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超簡単・鍼灸院マニュアル 中国鍼入門
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年10月
- 書店発売日
- 2021年10月20日
- 登録日
- 2021年9月29日
- 最終更新日
- 2023年12月26日
紹介
本書は、『超初心者用・鍼灸院治療マニュアル』を習得した鍼灸師に向けて、中国鍼を使った治療法を紹介している。
中国鍼の治療では、「どの部位に刺鍼するか?」、「どの方向へ刺入するか?」、「どれぐらいの深さ刺入するのか?」、「どんな得気が必要か?」、「得気したあと、どんな手法を使うのか?」、「何回ぐらい治療するのか?」という6Wが必須である。本書のように治療回数について触れてある鍼灸書籍を日本で目にしたことはない。『治療マニュアル』の「なぜ鍼が効くのか」についての説明は、中国鍼を使った実験に基づいているため、日本鍼には当てはまらない。そこで中国鍼を使った治療を身につけてもらうため本書を著した。
目次
まえがき
1 中国鍼と日本鍼の違い
2 鍼灸配穴の種類
3 腧穴の主治作用
腧穴の主治
4 最も使われる中国鍼の手法
5 現代の中国鍼
中国鍼の刺鍼点
中国鍼の刺入方法
気至有効
鍼下に気が至ったあと
中国鍼の抜鍼
抜鍼したあと
鍼の効果
治療して逆に痛くなる場合
治療方針
配穴の進歩
虚実
中国鍼の書籍
中国鍼の入手方法
6 具体的な治療法
7 治療篇
7-1 頭部疾患
1 頭痛
2 眩暈
3 耳疾患
4 眼精疲労
5 花粉症
6 口腔疾患
7 顎関節症
8 咽喉の痛み
9 ホクロとイボ、褐斑
7-2 体幹の上部の疾患
10 頸椎症
11 ストレートネック
12 頸椎ヘルニア
13 寝違い
14 五十肩
15 肩甲間部の痛み
16 肋間神経痛
7-3 体幹下部の疾患
17 腰痛
18 腰背痛
19 腸肋筋の痛み
20 腰部外側の痛み
21 ギックリ腰
22 慢性腰痛
23 腰椎ヘルニア
24 亀背
25 腸骨稜の横側の痛み
26 腸骨稜の痛み
27 腰骨外側の痛み
28 左右に曲がる腰痛1
29 左右に曲がる腰痛2
30 大腿神経痛
31 恥骨の痛み
32 グロインペイン症候群
33 坐骨神経痛
34 脊柱管狭窄症
35 股関節痛
36 間欠性跛行
37 大腿骨頭壊死
38 ランナー膝
39 坐骨結節の痛み
40 大腿後面外側の痛み
41 大腿後面内側の痛み
42 膝痛
43 鵞足炎
44 鶴膝風
45 オスグッド
46 ジャンパー膝
47 O脚
48 こむらがえり
49 コンパートメント症候群(筋区画症候群)
50 シンスプリント
51 正座痛
52 アキレス腱痛
53 シーバー病
54 足首の捻挫
55 有痛性外脛骨障害
56 閉塞性動脈硬化症
57 足背や足底の痺れ
58 足底腱膜炎
7-4 上肢の痛み
59 野球肩
60 肘頭の痛み
61 外側上顆炎
62 内側上顆炎
63 手の腱鞘炎
64 手根管症候
65 音楽関係者のジストニア
7-5 全身性疾患
66 アトピー性皮膚炎
67 化粧載りの改善
68 虫刺され
69 不眠症
70 鬱病
71 認知症
72 未熟児の脳性麻痺
73 自律神経失調症
74 喘息
75 高血圧
76 不整脈
77 更年期障害
78 メタボ
79 生理痛
80 冷え性
81 老人性の便秘
82 クローン病
83 三十九歳までの不妊症
84 シャックリ
85 踵のガサガサ
86 パーキンソン症候群
87 線維筋痛症
8 鍼師の思考回路(五十肩と腰痛について)
あとがき
前書きなど
これまで『開業マニュアル』『治療マニュアル』を書いてきたが、私の治療では日本鍼をほとんど使っていない。DVDの1巻では和鍼だが、2巻目から中国鍼を使っている。1巻は中国鍼を持って行ったのだが、患者役は会社が手配した人達だったので、中国鍼に慣れてないだろうと細い和鍼を用意してくれた。2巻目は、私が患者役を連れて行ったので見やすい中国鍼に変わっている。私は中国鍼を使って治療するのだが、DVD1巻により日本鍼を使っていると誤解されている。私の学生時代は、中国鍼そのものが無く、中国鍼は中国で購入するしかなかった。また当時の中国鍼灸は弁証と同意義だった。
最近は日本鍼だけでなく、中国鍼を教える鍼灸学校が少しずつ増えている。日本鍼を使う流派は、脈診流や積聚など多数あるが、中国鍼を教える流派はない。中医辨証は中薬が主で、現代の鍼灸治療では使われていない。だから現代の鍼治療で比較的使われる、天地人の三部取穴を主にした配穴法を紹介する。現代中国の鍼治療では、脈や舌を診ない。
中国鍼の治療では、「どの部位に刺鍼するか?」、「どの方向へ刺入するか?」、「どれぐらいの深さ刺入するのか?」、「どんな得気が必要か?」、「得気したあと、どんな手法を使うのか?」、「何回ぐらい治療するのか?」という6Wが必要である。だから鍼の刺入点である経穴のみが書いてあっても、方向や刺入長さがなければ、現代では意味がない。そこで私は『165病』など中国鍼灸の書籍を翻訳したのだが、いまだ治療回数について触れてある鍼灸書籍を日本で目にしたことはない。
本書は『超初心者マニュアル』ではないので、鍼の作用原理の説明はなく、適応症に対して鍼は効くという前提で書いている。だから中国鍼の作用原理については『超初心者用・鍼灸院治療マニュアル』を参照されたい。『超初心者マニュアル』は、私の所へ見学に来る超初心者に事前準備してもらうため、超初心者の質問に対する回答、刺鍼するうえでの注意事項、抜鍼するときの注意事項、患者さんに対する接し方などを主に書いている。それにより「なぜ鍼は効果があるのか?」など説明があるが、初めから患者さんに納得してもらえる説明のできる治療者ならば『超初心者用』などいらない。北京堂の見学者は『超初心者用・鍼灸院治療マニュアル』を読んでいることが前提なので、抜鍼や押手をテストして、マニュアルどおりにできていなければ見学をお断りする。
患者さんに「どうして鍼が効くのか?」と聞かれたとき、納得できる説明がないと患者は施術を受けないし、1回で顕著な効果がなければ再診に来ない。鍼灸院を続けるには説明と効果の二つが重要で、それがなければ営業を続けられない。
『治療マニュアル』の「なぜ鍼が効くのか」についての説明は、中国鍼を使った実験に基づいているため、日本鍼には当てはまらないかもしれない。そこで中国鍼を使った治療を身につけてもらうため本書を著した。
版元から一言
『超初心者用・鍼灸院治療マニュアル』に続く『超簡単・鍼灸院治療マニュアル』。本書は、「超初心者用」を習得した鍼灸師に向けた一歩進んだ内容となっています。
最近は日本鍼だけではなく、中国鍼を教える鍼灸学校が増えてきています。なぜならば、
「鍼はなぜ効果があるのか」これについての説明が、日本鍼には当てはまらないということなのです。したがって中国鍼を使った治療を身につけてもらうことを目的に本書を著したのです。
日本で鍼治療を広めるため、著者の30年に渡る臨床をまとめたものが本書です。
鍼灸に携わる方々、必携の書籍となっています。
上記内容は本書刊行時のものです。