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袖が語れば 竹原 あき子(著/文) - 緑風出版
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袖が語れば (ソデガカタレバ)

テレビ・映画化
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発行:緑風出版
A5判
224ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-8461-1912-6   COPY
ISBN 13
9784846119126   COPY
ISBN 10h
4-8461-1912-2   COPY
ISBN 10
4846119122   COPY
出版者記号
8461   COPY
Cコード
C0070  
0:一般 0:単行本 70:芸術総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年8月
書店発売日
登録日
2019年8月19日
最終更新日
2024年3月12日
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書評掲載情報

2019-10-19 朝日新聞  朝刊
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紹介

着物の袖は、日本の平安時代には床に届くほど華麗で長かったが、近代になるにつれ筒袖が世界のスタンダードになった。その袖に導かれて奈良、長安、サマルカンド、コンスタンチノーブル、ローマ、フィレンツエに旅した。直線でできたアジアの「T」の字をつくるこの袖の時空を超える旅に終わりはない。日仏同時出版の着物の袖をめぐる注目の文化史!

目次

はじめに 4
1章 直線の衣 16
1-1 <Tの字>の着物・16
1-2 着物は動くアート・16
1-3 ポルトガル人が見た着物・20
1-4 袖巾が狭く、をかいた・22
1-5 公家の経済破綻で長くなった袖・26
1-6 袖にゆとりの身八つ口・28
1-7 身八つ口とヨーロッパ細身モード:見えない穴と見せる穴・30
2章 イケメン遣唐使 34
2-1 帰国イケメンの唐ファッション・34
2-2 女性は唐ファッションを着たか?・36
2-3 漢代の女性俑:十二単の原型?・38
2-4 女房のの不思議・40
3章 胡人(ソグド)ペルシャ起源の長袖 44
3-1 カフタン:オリエントの長袖・44
3-2 カフタン:ヒルア(hil’at)恩寵の衣・48
3-3 カフタン: 絹の道 は馬の道・52
3-4 着物 はシルクロード経由で・54
4章 光源氏の袖 58
4-1 袖は調度か:館を飾る・58
4-2 家具調度になった平安衣裳・60
4-3 だれも見なかった唐の女性・64
4-4 座ったままでも権威の袖・66
4-5 経済破綻から生まれた強装束・68
4-6 イケメンファッションリーダー:源有仁・70
4-7 袖の膨らみはアコーデオン・72
4-8 十二単は仮名交じり漢字文学・74
4-9 十二単衣、強装束の装いかた・76
4-10 大げさな強装束:鎌倉・78
4-11 強装束だから「空蝉」・80
4-12 スルリと着てスルリと脱ぐ・82
4-13 火災で避難できた強装束・84
5章 唐のシルクロード : 椅子はどこから 88
5-1 唐(カラ)というブランド・88
5-2 椅子はペルシャから・88
5-3 椅子に馴染めなかった平安・90
5-4 床を掃く袖と裾・92
6章 人間不在の袖:打出 96
6-1 メッセージは袖に・96
6-2 駆け抜ける女を覗く女房:『北野天神縁起絵巻』・96
6-3 美談:打出の知恵・98
6-4 3点ワンセット:袖、几帳、御簾・100
6-5 儀式のマニュアル本:絵巻物・104
6-6 袖は美人がのりだすように・106
7章 男も打出 110
7-1 袖:牛車を飾る・110
7-2 袖:見せずに見せる・110
7-3 男も打出、裾の下襲・112
7-4 闇に沈めた衣裳・114
8章 の色はグラデーション 118
8-1 文様より色・118
8-2 グラデーション:「匂い」と「村濃」・118
8-3 染料の値段:グラデーション・120
8-4 袖は縫わない:ひねって糊ずけ・124
8-5 汚れる単衣の袖・126
9章 平安の縫い姫 128
9-1 衣は洗い張り・128
9-2 仕立ては正妻の誇り・128
9-3 4万8000枚の袖:大仏建立職人の作業衣・130
10章 袖は恋 134
10-1 袖:涙の受け皿・134
10-2 さようならの袖・134
10-3 『万葉集』の領巾から袖へ・136
10-4 袖がぬれるだけ?・140
10-5 季節を映す袖・142
10-6 袖の涙を絞る男・144
11章 モナリザの袖 146
11-1 ダビンチが嫌った「ひらひら」袖・146
11-2 袖口2つ:オリエント起源・150
11-3 別部品だったモナリザの袖・154
12章 袖は戦う 164
12-1 袖の象形文字・164
12-2 袖はオリエントから・164
12-3 袖口のボタンと戦う・166
12-4 医者のボタン・170
12-5 アームホール革命・172
13章 袖の香 174
13-1 袖の香だけが命・174
13-2 0.16%の文化・176
14章 袖 : 東西のエピソード 180
14-1 片袖はもう一つを探す・180
14-2 袖は叫び・180
14-3 悲劇の袖・182
14-4 袖を断つ・184
14-5 袖もぎ神・184
14-6 袖:ヨーロッパも恋・184
15章 男も振り袖 188
15-1 振り袖火事・188
15-2 男女の差がない振り袖姿・190
15-3 健康の印の袖・190
15-4 振り袖:200年で45cmから120cmに・192
15-5 女形の振り袖・192
15-6 節約の袖・194
16章 袖のエピソード 196
16-1 母衣:母の知恵・196
16-2 袖に何を入れる?・196
16-3 谷崎は袖に桜をいれた・1

著者プロフィール

竹原 あき子  (タケハラ アキコ)  (著/文

1940年浜松市生まれ。工業デザイナー。1964年千葉大学工学部工業意匠学科卒業。68年フランス政府給費留学生として渡仏。68年フランス、Ecole nationale supérieure des Arts Décoratifs。69年パリ、Thecnèsデザイン事務所勤務。70年フランス、パリInstitut d’Environnement。72年フランス、Ecole Praique des Hautes Etudes。73年武蔵野美術大学でデザイン論を担当。1975年から2010年度まで和光大学・芸術学科で教える。現在:和光大学名誉教授、長岡造形大学非常勤講師。
著作;『立ち止まってデザイン』(鹿島出版会、1986年)『縞のミステリー』(光人社2011年)『原発大国とモナリザ』(緑風出版、2013年)『街かどで見つけた、デザイン・シンキング』(日経BP社、2015年)『パリ・エコと減災の街』(緑風出版、2016年)

上記内容は本書刊行時のものです。