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人格解離
わたしの中のマイナスな私
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2011年3月
- 書店発売日
- 2011年4月4日
- 登録日
- 2011年3月7日
- 最終更新日
- 2019年2月26日
紹介
出口の見えないストレス社会。自殺者は交通事故死者数の7倍という恐ろしい現代に私たちは生きています。トラウマやストレスをひたすら自分の中に抱え込んで、どうにもならない生きづらさに悩んでいませんか?それでもなんとか生きていくために、人は自衛本能で、自分の中にもう一人の人格を作り出します。それが人格解離です。そして、この人格解離こそ、うつ病の大きなキーワードになっています。人格解離の画期的な治療法を開発した精神科医自身が書き下ろした、うつ病解決への大きな手掛かりとなる一冊。うつ状態に悩む人はもちろん、日々うつ病患者と向き合う現場の精神科医にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です!
【著者より】
“人格解離”なんて自分とは無関係だと思っている人がほとんど、かもしれません。
でも実は、「気付いていないだけ」という人がとても多いのです。
多重人格は周囲の人も気付きやすいのですが、本書では「内在性解離」という本人も周囲も気付きにくい「内なる多重人格」が、実は「うつ」や「パニック」や「感情不安定」の原因となることをわかりやすく解説しました。
また、それに伴う霊的世界にも触れざるを得ないので、「憑依現象」「過去世療法」「未来世療法」にも言及しています。
本書を通じて生きる意味を考え、困難を乗り越える勇気をしっかりと持っていただければ幸いです。また治療者側の方にも、多くの患者さんの治療にUSPTを使っていただきたいと思います。
精神科医・小栗康平
目次
1章 心の中の、もう一人の私
魂の存在と医療という科学/科学は正しいのか/“うつ状態”と“人格解離”/人格解離の仕組み/典型的な多重人格のケース/スピリチュアルな世界に対する誤解/人格解離の歴史
2章 人格解離
多重人格と内なる人格解離/内なる人格解離の診断/自問自答=内なる自分との交信/内在性解離かどうか、チェックしてみよう/解離の原因/解離の治療について
3章 潜在意識下の人格統合
USPT(潜在意識下の人格統合)という治療法を開発するまで/指先でトントンと叩く、タッピング/USPT中に出てくる別人格/USPT中に表出してくる憑依霊/USPT中に表出してくる憑依霊の亜型=生霊人格/憑依霊による、さまざまな症状の関係/憑依霊に対する時に知っておきたいこと/実際の患者数/治療後の患者の反応/USPTの効果が期待できる場合/USPTを応用した過去世療法/USPTを応用した未来世療法/過去世・未来世療法の落とし穴
4章 人格解離の症例
過去世、未来世に探る、ストレスの原因 【症例】47歳 無職の独身男性、斉藤秀樹さん(仮名)
親から子へ、人格解離の連鎖 【症例】 18歳 女子高生 吉田容子さん(仮名)
過去世と人格解離の関係 【症例】 28歳の会社員の独身女性、安田詩織さん(仮名)
人の念が生霊となる 【症例】(4)21歳 女子大学生、池上恵美子さん(仮名)
自殺で死んでも、つらい気持ちは決して消えない 【症例】 35歳 劇団員、奈良富士子さん(仮名)
片岡さんによる人格統合と浄霊 【症例】28歳 女性会社員 田崎沙織さん(仮名)
浄化は、万能ではない 【症例1】43歳 無職 男性 川口真さん(仮名)/【症例2】45歳 無職 男性 鈴木靖男さん(仮名)
5章 あなたに伝えたいこと
自分が解離していると思ったら/精神科医療に携わっている方へのメッセージ/USPT体験者からの手紙
最後に/参考文献
前書きなど
はじめに
前作『マイナスエネルギーを浄化する方法』はお陰様で好評を博し、見えない世界を理解している人が、世の中には予想外に大勢いるということを知って、とても心強く感じることができた。中でも、拙著を読んで共感して頂いた、精神医療に携わる多くの治療者達と知り合えたことで、USPTのメーリングリスト等も作り、今後、多くの治療者にUSPTを広げる足がかりができ、出版させて頂いて本当に良かったと思っている。また、世の中には、本当に能力のある霊能者が、片岡さん以外にも実在することを、患者さんやご家族の情報から知ることもできた。
その一方で、『マイナス……』は、霊的現象の記述が多い内容だったことから、解離よりもむしろ片岡さんの紹介本のような印象を読者の方々に与えてしまったかも知れない。精神医学的診察よりも「浄霊して欲しい」と希望される患者さんが、一時的ではあるが数多く来院されていたのは、そういうことだろう。USPTは、片岡さんの協力なしには存在し得なかった治療法なので、その辺はご勘弁頂きたいのだが、その反省も含めて今回は、解離を重点に解説して、霊的現象に関しては、逆に浄霊に頼り過ぎることのないよう、あえて浄霊しても改善のみられなかった症例も載せた。そして、前作で足りなかったところを補うと共に、一般の方にも、より分かりやすくするために、図解も入れることにした。
さて、精神科医というと、重い精神病ばかり診ているのではないかと思っている方も多いだろう。確かにそういう患者さんもいるが、主に重症な精神病を診ているのは、精神科病院の医師達である。入院施設のないクリニックの精神科医は、むしろそういう患者さんよりも、眠れない、ゆううつだ、不安だ、気持が不安定だ、等の比較的症状の軽い患者さんを圧倒的に多く診ているのが普通だ。『マイナス……』にも書いたのだが、症状が軽い患者さんや精神科にかからない程度の人であっても、生き辛さを抱えながら耐えている人の中には、「内在性解離」という、幼少期からストレスを溜め込んでいく習慣のある人が少なくない(勿論、重症な患者さんでもいる)。少なくないというよりも、むしろ多いかも知れない。治療を受けていない人の数はわからないので、それが全人口の何%なのか、統計の出しようもないのだが、私の身の回りにも結構いることを考えると、20~30%はいても不思議はない気がする。そういう内在性解離のある人は、自問自答や脳内会議を普通にしているのだが、それが生きにくさと関連している解離というストレス対処法の結果であることに、本書を読んで気付いて頂ければ幸いである。
版元から一言
実は、私も人格解離していました。自覚症状は、まったくありませんでしたが、治療後は気分スッキリ。自分の中で一本芯が通ったようで、なにごとにも自信を持って向き合えるようになりました。内なる人格解離とは、そのくらい誰にでもあるものです。特別なことではありません。生きにくさ、不安定な心など、多少の不調を感じているようなら、かまえずに、お読みいただけると嬉しいです。
上記内容は本書刊行時のものです。