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星になりたかったハンミョウ
- 初版年月日
- 2013年5月
- 書店発売日
- 2013年5月5日
- 登録日
- 2013年2月23日
- 最終更新日
- 2016年3月6日
紹介
B5判 42ぺ-ジ カラ―絵本
(対象小学校低学年から。すべてルビ付き)
環境、自然のなかに生きる命をテーマにした絵本。
里山を残す運動に長年携わる著者が、里山に生きる命、里山の豊かさ、恵みを昆虫ハンミョウを主人公に描く。他のたくさんの虫を食べて美しく成長するハンミョウがある日、命をたべる悲しみに気づき、苦しむ。
前書きなど
作者の言葉
このお話には私の大好きなものが3つ登場します。
1つ目はハンミョウ、2つ目はすばる、そして3つ目は身近な里山です。
1つ目のハンミョウは一度見たら忘れられないほど美しい昆虫です。
でも彼らは大きくなるためにたくさんの生きものを食べなくてはなりません。
「僕はなぜ命を食べて大きくなるのだろう?」ハンミョウは悩みます。
これは子どものころからの私の疑問でもありました。
「なぜ人間はたくさんの生きものを食べるのだろう?」
その答えを私はこの物語の中で探そうと試みました。
みなさんにも一緒に考えてほしいと思ってこの本を書きました。
2つ目のすばるは冬の夜空に輝くとても美しい星の集まりです。
ハンミョウのたった一人の話し相手はすばるです。
悲しいとき、嬉しいとき、いつも、ハンミョウはすばるに心を打ち明けます。
成長したハンミョウはすばるに問いかけます。「僕にできることって何だろう?」
そして小さいけれど大切な「自分にできること」を見つけて大空に飛び立ちます。
私も心が折れそうになったとき、夜空のすばるに話しかけます。
するとすばるの声が耳にきこえるような気がします。「元気だしてね」と。
みなさんもぜひすばるを探してくださいね。
3つ目の里山はこの物語の舞台です。
私の住むまちには私の大好きな里山がありました。
そこで私は長年里山を残す活動をしてきました。
でも今里山は様々な理由で消えようとしています。
「消えつつある私の大好きな里山の風景をいつまでも心の中にとどめておきたい」
その願いがこの絵本をかくきっかけとなりました。
身近な里山に入ると本当に多くの生命が生きていることに驚きます。
この本を読んで身近な里山に興味を持っていただけたら幸いです。
上記内容は本書刊行時のものです。