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桑原武夫と「第二芸術」 鈴木 ひさし(著/文) - 創風社出版
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9784860373054

桑原武夫と「第二芸術」 青空と瓦礫のころ

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発行:創風社出版
四六判
200ページ
並製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-86037-305-4   COPY
ISBN 13
9784860373054   COPY
ISBN 10h
4-86037-305-7   COPY
ISBN 10
4860373057   COPY
出版者記号
86037   COPY
Cコード
C0095
一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年6月3日
書店発売日
登録日
2021年5月31日
最終更新日
2021年8月30日
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紹介

桑原武夫といえば、俳句に関わる人なら、すぐに「第二芸術」を思い浮かべる。彼の評論「第二芸術」を、同時代の俳人たちは真正面に受け止めた。この評論をめぐる論争が一つの結節点となり、俳句は新たに出発した。もし、『第二芸術』が書かれなかったとすれば、その後の俳人たちはどのような試みをしただろうか。
 桑原武夫の没後30年以上が過ぎ、「第二芸術」の発表からは70年以上経った。今や「俳句用語」として整理されているかに見える「第二芸術」は、どのような文脈で書かれたのだろうか。
 1946年発表の桑原武夫「第二芸術」を、もう一度書かれた時代と場所に置きなおし読み直す。

目次

はじめに
第一章 桑原武夫と時代 ―「第二芸術」まで
第二章 戦前の桑原武夫の文章から ― スタイルとスティル
  一「虚子の散文」
  二 高浜虚子『新俳文』序文から
  三 高浜虚子「S」、「其の男」、他
  四「山岳紀行文について」(一九三四年八月)
  五「ラシーヌへの道」
  六「芸術家の実生活と作品」
第三章 アラン『諸芸術の体系』の訳者、桑原武夫
  一 アランについて
  二 アラン『諸芸術の体系』の訳者桑原武夫
  三 戦場で書かれた『諸芸術の体系』
  四 『諸芸術の体系』の構成
  五 『諸芸術の体系』の目的
  六 『諸芸術の体系』第一巻、創造的想像力について
  七 『諸芸術の体系』第三巻、詩と雄弁について
  八 『諸芸術の体系』第十巻、散文について
  九 アランの「スティル」(style)について
  十 桑原武夫「第二芸術」とアラン
第四章 デューイ『経験としての芸術』と桑原武夫
  一 デューイについて
  二 デューイとプラグマティズム
  三 デューイと日本と中国
  四 デューイの「経験」
  五 デューイ『経験としての芸術』の「経験」
  六 桑原武夫「第二芸術」の「経験」と「芸術」
第五章 桑原武夫とI・A・リチャーズ
  一 「第二芸術」論とリチャーズ
  二 リチャーズ登場まで
  三 リチャーズについて
  四 『実践批評』について
  五 リチャーズと「経験」
第六章 桑原武夫「文学修業」と「日本現代小説の弱点」(一九四六年二月)
  一「文学修業」(一九四六年二月)
  二 桑原武夫「日本現代小説の弱点」(一九四六年二月)
第七章 「俳人」桑原武夫と芭蕉
  一 「第二芸術」(一九四六年)の中の芭蕉
  二 桑原武夫「芭蕉について」(一九四七年)
  三 「日本文化の世界的見直し」という観点
第八章 鶴見俊輔と桑原武夫
  一 鶴見俊輔の祖父後藤新平と父鶴見祐輔
  二 鶴見俊輔(一九二二~二〇一五)について
  三 桑原武夫と鶴見俊輔の出会い
  四 鶴見俊輔の二つの文章
  五 オグデンとリチャーズ、鶴見俊輔、桑原武夫
  六 鶴見俊輔から見た桑原武夫像
  七 「十五年戦争」という呼称
  八 鶴見俊輔の二つの文章と「第二芸術」と時代
第九章 「三好達治君への手紙」(一九四六年十一月)
  一 三好達治と桑原武夫の出会いまで
  二 「三好達治君への手紙」までの桑原と三好
  三 三好達治の詩
  四 桑原武夫「三好達治君への手紙」
第十章 桑原武夫「第二芸術」(一九四六年十一月)と時代
  一 雑誌『世界』(岩波書店)創刊まで
  二 桑原武夫「趣味判断」(『世界』創刊号)
  三 創刊当時の『世界』
  四 津田左右吉論文と丸山真男論文
  五 占領下の検閲
  六 「アメリカ教育使節団報告書」から六三制発足まで
  七 桑原武夫と小宮豊隆
終章 澄み透った青空の下の「第二芸術」
  一 父桑原隲蔵と「第二芸術」
  二 高濱虚子と「第二芸術」
  三 アランと「第二芸術」
  四 デューイと「第二芸術」
  五 リチャーズと「第二芸術」
  六 鶴見俊輔と「第二芸術」
  七 三好達治と「第二芸術」
  八 松尾芭蕉と「第二芸術」
  九 澄み透った青空の下の「第二芸術」
6人の対照年譜
あとがき

前書きなど

はじめに
 桑原武夫(一九〇四~八八)の遺族が京都市に寄贈した蔵書約一万冊を、京都市教育委員会が、無断で廃棄していた。そんな記事が、二〇一七年四月二十八日、新聞各紙に載った。大きな記事ではなかった。
 桑原武夫といえば、俳句に関わる人なら、すぐに「第二芸術」を思い浮かべる。雑誌『世界』(岩波書店)一九四六年十一月号に掲載された桑原武夫「第二芸術」を、同時代の俳人たちは真正面に受け止めた。この評論をめぐる論争が一つの結節点となり、俳句は新たに出発した。
もし、『第二芸術』が書かれなかったとすれば、その後の俳人たちはどのような試みをしただろうか。
 桑原武夫の没後三十年以上が過ぎ、「第二芸術」の発表(一九四六年十一月)からは七十年以上経った。
言葉は、常に何らかの文脈とともにある。一つの文章の中だけでなく、他の文章や、書かれた時代に、文脈をたどっていくと、言葉は新たな意味を持ち始める。今や「俳句用語」として整理されているかに見える「第二芸術」は、どのような文脈で書かれたのだろうか。
かつて広く読まれた、桑原武夫『文学入門』(一九五〇年、岩波新書)の「はしがき」には「私はデューイ、リチャーズおよびアランから、多くのことを学んできた。」とある。
一九四六年十一月の桑原武夫「第二芸術」を、もう一度書かれた時代と場所に置きなおし、デューイ、リチャーズ、アランはもちろん、桑原の言及した芭蕉、三好達治、鶴見俊輔にも文脈をたどり、読み直してみたい。
これがこの本の趣旨である。

著者プロフィール

鈴木 ひさし  (スズキ ヒサシ)  (著/文

1957年熊本県生まれ
1999年~2020年6月(散在まで)俳句グループ「船団の会」会員
日本近代文学会、日本国語教育学会、現代俳句協会各会員
大阪外国語大学卒業後、大阪府立高校教員
2007年3月、佛教大学大学院文学研究科(国文学専攻)修士課程修了
(修士論文、「「ある」ものとしての「自然」・「ある」ものの「写生」―夏目漱石『道草』に見る自然と風景描写」)
2010年4月~2018年3月、大阪府立高校指導教諭(国語科)
2021年現在も高校教員

上記内容は本書刊行時のものです。