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イレズミと法
大阪タトゥー裁判から考える
発行:尚学社
A5判
278ページ
定価
2,700円+税
- 書店発売日
- 2020年11月30日
- 登録日
- 2020年11月11日
- 最終更新日
- 2020年11月17日
紹介
日本において「イレズミ(入れ墨,刺青,タトゥー)」は近代よりもはるか昔から存在している一方,施術による健康へのリスクが指摘されるほか,現代社会では一定のスティグマが存在し,イレズミを理由に就学・就業や公共の場所の利用を拒否されることがあり,タトゥーのある訪日外国人の受入れに苦慮する等の事態も生じている。本書は,この問題が特に先鋭化した大阪でタトゥーの彫師が医師法違反により逮捕されながら無罪となった事件を契機として,イレズミをめぐる文化・歴史的経緯を見据えながら,現代のタトゥー規制の問題について憲法学・医事法学等の法律学の視点から総合的に検討する。さらには今後求められている制度設計等につき,比較法的視座を広く提供する。タトゥー裁判の弁護団の寄稿も掲載。
目次
総説──イレズミをめぐる法的諸問題/新井 誠
第1章 イレズミの文化と歴史
日本のイレズミの歴史と現在──「規制の時代」をふりかえる/山本芳美
入れ墨をめぐる刑事規制の歴史/宮川 基
第2章 タトゥー施術規制の法問題
タトゥー施術規制をめぐる憲法問題/曽我部真裕
医事法学的観点からみたタトゥー施術/小谷昌子
職業と資格── 彫師に医師免許を要求することの憲法適合性/小山 剛
第3章 比較法の中のタトゥー施術規制
韓国──職業と資格/閔 炳老
アメリカ――タトゥー施術の医療系資格要件とゾーニング規制の合憲性/小谷順子
フランス──公衆保健法典の仕組みを中心に/磯部 哲
ドイツ──職業の自由の憲法的保障の観点から/栗島智明
弁護団寄稿
タトゥー彫り師医師法違反事件の弁護活動/亀石倫子=川上博之
上記内容は本書刊行時のものです。