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〈戦いの物語〉の政治学 渡部 純(著/文) - 風行社
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〈戦いの物語〉の政治学 (タタカイノモノガタリノセイジガク) 日本人は何を守ろうとしてきたのか (ニホンジンハナニヲマモロウトシテキタノカ)

社会科学
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発行:風行社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ14mm
202ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-86258-149-5   COPY
ISBN 13
9784862581495   COPY
ISBN 10h
4-86258-149-8   COPY
ISBN 10
4862581498   COPY
出版者記号
86258   COPY
Cコード
C0331  
0:一般 3:全集・双書 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年11月
書店発売日
登録日
2022年11月4日
最終更新日
2022年11月24日
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紹介

「僕は君を守るために戦う(死ぬ)」。
日本の映画で、いったいいつから兵士はこう言うようになったのか。
そもそも家族や恋人への情愛は、戦争を否定するための論拠だったはずだ。
戦後日本における戦争のナラティヴの変容を明らかにする。
『シン・ゴジラ』『硫黄島からの手紙』『永遠の0』そして『七人の侍』……。

目次

第1章 ゴジラ物語のリアルと非リアル──平和を守るための戦いの物語から  国家を守るための戦いの物語が生まれるまで

第1節 『シン・ゴジラ』という不可思議
(0)ゴジラとは
(1)『16ゴジラ』のストーリー
(2)『16ゴジラ』の奇妙さ
(3)矢口は何を守るために戦っているのか
(4)浮かび上がる課題
第2節 物語の起源
(0)vulnerableな日本
(1)原型としての『54ゴジラ』
(2)芹沢博士の苦悩
(3)『54ゴジラ』という到達点
第3節 物語の変容
(0)熱核兵器はなぜ使われないのか
(1)『16ゴジラ』の場合
(2)『84ゴジラ』の場合
(3)エゴイズムとしての非核三原則
(4)『16ゴジラ』という帰結
小括 ポピュリズムの方へ
第2章 第二次大戦の記憶と物語
──国家を守ると言えない戦争の物語史

第1節 物語の統合
(0)イーストウッドの企て
(1)『父親たちの星条旗』(二〇〇六年)
(2)『硫黄島からの手紙』(二〇〇六年)
第2節 異なる物語
(1)梯久美子『散るぞ悲しき』(二〇〇五年)
(2)『きけ、わだつみの声』(一九九五年)
(3)『きけ、わだつみの声』(一九五〇年)
第3節 ある帰結
(1)兵士はなぜお母さんと叫んで死んだのか
(2)『雲ながるる果てに』(一九五三年)
(3)『永遠の0』(二〇一三年)
第4節 70年代以降の転換
(1)変容過程の推定
(2)日米同盟と物語
小括 媒介項「愛」
第3章 『七人の侍』の政治社会学──祖国のために死ぬことを顕彰しない国家

第1節 『七人の侍』と『荒野の七人』
(1)『七人の侍』のストーリー
(2)ジョン・スタージェス『荒野の七人』(一九六〇年)
第2節 野武士とは誰か
(1)領主の不在
(2)歴史学でいう野武士
(3)野武士とカルヴェラ一味との相違
第3節 武芸者たちの物語
(1)武者修行者を雇う村
(2)武芸談による混乱
第4節 西部劇翻案からの帰結
(1)「インディアン」との戦いという原型
(2)国家間の戦争のモデル
小括 civilianの村
エピローグ

【註】
あとがき
言及した作品一覧

著者プロフィール

渡部 純  (ワタナベ ジュン)  (著/文

1962年生まれ。東北大学法学部卒、京都大学博士(法学)。日本学術振興会特別研究員、弘前大学人文学部助教授(当時)、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員などを経て、現在、明治学院大学法学部教授。
著書に『企業家の論理と体制の構図──税制過程に見る組織と動員』(木鐸社、2000年)、『現代日本政治研究と丸山眞男──制度化する政治学の未来のために』(勁草書房、2010年)。

上記内容は本書刊行時のものです。