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奇蹟と痙攣 蔵持不三也(著/文) - 言叢社
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奇蹟と痙攣 A5

発行:言叢社
A5判
縦216mm 横152mm 厚さ36mm
重さ 850g
600ページ
定価 7,800円+税
ISBN
9784862090744
Cコード
C3022
専門 単行本 外国歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年9月10日
書店発売日
登録日
2019年9月4日
最終更新日
2019年9月4日
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紹介

 1727年5月1日、パリの貧民街にあるサン=メダール教会で、清貧を貫いたジャンセニストの助祭パリスが息を引き取る。以後、その教会墓地でおびただしい奇蹟的快癒が生まれた。教皇権と王権、イエズス会に激しく抗するジャンセニズムを背景とし、民衆的なメシアニズムを表象するように、奇蹟的治癒者は、みずからが証言・署名した奇蹟体験の「記録」を残した。この民衆の、みずからを証し立てる「声」は、やがて、世紀末フランス革命の「声」に重なっていく。
 本書は、その膨大な報告書と、奇蹟の真偽や「痙攣派」を巡る攻防の一次史料を詳細に読み解き、フランス近代における「民衆的イマジネール」の動態を描きだした歴史人類学、書きおろし大著。

目次

序章 奇跡と痙攣
第1章 助祭パリスの生涯
  パリス伝/パリスの出立/聖職者パリス
第2章 上訴派パリス
 教勅「ウニゲニトゥス」の背景/上訴派の登場/ソアナン問題/「ウニゲニトゥス」
問題 の 顚末
第3章 聖職者通信
 創刊/《聖職者通信》の資金と編集者たち/フィリップ・ブシェの奇蹟論/《聖職者通
 信》における助祭パリスとその奇蹟 /廃刊 
第4章 奇蹟の系譜―ポール=ロワイヤルから
 奇蹟とジャンセニスム/ポール=ロワイヤルの受難/聖荊の再発見/奇蹟の場としての
 ポール=ロワイヤル
第5章 奇蹟の語り―墓地閉鎖前
 『奇蹟集成』の背景/カレ・ド・モンジュロン/奇蹟事例1 27例
第6章 奇蹟の語り―墓地閉鎖後
 奇蹟事例2. 10例/『諸奇蹟の真実』における奇蹟報告
第7章 奇蹟の遠近法
 奇蹟体験者の年齢・性別/奇蹟体験者の社会的出自/奇蹟体験者の出自小教区/奇蹟体
 験者の疾病/奇蹟体験者の年代的分布と墓地閉鎖/「墓地閉鎖」前・後の非パリ在住奇
 蹟体験者数/聖遺物祈願者/痙攣快癒者
第8章 痙攣派もしくは「痙攣の共同体」
 痙攣派のイメージ/痙攣派の誕生/一七三三年の文書闘争/モンジュロンの護教論/
 ヴォルテールの兄/痙攣派の諸セクト
終章 歴史の生態系 ――「声」の来歴
 パリス現象の構図 /歴史の生態系―声の来歴
あとがき
註・主要引用・参考文献一覧

著者プロフィール

蔵持不三也  (クラモチフミヤ)  (著/文

1946年栃木県今市市(現日光市)生。早稲田大学第1文学部仏文専攻卒業。パリ第4大学(ソルボンヌ大学)修士課程修了(比較文化専攻)。社会科学高等研究院博士課程修了(民族学専攻)。モンペリエ大学客員教授。早稲田大学人間科学学術院教授を経て現在、早稲田大学名誉教授。著書:『ワインの民族誌』(筑摩書房)、『シャリヴァリ―民衆文化の修辞学』(同文館)、『ペストの文化誌―ヨーロッパの民衆文化と疫病』(朝日新聞社)、『シャルラタン―歴史と諧謔の仕掛人たち』、『英雄の表徴』(以上、新評論)ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。