 
 1 『スチェパンチコーヴォ村の住人』『伯父の夢』における策略
 2 『悪霊』における策略
 3 欺瞞の網をいかに広く打ったか
 4 ヴォードヴィル空間の転換点としての祭 
 5 破壊へのピョートルの情念
第九章 ピョートルの破壊戦略
 1 支配階級に楔をいれる
 2 ピョートルの他者操縦術
第十章 祭りという、実は悪魔による饗宴
 1 重大な転換点の到来 (Ⅰ)
 2 破壊こそ善であるという風潮を醸し出す(Ⅰ)
 3 重大な 転換点の到来(Ⅱ)
 4 破壊こそ善であるという風潮を醸し出す(Ⅱ)
 5 ピョートルの他者操作の秘訣
 6 ニヒリズムの乱舞する悪霊的空間
第十一章 両極一点において相交わる
 1『悪霊』におけるヴォードヴィル的ドラマの帰趨
 2 『悪霊』このドストエフスキー風黙示録変奏曲
第十二章 『悪霊』変奏曲
 「祭り」─『悪霊』版ワルプルギスの夜
 『悪霊』変奏としての森鴎外『灰燼』 
 植谷雄高『死霊』への道程としての『悪霊』

後 記

著者プロフィール

清水 孝純  (シミズ タカヨシ)  (著/文

清水孝純(しみず たかよし)
1930 年東京生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化博士課程を修了後、日本大学講師 を経て、1969 年九州大学教養部助教授。1976 年同教授。同大学退職後、福岡大学人文学 部教授を経て、現在九州大学名誉教授。

主な著書
『小林秀雄とフランス象徴主義』(審美社 1980)
『ドストエフスキー・ノート 『罪と罰』の世界』(九州大学出版会、第1回池田健太郎賞受賞 1981)
『西洋文学への招待 中世の幻想と笑い』(九州大学出版会 1982)
『祝祭空間の想像力 ヨーロッパ中世文学を読む』(講談社学術文庫 1990)
『幻景のロシア ペレストロイカの底流』(九州大学出版会 1991)
『漱石 その反オイディプス的世界』(翰林書房 1993)
『道化の風景 ドストエフスキーを読む』(九州大学出版会 1994)
『交響する群像(『カラマーゾフの兄弟』を読む 1)』(九州大学出版会 1998)
『漱石そのユートピア的世界』(翰林書房 1998)
『闇の王国・光の王国(『カラマーゾフの兄弟』を読む 2)』(九州大学出版会 1999)
『新たなる出発(『カラマーゾフの兄弟』を読む 3)』(九州大学出版会 2001)
『笑いのユートピア 『吾輩は猫である』の世界』(翰林書房、第11回やまなし文学賞受賞 2002)
『ルネサンスの文学 遍歴とパノラマ』(講談社学術文庫 2007)
『白痴』を読む』(九州大学出版会 2013、第13回日本キリスト教文学会賞受賞) 
『漱石『夢十夜』探索―闇に浮かぶ道標』(翰林書房 2015)
その他論文多数

上記内容は本書刊行時のものです。