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国家公共という生き方 花村 邦昭(著) - 三和書籍
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国家公共という生き方 女性が輝く時代

発行:三和書籍
四六判
168ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-86251-389-2
Cコード
C0030
一般 単行本 社会科学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年7月
書店発売日
登録日
2019年7月3日
最終更新日
2019年8月19日
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紹介

 これまで男性は概して「組織生活圏」に軸足を置き、「個」・「国家」サイドに傾斜した生き方を強いられ、あるいはそれを自己選択してきたのに対し、女性は各「生活圏」の「間」で、また、「個」・「国家」~「個人」・「公共」の「間」で巧みにバランスをとりながら生きてきたという歴史的経緯がある。その「間」を生きることで女性はそれぞれ「公共的英知」を輝かせ、その「間」で「国家公共」という生き方を体得・体現してきたと言ってよい。これから到来する社会では(AI社会ではなおさら)そのようないわば<「間」的生き方>がむしろ主流となる。「男女共同参画社会」の提唱にはそれへの展望も視野に入っているはずである。「女性が輝く時代」の射程は少なくともそこまで届いていなければならない。本書はささやかながらそこに一石を投ぜんとするものである。

目次

はじめに
第一章 「公共生活圏」を生きる 
「家族生活圏」 
「地域生活圏」 
「組織生活圏」 
「仲間生活圏」 
「公共生活圏」 
第二章 「国家公共」という生き方 
「国家公共」とは 
「自己反照的・相互反照的対話」 
「自己供犠・贈与・謝恩・奉仕」 
「信」の力 
≪補注≫「国家公共」という「価値規範」
―聖徳太子『憲法十七条』に関して― 
第三章 「公共的英知」の創発 
「人心」の収攬 
「場」の整序 
「事」の展開 
「納得」の獲得 
≪補注≫AI時代における「国家公共」のあり方 
第四章 「公共」と「霊性的世界」 
「霊性的自覚」に覚醒する契機 
「霊性的世界」の披(ひら)け 
「霊性的世界」の位相 
「霊性的自覚」が開く世界 ―「宗教」世界の開け 
≪補注≫「公共」と「宗教」 
第五章 大妻良馬の「霊界建設」
 大妻良馬という男 
 大妻良馬の思想 
 「霊界建設」 
おわりに 
あとがき 
≪参考文献≫  

前書きなど

人は成人するにつれて「家族生活圏」「地域生活圏」「組織生活圏」「仲間生活圏」の四つの「生活圏」を「公共生活者」としてバランスよく生きていくなかで各人それぞれに「生きるかたち」「生きる構え」「行動規範」「生活規範」を体得していく。(「第一章」)。
 「公共生活者」の「生きるかたち」「生きる構え」「行動規範」「生活規範」は本来的に各人各別である。それが統摂されて「国家」を形成するのであるが、それには各「公共生活者」間で「自己反照的・相互反照的対話」が積み重ねられる必要がある。そして、その反復的対話が持続可能であるためには、そこに「公共生活者」同士の「協力同心」「相互信頼」「相互理解」「相互支援」の所業、および、それを支える「自己供犠」「贈与」「謝恩」「奉仕」の精神が求められる。すなわち「公共的英知」の創発である。この「公共的英知」創発のプロセスにおいて「国民」は「国家公共」という生き方を体現する「英知公共人」へと成長する。つれて「国家」は「英知国家」へと創成される。これらがバランスよく同時進行するには、「英知公共人」たる「国民」はそれを担うに足るだけの「自覚・決意」「覚悟・志」を具えた「而立而存」の自己でなくてはならない。逆に言えば、この一連のプロセスのなかで強靭な「而立而存」の自己が練成される。そして、その全体は「信」の力によって支えられる。(以上「第二章」)。
 問題は、この全体プロセスの中核に位置づけられる「公共的英知」は如何なる機序によって創発するのかである。他律的訓練によるのでなく自律的自己啓発によって体得される「公共的英知」であってはじめて「英知公共人」は「国家公共」という生き方の体現主体となることができる。(「第三章」)。
 なお、本来的にバラバラである「国民」が「国家」へと統摂されるには、異質多様なものを互いに融合させるいわば「媒質(ばいしつ)」の役割を果たすものが何かそこになければならない。かつては「万世一系」を謳う「国家神道」に依拠した「国体論」がその役割を担ったが、いまではそのようなイデオロギー的規範が再導入されることはあり得ないとして、本書はそれを「日本的霊性」「霊性的自覚」(鈴木大拙)と捉える。言いかえれば<「宇宙摂理」のハタラキへの共属意識>である。それが「信」の力を支える。(「第四章」)。
 「国家」統摂の機序とこの「霊性的世界」のハタラキとはどう結びつくのか、あるいは「国民」各人の「生きるかたち」「生きる構え」「行動規範」「生活規範」が「国のかたち」へと重合的に合成される機序は何なのか、これについてはいろいろの考えがあり得るだろうが、ここでは、学校法人 大妻学院の創立者である大妻コタカの夫で生涯に亘って彼女を蔭で支えた大妻良馬の「霊界建設」思想をその一範例として参照することとする。(「第五章」)。
 以上が本書の概要であるが、これまで男性は概して「組織生活圏」に軸足を置き、「個」・「国家」サイドに傾斜した生き方を強いられ、あるいはそれを自己選択してきたのに対し、女性は各「生活圏」の「間」で、また、「個」・「国家」~「個人」・「公共」の「間」で巧みにバランスをとりながら生きてきたという歴史的経緯がある。その「間」を生きることで女性はそれぞれ「公共的英知」を輝かせ、その「間」で「国家公共」という生き方を体得・体現してきたと言ってよい。これから到来する社会では(AI社会ではなおさら)そのようないわば<「間」的生き方>がむしろ主流となる*。「男女共同参画社会」の提唱にはそれへの展望も視野に入っているはずである。「女性が輝く時代」の射程は少なくともそこまで届いていなければならない。本書はささやかながらそこに一石を投ぜんとするものである**。

版元から一言

「国家公共」という生き方とは、<「個」・「国家」~「個人」・「公共」>という非対称関係にあるものの「間」を調停することである。と著者は言っています。
 その「国家公共」とは、人が生まれてから通過する各ステージである「家族」「地域」「組織」「仲間」という「公共生活圏」のことを言います。その各ステージの「間」で巧みにバランスをとりながら生きてきたのが、女性であるとういことです。
 難しい言葉が続きますが、本書は、「輝く」べく日々を真摯に生き、働いている女性のみなさんへのさらなる期待を込めた応援メッセージとなっています。

著者プロフィール

花村 邦昭  (ハナムラ クニアキ)  (

1933年、福岡県生まれ。学校法人大妻学院 顧問。
東京大学経済学部卒業。(株)住友銀行(現三井住友銀行)専務取締役を経て、1991年、(株)日本総合研究所社長に就任。会長を経て現在同社特別顧問。
2007年、学校法人大妻学院常任理事を経て、2008年、理事長に就任、2016年、学長を兼任、2017年より現職。
・著書に『知の経営革命』(東洋経済新報社2000年、日本ナレッジマネジメント学会賞受賞)、『働く女性のための<リーダーシップ>講義』(三和書籍2013年)、『女性管理職のための<リーダーシップ>セミナー Q&A』(三和書籍2014年)。『女性が輝く時代 女性が「働く」とはどういうことか』(三和書籍2015年)、『〝やまとをみな〟の女性学』(三和書籍2017年)、『AIが開く新・資本主義』(彩流社2018年)、『AI時代の起票経営』(彩流社2018年)。
・編書に『生命論パラダイムの時代』(ダイヤモンド社1997年、レグルス文庫1998年)。
・電子出版として、
『大妻コタカ 母の原像』
(http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=49)
『大妻良馬の人と思想―忘私奉公の生涯』
(http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=1)

上記内容は本書刊行時のものです。