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小説集 徳川家康 鷲尾雨工(著/文) - 作品社
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小説集 徳川家康 (ショウセツシュウトクガワイエヤス)

文芸
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発行:作品社
四六判
336ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-86182-931-4   COPY
ISBN 13
9784861829314   COPY
ISBN 10h
4-86182-931-3   COPY
ISBN 10
4861829313   COPY
出版者記号
86182   COPY
Cコード
C0093  
0:一般 0:単行本 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年9月
書店発売日
登録日
2022年8月15日
最終更新日
2022年12月12日
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紹介

東の大国・今川の脅威にさらされつつ、西の新興勢力・織田の人質となって成長した少年時代。秀吉の命によって関八州に移封されながら、関ヶ原の戦いを経て征夷大将軍の座に就いた苦労人の天下人。その生涯と権謀術数を、名手たちの作品で明らかにする。
2023年NHK大河ドラマ『どうする家康』視聴者必読!

家康は温和な人だという評言は秀吉の家康についての極(きま)り文句のようであった。秀吉は知っていたのである。(…)家康も温和な人だ。けれどもいつの日かその眼前に天下に通じる道が自然にひらかれたとき、そのときを思うと家康という人は怖しい。いったん道がひらかれた時、そのかみの彼自身が俄(にわか)に天下をめざす獰猛(どうもう)な野心鬼に変じた如く、家康も亦(また)いのちを張って天下か死かテコでも動かぬ野心鬼となる怖れがある。そういう怖れをいだくのも、家康自体にその危さが横溢しているためよりも、時代の人気があまり家康に有利でありすぎたせいだった。――坂口安吾「家康」より

目次

鷲尾雨工「若き家康」
岡本綺堂「家康入国」
近松秋江「太閤歿後の風雲――関ヶ原の前夜」
近松秋江「その前夜――家康と三成」
坂口安吾「家康」
三田誠広「解説 徳川家康とは何ものか」

著者プロフィール

鷲尾雨工  (ワシオウコウ)  (著/文

(わしお・うこう)1892~1951
新潟県生まれ。早稲田大学英文科在学中に、ダヌンツィオ『フランチェスカ』を翻訳(本名の浩名義)。大学卒業後は、植村宗一(後の直木三十五)と出版社の冬夏社を経営し、性科学者のハヴロック・エリスの著書を自ら翻訳、出版するなどしたが、関東大震災で会社が倒産。その後も翻訳家として活動する一方、1935年から書き下ろしの連作長編『吉野朝太平記』の刊行を開始。同書は第2回直木賞を受賞し、全6巻からなる大作となる。これ以降は歴史小説が活動の中心となり、『織田信長』、『若き家康』、『覇者交代』などを発表した。

岡本綺堂  (オカモトキドウ)  (著/文

(おかもと・きどう)1872~1939
東京生まれ。幼少時から父に漢詩を、叔父に英語を学ぶ。中学卒業後、新聞、雑誌の記者として働きながら戯曲の執筆を始め、1902年、岡鬼太郎と合作した『金鯱噂高浪(こがねのしゃちほこうわさのたかなみ)』が初の上演作品となる。1911年、二代目市川左團次のために書いた『修禅寺物語』が出世作となり、以降、『鳥辺山心中』、『番町皿屋敷』など左團次のために七十数篇の戯曲を執筆する。1917年、捕物帳の嚆矢となる「半七捕物帳」を発表、1937年まで68作を書き継ぐ人気シリーズとなる。怪談にも造詣が深く、連作集『三浦老人昔話』、『青蛙堂鬼談』などは、類型を脱した新時代の怪談として評価も高い。

近松秋江  (チカマツシュウコウ)  (著/文

(ちかまつ・しゅうこう)1876~1944
岡山県生まれ。本名は徳田浩司。初め徳田秋江を名乗ったが、敬愛する近松門左衛門にちなんで改めた。東京専門学校(現在の早稲田大学)在学中に「読売新聞」の文学合評に加わり文筆活動を開始。卒業後は博文館、東京専門学校出版部、「中央公論」に勤務するも、短期間にとどまる。小説家としては『黒髪』の連作や『別れたる妻に送る手紙』などの「情痴小説」の書き手として知られる。また大正末期には『子の愛の為に』をはじめとする「子の愛物」を執筆。昭和に入ってからは『水野越前守』などの歴史小説も執筆した。随筆、紀行文も数多く手がけている。

坂口安吾  (サカグチアンゴ)  (著/文

(さかぐち・あんご)1906~1955
新潟県生まれ。東洋大学印度倫理学科卒。1931年、同人誌「言葉」に発表した「風博士」が牧野信一に絶賛され注目を集める。太平洋戦争中は執筆量が減るが、1946年に戦後の世相をシニカルに分析した評論「堕落論」と創作「白痴」を発表、“無頼派作家”として一躍時代の寵児となる。純文学だけでなく『不連続殺人事件』や『明治開化安吾捕物帖』などのミステリーも執筆。信長を近代合理主義者とする嚆矢となった『信長』、伝奇小説としても秀逸な「桜の森の満開の下」、「夜長姫と耳男」など時代・歴史小説の名作も少なくない。

三田誠広  (ミタマサヒロ)  (解説

(みた・まさひろ)小説家、武蔵野大学名誉教授。1948年生まれ。1977年、「僕って何」で芥川賞受賞。主な作品に、『いちご同盟』、『釈迦と維摩 小説維摩経』『桓武天皇 平安の覇王』、『空海』、『日蓮』、『[新釈]罪と罰 スヴィドリガイロフの死』、『[新釈]白痴 書かれざる物語』、『[新釈]悪霊 神の姿をした人』、『親鸞』、『尼将軍』、『天海』などがある。日本文藝家協会副理事長、日本文藝著作権センター事務局長も務める。

上記内容は本書刊行時のものです。