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草萌ゆる
山頭火一草庵時代の句
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年10月11日
- 書店発売日
- 2019年10月11日
- 登録日
- 2019年10月16日
- 最終更新日
- 2019年10月16日
紹介
尾崎放哉と並び称される、自由律俳句の代表的俳人、種田山頭火。放浪の人生のなか、句を詠みつづけ、自ら終の住処と定めた愛媛県松山にて没した。その山頭火没後80年を期に編まれた一草庵時代の句集。山頭火の最後の自筆句帖、山頭火遺稿『愚を守る』、さらに山頭火主宰の「柿の会」の句と松山時代の「層雲」投句を添え纏められた。松山に残された山頭火の遺墨も収める。
目次
1.序
2.一草庵時代の句(種田山頭火)
3.付録
3-1.『愚を守る』山頭火遺稿・跋(髙橋一洵)
3-2.「松山ゆかりの山頭火遺墨」(山頭火を支えた人々)
3-3.山頭火年譜
4.参考文献
5.あとがき
前書きなど
山頭火逝きて八十年を迎える。自選一代句集『草木塔』以降の一草庵時代の句を知りたいという山頭火ファンの声は絶えない。いくつかの出版物で紹介はされているが、まだ未整理のようだ。貴重な山頭火の最後の自筆句帖(その三)が残されている。昭和十五年八月三日から十月六日の句作である。この句帖より山頭火が〇印を付けている句を山頭火一草庵時代の句の基とした。句帖(その一)(その二)の所在は不明である。そのため山頭火が一草庵へ入庵した昭和十四年十二月十五日からの句は、山頭火没後、昭和十六年刊の山頭火遺稿『愚を守る』に掲載された松山時代の句を整理し収録した。さらに、山頭火主宰の「柿の会」の句と松山時代の「層雲」投句を添え、山頭火一草庵時代の句を纏める。
百句より一句を選ぶ山頭火の厳選の意をくみ、句集名は付けないこととした。松山を死に場所と決めた山頭火は、一人一草の簡素で事足りるとし、〝おちついて死ねさうな草萌ゆる〟と一草庵を詠む。この句より『草萌ゆる』の著名を頂いた。ご存知のとおり「一草庵日記」は、八月三日から十月八日の日記である。山頭火句帖は同じくも八月三日より始まっている。日記とあわせて松山での最後の山頭火の句を味わって頂きたい。
上記内容は本書刊行時のものです。