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環境を批評する
英米系環境美学の展開
- 書店発売日
- 2020年8月31日
- 登録日
- 2020年6月12日
- 最終更新日
- 2020年6月24日
紹介
環境を美的に見ることはいかにして可能か?
環境の鑑賞は芸術鑑賞とどう異なるか?
同じ土地でも居住者と観光者で見方が違うのはなぜか?
なぜ私たちは環境について語り合うのか?
1970年代、環境保護思想の高まりとともに始まった英米系環境美学。
代表的な環境美学者であるカールソンを始めとするこれまでの学説を批評理論として読み直し、常に我々を取り巻き変化し続ける環境に対する美学的アプローチを考察する。
目次
環境を批評する―英米系環境美学の展開
序
第1章 環境としての世界とその批評―英米系環境美学とはなにか
第1節 美学からの環境へのアプローチ
第2節 英米系環境美学のスタイル
第2章 知識による美的鑑賞の変容―カールソンの環境美学
第1節 ネイチャーライティングと環境批評家
第2節 知識によって支えられる環境批評
第3節 影を潜める主体―カールソンの達成点と問題点
第3章 諸説の再配置―環境批評理論としての評価
第1節 認知モデル/非認知モデル、そしてそのボーダーライン
第2節 環境の批評はできない―ゴドロヴィッチ、キャロル、バッドとフィッシャー
第3節 環境の批評する―サイトウ、バーリアント、ブレイディ
第4章 フレームをつくる―鑑賞対象の選択と参与の美学
第1節 バーリアントの参与の美学とその展開可能性
第2節 ミクロな変化のフレーミング―個別の活動と統括的活動
第3節 美的鑑賞の始まりはどこか―美的快の源泉としてのフレーミング
第5章 観光と居住―統括的活動とフレーミング
第1節 行って帰ってくる―観光と居住の円環構造
第2節 観光という統括的活動―ずれては重なるフレーム
第3節 居住という統括的活動―時間的厚みのあるフレーム
第6章 環境批評家とはだれか―美的判断の規範性
第1節 ブレイディによる規範性の再定義
第2節 コミュニケーションと規範の生成
第3節 批評家たちの協働―環境の漸進的な把握のために
結
参考文献
上記内容は本書刊行時のものです。