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バリ島の影絵人形芝居ワヤン 梅田英春(著) - めこん
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バリ島の影絵人形芝居ワヤン

発行:めこん
B5判
縦263mm 横190mm 厚さ15mm
重さ 700g
224ページ
上製
価格 5,000円+税
ISBN
978-4-8396-0320-5
Cコード
C1076
教養 単行本 諸芸・娯楽
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年3月10日
書店発売日
登録日
2020年3月6日
最終更新日
2020年4月6日
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書評掲載情報

2020-05-30 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 隈元信一(ジャーナリスト)

紹介

世界初、バリ島のワヤンの本格的な図録。概論とワヤン人形180体の絢爛たる写真から成る大型本。ワヤン一座の座長として、また民族音楽研究の専門家としての40年の活動と研究の集大成です。全ページ華麗なレイアウト。バリ・ファン、ワヤン・ファン待望の書です。

目次

第1部 バリ島のワヤン
1 バリ島のワヤンの概観
ワヤンの歴史とバリのワヤンの誕生
ワヤンの語源
人形
上演形態と舞台装置
演目
人形遣い・ダラン
上演に用いられる言語
音楽
儀礼とワヤン
サプ・レゲル儀礼とワヤン
新しいワヤンの誕生
ワヤンと観光
2 バリ島のワヤン人形の図解
目の形態
唇と歯の形態
手の可動の有無
指の形態
足の形と向き
頭部の被り物・頭巾・髪型の形態
女性の人形の頭飾りと髪型
腰布の形態
3 ワヤン人形の製作方法
材料である皮の製作
彫刻
彩色
支え棒

第2部 ワヤン人形図鑑(図像と説明)Ⅱ ワヤン人形図鑑第Ⅱ部 ワヤン人形図鑑
A 宇宙樹
カヨナン
Bプナサル
トゥアレン
ムルダ
デレム
サングット
C神々
アチンティア
シワ
シワムルティ
ブラフマムルティ
ウィシュヌムルティ
ブラフマ
ウィシュヌ
インドラ
ウマ
ドゥルガ
ガーナ
バユ
カラ
アンタボガ
バルーナ
ヤマ
ジョゴルマニッ
ダクサ
ナラダ
カンワ
ジャナカ
ウィダダリ
ウィルマナ
ガルーダ
Dラマヤナ物語
アルジュナサスラバフ
ラーマ
シータ
ラクサマナ
スグリワ
アノマン
ジュンバワン
アンガタ
ナラ
ニラ
スンパティ
メンダ
グワクサ
トゥンガンガ
ラワナ
クンバカルナ
スルパナカ
ウィビサナ
メガナダ
プラハスタ
スマリ
グニワクトラ
パジェラムスティ
バジェラダムストラ
マチョッ
スカスラナ
ラクササ
Eマハバラタ物語
ダルタラシュトラ
パンドゥ
クンティ
ウィドゥラ
ユディスティラ
ドゥウィジャカンカ
ビマ
ベラワ
アルジュナ
アルジュナ・タパ
ウルハットナラ
ナクラ
サハデワ
ドゥルパディ
ドゥルパダ
ドゥレシュタデュムナ
シカンディ
ガトッカチャ
アビマニュ
サルヤ
ビアサ
クリシュナ
バスデワ
バラデワ
サンバ
スバドラ
マツィアパティ
スウェタ
ウタラ
サンカ
ユユツ
サティアキ
エラワン
ドゥルヨダナ
ドゥルササナ
サクニ
カルナ
ビシュマ
ドローナ
クルパ
ウィンドゥスガラ
ジャヤドゥラタ
ジャラサンダ
スパラ
アスワタマ
ラクサナクマラ
プラティパ
プラティプヤ
バガダッタ
マロードニャ
キチャカ
スサルマ
コラワ一族の武将たち
ニワタカワチャ
モモシムカ
イノシシ
ルンバナ
ルンブサ
ディンビ
ディンバ
ボマ
ボマムルティ
Fチャロナラン物語
チャロナラン
ランダ
チャロナランの弟子たち
ラルン
マヒサ・ウダナ
ウェクシルサ
シシヤ
チュルルッ
クプ
エルランガ王の重臣たち
パンドゥン
タスカラ・マグナ
Gチュパッ物語
チュパッ
グランタン
トゥアダヤ
パン・ブクン
メン・ブクン
Hスタソマ物語
スタソマ
ガジャワクトラ
ナガ (竜)
マチャン (虎)
プルサダ
ダサバフ
I言葉を伝える
チョンドン
バル
キムン
ケブロンガン
ダラン・サミラナ
トゥカン・グンデル
Jその他
アグニ( 炎)
ナガ( 竜)
バラ( 羅刹の軍隊)
プンガラン( 切り落とされた首)
レワン( 人間の兵隊)
ボジョッ( 猿)
パナ (矢)
チャクラ( 輪型の武器)
ガダ( 棍棒)
トゥンガラ( 棍棒)
カユ( 木)
バトゥ( 石)
ブブロン
パジュン (傘)
クレタ (馬車)
スペダ・モートル (バイク)
スペダ (自転車)

おわりに──出版の経緯と謝辞にかえて
参考文献
索引

前書きなど

はじめに
◉バリのワヤンの上演を初めて観たのは1983年3月10日のことで、帰国する数日前にガムランの師匠の村でワヤンがあるからと連れていっていただいたのである。その時私は、それまでの人生で味わったことのないような衝撃と感動を味わい、それからしばらくの間、私の頭の中はバリのワヤンのことでいっぱいになったものだった。
◉そんな大学生時代の私がバリのワヤンの人形のことを調べようと優秀な大学図書館員の力も借りながら、日本語のみならずさまざまな外国語の資料を探したのだが、ワヤンの図録のすべては中部ジャワのワヤン人形ばかりで、いくら探してもバリのワヤンの図録に出会うことはできなかった。当時やっと出会えたのはオランダ人の古文書研究者ホーイカースが1973年に出版した研究書の中に掲載されたオランダの博物館に所蔵された数十枚のバリのワヤンの白黒写真と、ドイツ語で書かれたインドネシアの影絵人形劇研究論文の中に掲載されたバリの人形のシルエットにすぎなかった。それでも、私はその文献の写真やシルエットに見入ったものだった。◉あれから40年近くが経過し、バリでは人形の収集家が製作した図録が限定的に出版されたが、残念ながらそれは学術的な図録とは言い難い。バリのワヤンは、確かにジャワのワヤンに比べれば知名度も低く、バリの芸能の中においても大編成のガムラン音楽や華麗なバリ舞踊の「影」なる存在であって、決して中心的な芸能とは言えまい。そんなことも、バリのワヤン人形の図録が出版されてこなかったことと関わりがあるのだろう。しかしバリのワヤンは、その人形に美しい色彩が施され、ほとんどの人形が金色に彩色された中部ジャワのワヤンとはまた異なる魅力を持っているのである。
◉本書はそんな中で、私を座長とするワヤン一座のメンバーたちの力を借りて制作された初めてのバリのワヤンの本格的な図録であり、伝統的なワヤンに用いられる人形はほぼ網羅されている。ただ、バリのワヤン人形は北部と中南部では大きくその形態が異なっている
が、本書は中南部のワヤンだけを対象にした。また同じ人形でありながら、地域によって異なる名前で呼ばれる人形もあるが、その名前を網羅的に掲載できたわけではない。
◉本図録に掲載されたすべての人形は著者が長年にわたって上演に用いるために収集した人形であり、ダランや人形の製作者に依頼をしたものである。また自身で製作したものも一部含まれている。なお人形の製作者(監修者)の名前は、索引に記載されている。
◉本書は大きく2部で構成される。第Ⅰ部は、バリのワヤンについての概論で、先行研究やこれまで私自身が執筆した論文などを参考にまとめた。ワヤンの図録の理解に役立つように人形の製作方法やモティーフなどについての詳細な説明を加えた。第Ⅱ部は図録で180体近い人形を、その役割や物語ごとにまとめ、その人物の理解ができるような説明を加えた。特に、バリのワヤン人形の持つ色彩の美しさや個々に異なる大きさを際立たせるために、できるだけ忠実に再現できるようつとめた。
◉本書がバリのワヤンや芸能に興味を持つ愛好者や研究者にとって役に立つだけでなく、たまたまこの本を手に取った読者がバリのワヤンに興味を持つ契機となれば幸いである。そして、この本をきっかけにバリのダランの修業を目指す若者が誕生するならば、まことに嬉しい限りである。

著者プロフィール

梅田英春  (ウメダヒデハル)  (

国立音楽大学楽理科在学時代にバリのガムラン音楽とワヤンに出会い、ガムラン・グループ「スカル・ジュプン」の設立に参画。卒業後、インドネシア政府奨学金ダルマシスワを得て、1986年から88年の間、バリのインドネシア芸術アカデミー(現インドネシア芸術大学)とタバナン県トゥンジュク村のダランのもとでワヤンを学ぶ。帰国後は、桜美林大学大学院、総合研究大学院大学でバリのワヤンと儀礼に関する研究を行う。
沖縄県立芸術大学音楽学部准教授、ライデン大学客員研究員を経て、現在は静岡文化芸術大学文化政策学部教授。専門は民族音楽学。
バリのワヤン一座(梅田トゥンジュク・ワヤン一座)を主宰。日本各地でカウィ語と日本語を用いたワヤンの上演を続けるほか、バリ芸術祭やハワイ大学などで海外公演も行う。またガムラン奏者としても活動を行っている。

上記内容は本書刊行時のものです。