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中南海の100日
秘録・日中国交正常化と周恩来
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2012年9月
- 書店発売日
- 2018年10月31日
- 登録日
- 2018年10月23日
- 最終更新日
- 2023年12月27日
紹介
本書は、日中関係の打開を目指した人々による数々のドラマを、特に周恩来など中国側関係者の人間像を中心に事実に基づいて描いている。新たに明らかになった資料を基に構成されたフィクションであるが、重要事実を裏付けるために著者が中国関係者側から直接聴いた貴重な証言が多数収録されている。
目次
主な登場人物 2
1.日中国交正常化「苦難の時代」 5
2.米中頭越し外交と日本 37
3.田中内閣の誕生 71
4.田中に協力する野党 105
5.盟友・大平外相の決意 140
6.台湾との約束 179
7.新たなる第一歩 209
8.パンダの贈り物 259
おわりに 275
参考文献 280
前書きなど
本年は、日中国交正常化四〇周年の記念すべき年である。
日中国交正常化への道は、平坦ではなかった。そこには当事者たちの努力と両国民の力強い支援があった。この度「四〇周年」を記念し、本書を出版することとした。本書は国交正常化までの経過を、主に中国の対日関係者らの証言をもとに、ドキュメンタリー的に読みやすくしたものであるが、「中南海の一〇〇日」─それは両国の国交正常化をはたすためのギリギリの選択であり、国交正常化は、新たな日中関係を拓くためにこの事業に携わった多くの人々が心血を注いだ結果なのである。そこには、日中の関係打開を目指した人々による数々のドラマがあった。田中内閣の成立、そして中国においては文革の嵐が吹き荒れるなかにあって、中央指導部=中南海において数多くの闘争があったことは言うまでもない。そしてそのなかにあって、わずか一〇〇日間でこの偉業を成し遂げたのは、周恩来とこれに関わった廖承志はじめ多くの対日関係者と、田中角栄、大平正芳をはじめとする日本側の努力によるものであるが、そこにはたくさんの「秘録」といわれる、関係者による舞台裏の息詰る交渉や苦労話が存在する。私は、特に周恩来を中心に中国側メンバーの人間像を関係者の証言や資料から浮き彫りにすることで、日中国交正常化と政治家のあるべき姿について考えようとした。これらの資料は私が北京に滞在した一九九七年頃からあたためておいたものであるが、中にはそれ以前から訪中のたびに関係者から聴取したものも含まれる。一人ひとりの名前をあげればきりがないが、日中関係の重鎮であり、自らも正常化交渉に中国外務省顧問として参加された故・張香山氏の証言に負うところが多いのも本書の特徴である。
版元から一言
本書は、平坦ではなかった国交正常化までの経過を、ドキュメンタリー的に読みやすくしたものである。今後の日中関係を考える上で重要な資料となっている。村山富市元首相の推薦をいただいている。
上記内容は本書刊行時のものです。