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五人の絆
友情は国境を超えて
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年4月15日
- 書店発売日
- 2025年4月15日
- 登録日
- 2025年3月25日
- 最終更新日
- 2025年4月15日
紹介
冒頭いきなりデモの場面に遭遇する。作者が若き日に反戦運動に飛び込み、活動していた頃の出来事を過去の物語として葬り去ることはできなかった。
この小説を政治小説かと思われる読者もいるかもしれないが、この小説は心を病んだ一人の若者が異国の地で友愛によって癒され、行動を共にする無二の友の死を目撃して、復讐を遂げていく物語なのである。作者が完成までに30年の歳月を要した執念の物語。
目次
第一章 東京 一九六二年六月 一時的な居場所
第二章 できない恩返し
第三章 一九六六年五月 秀夫
第四章 別れ
第五章 一九六九年 夏 土井の出所
第六章 一九七五年 春 墓地での出会い
第七章 元外交官からの警告
第八章 不安な始まり
第九章 多すぎる好奇心
第十章 秀夫の日記
第十一章 危険は山分け
第十二章 脅迫ビデオ
第十三章 カズの知らせ
第十四章 石田の告白
第十五章 伊藤の暴露
第十六章 警部補は味方か
第十七章 奪取計画
第十八章 奪取失敗
第十九章 訊問室
第二十章 幻想に囲まれて
第二十一章 囮
第二十二章 山での攻防
第二十三章 墓参り
あとがき
解 説
前書きなど
小説のあとがきとして、著者はその作品の実現に寄与してくれた人々への感謝を語るものですが、私の場合、それは一九六〇年代初めに日本で知り合った学友たちです。十九歳のとき、私は広い世界を求めてデトロイトを離れ、東京の大学に入学しました。新しい住まいは三畳一間の下宿で、他の下宿生たちと洗面器を共有するという生活でした。日本語といっては、日本に向かう船内で耳にした「カモメ」という単語しか知らない私を、皆は温かく迎え入れてくれました。
当時の仲間たちはまた、現状のあり方や、私自身が持ち込んだ安易な思い込みに疑問を抱かせてくれました。
米国に帰国後は人種差別やベトナム戦争への反対運動に参加しました。後になって当時の経験を振り返り、そこから何を学んだかを考えたとき、それは友情と決意があれば圧倒的な権力にさえ挑むことができるという信念でした。その思いを込めて、私は『五人の絆(Their Bond Unbroken)』を執筆しました。
版元から一言
異国の地で出会った友との絆が人生を大きく変えた。
作者の30年間の想いが詰め込まれた心揺さぶられる一冊。
上記内容は本書刊行時のものです。