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パリ装飾芸術美術館浮世絵版画展 1909~1914年 全図録集成 (復刻版) 図録6点・合本3巻+別冊解説 南明日香(監著) - エディション・シナプス
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ジャポニスムの系譜 第10回配本

パリ装飾芸術美術館浮世絵版画展 1909~1914年 全図録集成 (復刻版) 図録6点・合本3巻+別冊解説 Estampes japonaises, tirées de diverses collections et exposées au Musée des Arts Décoratifs de Paris 1909-1914 Collection des Catalogues dressés par M. Vignier avec la collaboration de M. Inada

B4判
980ページ
価格 148,000円+税
ISBN
978-4-86166-203-4
Cコード
C3371
専門 全集・双書 絵画・彫刻
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年10月22日
書店発売日
登録日
2018年10月22日
最終更新日
2018年10月22日
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紹介

1909年から1914年の6年間、毎年1-2 月にパリ装飾芸術美術館にて開催された、大規模な浮世絵版画展の大判図録6点の完全復刻版です。フランス19世紀末ジャポニスムブームの立役者で、後に同館の副館長となるR. ケクランの企画・監修により実現したこの展覧会では、師宣、写楽、歌麿、北斎のような人気浮世絵師から知名度の低い絵師まで約130作者の作品約2300点と関連の書籍を6回に分け展示するという類のないシリーズ展でした。ジャポニスム期を代表する美術商ビング、ラファエル・コラン、アンリ・リヴィエールといった同時代の画家、宝石商アンリ・ヴェヴェールのような美術愛好家など、多彩な日本美術コレクター66名の収集品が出品され、また日本美術の所蔵を始めていたルーヴル美術館とパリ装飾芸術美術館の所蔵品版画も一部展示されました。それまでに開催されていた個人コレクター収集品の日本美術展などとは規模、網羅性でも一線を画し、浮世絵版画史の時代区分に従い系統的に企画された初の浮世絵版画展で、ジャポニスム期の西洋での日本美術受容を明らかにするだけでなく、その後の西洋での浮世絵研究を大きく広げる画期的な展覧会となりました。しかし、6分冊で刊行された展示図録は各限定部数(100~130部)発行の豪華本であったため、図書館、研究機関での所蔵も極めて少なく、その全容を知ることは容易ではなく、本展覧会にかんする本格的な研究もまだあまり進んでいません。
 今回の出版は余白を20%程度縮小しますが、原寸に近い大判(B4判)で、カラー図版もすべて収録する初の完全版です。内容は、ケクランによる解説(一部共著)と展示品目録および主要作品の図版からなります。目録の編集は、詩人・文学者であると同時に美術商としてl'Hôtel Drouotでルイ・ゴンス収集品など日本美術の競売にも関わったシャルル・ヴィニエが担当し、展示作品の主題と判型、絵師名に加え、版元や彫師、所蔵者名などの情報もわかる範囲で掲載、この時代の西洋での浮世絵版画研究の水準を示しているといえます。ジャポニスム研究、国際浮世絵研究だけでなく、より広く日本美術史、東西文化接触史研究に必携の一次資料です。

●出品者一覧
A. Rouart, B. Metman, Bing, Blondeau, Bouasse-Lebel, Bulllier, Ch. Du Bos (Mme.), Ch. Salomon, Chialiva, Comte de Camondo, Comte de Sartiges, Comte de Tressan, Cosson, Curtis (M et Mme.), Deligand, Dieterlen, Du Pré de Saint-Maur, Ducoté, E. Chausson (Mme.), Fleury, Fricotelle, G. Moreau, Genet, Genova (Miss), Gillot (Mme.), Guéneau de Mussy, H. Rivière, H. Rouart, H. Vever , Hackenburger, Haviland, Horteloup, Houdard, Hubert, Isaac, J. Doucet, J. Lebel, Jacquin, Jayal, Kahn, L. Rosenberg, Langweil (Mme.), Le Véel, Léonce Rosenberg, Léry (Mme), Madvig, Manzi, Maroni, Marteau, Maruquet de Vasselot, Metman, Migeon, Musée des Arts Décoratifs, Musée du Louvre, Mutiaux, Odin, P. Girod (Mme.), Peytel, Pol Neveu, Poncetton (Dr.), Portier, R. Kœchlin, Raoul-Duval (Mme.), Raphaël Collin, Seure (Mme.), Smet, Stoclet, Tronquois, Vicomte de Sartiges, Vignier

●各回展示作品絵師名(目録記載ローマ字表記による)
第1回(1909年)
Estampes boudiques, Chincho, Fusanobu, Katsunobu, Kiyohiro, Kiyomasu, Kiyominé I, Kiyomitsu, Kiyonobu I, Kiyonobu II, Kiyoshige, Kiyotada, Kiyotsuné, Kwaigetsudo, Masanobu, Morofusa, Moronobu, Morotané, Sadaharu, Sadatoshi, Shighenaga, Shighenobu, Toshinobu, Toyonobu, Yoshinobu
第2回(1910年)
Bunsho, Giho, Goro, Goso Koréki, Harunobu, Harushigé, Jitokuso, Kiosen, Kogan, Komatsu, Koriusai, Kosen, Kwakushi, Masunobu, Mei Kodo Sakei, Minko, Nenro, Ran U, Risen, Rokio, Shibo, Shigémasa (Kitao), Shizen, Shunjo, Shunko, Shunri, Shunsen, Shunsho, Shuntei, Shuntoku, Shunzen, Toyokuni, Yoshinobu (Komai)
第3回(1911年)
Ippitsusaï Buncho, Katsukawa Shuncho, Kitao Keisaï Masayoshi, Kitao Masanobu, Kitao Shighémasa, Torii IV Kiyonaga, Toshusaï Sharaku, Utagawa Toyoharu
第4回(1912年)
Utamaro, Bunro, Hidémaro, Kikumaro, Minémaro, Sékiho, Shikimaro, Takémaro, Tsukimaro, Yukimaro
第5回(1913年)
Choki, Gangakusai, Gakutei, Hokkei, Hokuba, Hokuga, Hokuju, Hokusai, Hokutei, Keiri, Rekisentei (Yeiri III), Ryusai, Shighénobu, Shinsai, Shumman, Shunzan, Taigaku, Yeicho, Yeiri I, Yeiri II, Yeishi, Yeishin, Yeisho, Yeisui
第6回(1914年)
Utagawa Toyokuni, Utagawa Toyohiro, Utagawa Kunimasa, Utagawa Kunisada, Utagawa Kuniyoshi, Kikugawa Yeizan, Keisai Yeisen, Kunihisa, Kuninaga, Ichiryusai Kunikazu, Kingaku, Cho-o, Hokkyo Gyokusan, Kyuzan, Fuminobu, Soshin, Fusatané, Utashigé, Rissai, Ichiyusai Hiroshigé, Hiroshigé II, Shojo Kyosai, Zeshin, Koho, Gekko, Tsukiyoka Yonejiro

目次

第1巻
Estampes japonaises primitives, exposées au Musée des arts décoratifs en Février 1909
1909年浮世版画展図録:初期浮世絵版画 (仏教版画や菱川師宣、鳥居清信など24名の絵師の作品)
解説( Raymond Kœchlin)3頁|目録(掲載328点)23頁|図版(白黒170点):64頁
Harunobu, Koriusaï, Shunsho : estampes japonaises, exposées au Musée des arts décoratifs en Janvier 1910
1910年浮世版画展図録:鈴木春信、礒田湖龍斎、勝川春章を中心に約33名の絵師の作品
解説( Raymond Kœchlin)14頁|目録(掲載328点)46頁|図版(白黒点90点、カラー5点)67頁

第2巻
Kiyonaga, Buncho, Sharaku : estampes japonaises, exposées au Musée des arts décoratifs en Janvier 1911
1911年浮世版画展図録:鳥居清長、一筆斎文調、東洲斎写楽を中心に約8名の絵師の作品
解説( Raymond Kœchlin)23頁|目録(掲載335点)31頁|図版(白黒点189点、カラー11点)102頁
Utamaro : estampes japonaises, exposées au Musée des arts décoratifs en Janvier 1912
1912年浮世版画展図録:喜多川歌麿を中心に約10名の絵師の作品
解説( Raymond Kœchlin)19頁|目録(掲載306 点)28 頁|図版(白黒点207 点、カラー18点)114頁

第3巻
Yeishi, Choki, Hokusaï : estampes japonaises, exposées au Musée des arts décoratifs en Janvier 1913
1913年浮世版画展図録:鳥文斎栄之、栄松斎長喜、葛飾北斎を中心に約24名の絵師の作品
解説( Raymond Kœchlin)25頁|目録(掲載 405点)32 頁|図版(白黒点 249 点、カラー11点)143頁
Toyokuni, Hiroshigé : estampes japonaises, exposées au Musée des arts décoratifs en Janvier 1914
1914年浮世版画展図録:歌川豊国、歌川広重を中心に約26名の絵師の作品
解説( Raymond Kœchlin & Charles Vignier)11頁|目録(掲載 404点)30 頁|図版(白黒点151 点、カラー14点)100頁

前書きなど

推薦文
 小林 忠 (国際浮世絵学会会長)
従来『ヴィニエ‐稲田版画目録』の名で知られている稀覯書が復刻されるという吉報が届いた。
原書は、ジャポニスムの熱狂がまだ冷めやらない20世紀初頭、1909年から1914年にかけて、6年間6回にわたりパリの装飾芸術美術館で開催された系統的な浮世絵展の、詳細なカタログである。企画者は同館の副館長R.ケクランで、目録の編集にあたったのは、パリの美術商シャルル・ヴィニエと当時遊学中であった京都の美術商稲田賀太郎であった。
全展示作品の目録とそのうちの優品を収めた図版からなる大型図録は、当時のパリを中心とするヨーロッパの浮世絵コレクションの全貌をうかがうに足るものであった。しかしながら、刊行された6分冊は100部から130部という稀少な豪華限定本であり、日本の浮世絵やジャポニスムの研究者も容易に目にすることが叶わない、幻の画集と言って過言ではなかった。それが、ほぼ原書の味わいを損なうことなく再現されるとのことなので、復刻の意義はすこぶる大きく、有難い。
一日も早く手に取って、その床しい風味を味わいたく、全巻の刊行完結を切望している

著者プロフィール

南明日香  (ミナミアスカ)  (監著

相模女子大学教授

馬渕明子  (マブチアキコ)  (監修

国立西洋美術館館長

上記内容は本書刊行時のものです。