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細谷建治児童文学論集
巻次:Ⅰ
児童文学批評というたおやかな流れの中で
- 書店発売日
- 2019年6月25日
- 登録日
- 2019年6月13日
- 最終更新日
- 2019年6月13日
紹介
児童文学批評を通じて「子ども」と「文学」の関係を問い続けてきた著者の、50年に渡り発表してきた論文をまとめた待望の論集全3巻。第1巻では二つの長編評論と個人誌『童話ノート』掲載の八本の小論を集成。
【第1巻】
1980年代から現在までの日本の児童文学を編年体で記し、また気になるテーマ別の形でまとめた「児童文学批評というたおやかな流れの中で」。そして、明治から現代までの日本の児童文学をを批評史の観点からまとめた「日本児童文学批評史のためのスケッチ」。
二つの長編評論と個人誌『童話ノート』掲載の八本の小論を集成。
目次
【Ⅰ】
児童文学批評というたおやかな流れの中で
① 八〇年代児童文学は一つの事柄を二つの作品で語ることから始まった。
② 九〇年代児童文学は夏の庭で千人の小人たちと足ぶみをしていた。
③ 〇年代児童文学は守り人と共に重層化した世界を歩み始め「かはたれ」と出会った。
④ いま児童文学は「いじめ」「スクールカースト」の呪縛に頓着せずパジャマガールのようにハンザキした方がいい。
⑤ いま児童文学は3・11後の絶望を「かさねちゃん」と重ね合わせ決して「希望」や「絆」への道に行かない方がいい。
⑥ いま児童文学は「げんき」になるよりももっと弱虫で臆病で卑怯者でときに嘘つきになった方がいい。
日本児童文学批評史のためのスケッチ
1 児童文学批評の三つの源流
2 現代児童文学批評の展開
【Ⅱ】
いい子という呪文、わるい子というレッテル─『きみはいい子』雑感。あるいは、ぼく自身のための記憶のモザイク
子どもへのまなざし。あるいは、子どもの「自立」と「保護」との奇妙な緊張関係について─埒外に置かれた子どもたちを、ぼくらはどう描き、どう読み解けばいいのか
貧困の栄光。あるいは、エンターテインメントとしての「自活」について
【Ⅲ】
手をつなぐ
見つめあう
疑問符の向こうがわへ
《いつのまにか疑問符》の子どもたち─「疑問符の向こうがわへ」補遺・あるいは『銀色の日々』の少年たちについて
とびたちかねつ
著者による覚書
解説/批評の時空のひらきかた 佐藤宗子
上記内容は本書刊行時のものです。